思い切って86の世界へ。MT免許を取り直すほどハマった、大学生オーナーの等身大カーライフ

  • トヨタGR86@岩壁前

現役大学生の「ずいさん」が乗るのは、1年前に手に入れた真っ白なトヨタ・GR86

かつては車酔いしやすい体質で、クルマにはほとんど関心がなかったというずいさん。しかし、免許取得からわずか3日後に事故に遭ったことが、その後の運命を大きく変えるきっかけとなりました。

「どうせ乗るなら、自分が心からカッコいいと思える一台を選びたい」。その想いを後押ししてくれたのは、大のクルマ好きであるお兄さんの存在でした。兄の勧めで86の世界を知り、その魅力にハマってしまったそう。さらに「自分でもクルマを動かす感覚を味わいたい」とAT免許の限定を解除して、今ではマニュアル車を乗りこなしています。

現在のGR86は2台目の愛車。アルバイトへの通勤や友人との休日を支える、生活に欠かせないパートナーだそう。そんなずいさんに今のカーライフを伺いました。

――愛車「GR86」は、普段どんなふうに使っていますか?

  • トヨタGR86@海岸

私は現在大学に通っていますが、通学には使っていなくて、主にアルバイトの通勤や休日の遊びに使っています。平日は学校から帰ってバイトへ行くのが基本の生活なので、ほぼ毎日ハンドルを握る「通勤車」ですね。

でも、ただの移動手段というわけではなくて、バイト終わりにそのまま友達と走りにいくことも多いんです。クルマ好きの友達を同じアルバイト先に誘ったので、シフトが被った日は一緒に遊べるようにしています。

  • トヨタGR86@橋脚前

――そもそもクルマに興味を持ったきっかけは何だったのでしょう?

もともとは車酔いをするくらいで、クルマには全然興味がなかったんです。さらに、免許を取ってわずか3日目に、実家のクルマを運転していたら不運な事故に遭ってしまって、一時停止を怠ったタクシーに衝突されてしまったんです。

普通なら怖くなって運転をやめてしまうかもしれないですが、私の場合は「免許を取ったばかりで今乗らなくなったら、二度と運転できなくなる」という焦りのほうが強かったんです。そこで、すぐに次のクルマが必要になったのですが、どうせ乗るなら自分が心からカッコいいと思えるクルマにしようと決めて86(ZN6型:トヨタ初代86)を選んだのがすべての始まりでした。

――1台目も2台目も86なんですね!

  • トヨタGR86@岸壁

事故の後、クルマ好きの兄に相談して探してもらったのが、1台目の86でした。そこで初めてスポーツカーの魅力に触れて、どっぷりハマってしまったんです。

1年前に乗り換えた2台目となるGR86も、ほかと迷うことはありませんでした。ただ、1台目がガンメタリックという暗めの色で、夜の集まりで写真を撮るとなかなか綺麗に写らなくて、次は夜の街灯の下でもパッと明るく映える色にしたいと思い、迷わず「白」を選びました。

――はじめはAT免許だったそうですね。MT車に乗ろうと思ったのは、なぜですか?

1台目の86(ZN6)はAT車だったのですが、兄の集まりで皆さんのマニュアル車に乗せてもらう機会があったんです。そのとき、操作がダイレクトにクルマに伝わる感覚にとても感動してしまいました……。

その瞬間に「次は絶対にマニュアルのGR86に乗る!」と決めて、2台目のGR86を契約したその足で、AT限定解除のために教習所へ向かいました。今では自分でクルマを動かしている実感があり、運転が何倍も楽しくなりましたね。

  • トヨタGR86リア9:1

――クルマのある日常は、どんな時間になっていますか?

自分の世界やコミュニティを広げてくれる時間です。クルマを通じて知り合った友達を、今のアルバイト先に誘って一緒に働いたりもしているんですよ。趣味が同じなので、仕事が終わったあとにそのまま走りに行けるのがほんとうに楽しいです。

以前ほど頻繁に集まりへ行くことはなくなりましたが、今は気心の知れた友達や兄と一緒に、好きなときに好きな場所へ走る時間を大切にしています。クルマがあることで、毎日の生活がぐっとアクティブになりました。

――GR86と走っていて、とくに好きな道や景色はありますか?

和歌山県にある紀伊日ノ御埼灯台へ向かう道が、いちばんのお気に入りです。山道をぐんぐん登っていくんですけど、上のほうまで行くと急に視界から木が消えて、景色がパッと開ける瞬間があるんです。

そこから見えるのは、左右どこを見渡しても360度が海、という絶景。空と海しかないようなその道をGR86で走るのがほんとうに気持ちよくて、最高の気分転換になっています。

  • トヨタGR86と海遠景

――今のGR86で気に入っているポイントは?

内装ですね。とくに、追加して付けてもらったメーターがお気に入りです。

運転席に座ったときに、ちょうどいい感じに視界に入るんですよ。それがとてもカッコいいなと思っています。走っているときにその景色を見ると「ああ、自分のクルマなんだな」って実感できる。そこがいちばん好きですね。

  • トヨタGR86の内装

――最後に、このクルマは、ずいさんにとってどんな存在ですか?

一言で言えば、人生を変えてくれた存在です。

もし免許を取ってすぐのあのとき、タクシーに突っ込まれていなかったら、きっと私は今もクルマに興味がないままだったと思います。あの事故があったからこそ、GR86に出合えて、兄と一緒に楽しめる趣味ができて、今の友達とも出会えました。

そう考えると、あの不運な出来事も今に繋がる大切なきっかけだったんだなって思えます。このGR86は、私の毎日を楽しくしてくれた、なくてはならないパートナーですね。

不運な事故をきっかけに始まったずいさんのカーライフですが、今では自らマニュアル車を操り、お兄さんと同じ趣味を楽しむようになりました。

現在のGR86は、バイトへの通勤や友人とのドライブなど、日常を支える欠かせない存在です。あの日の出来事があったからこそ出合えた車、そして仲間たち。

真っ白な愛車と過ごす時間は、これからも彼女の毎日に新しい景色を運んできてくれるはずです。

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ずいさん

(文:小松暁子 編集:平木昌宏 写真:ずいさん提供)

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