【動画】フェラーリ348GTS試乗インプレッション 試乗編

かつて苦労を強いられた「フェラーリ348」を27年ぶりに買ってしまった、自動車ライター清水草一。納車後初めてワインディングロードを走って気付いた、その走りの魅力とは?

 

前回の車両紹介編では、「責任を取って買わせていただいた」と申し上げた、この「フェラーリ348GTS」。責任を取るというと、マイナスなイメージになるけれど、決してそうではありません!なにしろ「フェラーリ348」は、私にとっては妻であり母。その悪女ぶりが、私という人格を作り、そのうえ自動車ライターへの道も切り開いてくれた、人生の“大恩車”なのです。

27年前に買った時は、その改良に心血を注ぎ、できることはやり切ったと思えた5年半後に手放して、次なるフェラーリへと旅立った私でしたが、実はその「348」は、「F355」にバトンタッチする前に、まるで別のクルマのごとく、大改良されていたのです!そんなこと、今の今まで知りませんでした。

私としては、かつて散々手を焼いた悪女が、天使さまに育っていたようなもので、会わずに(買わずに)は死ねない!という、シアワセな誤算だったのです。「フェラーリ348」とは、あまりにも深い縁があったゆえに、つい「責任」という表現になってしまいました。

さて動画では、箱根のワインディングロードを普通に走っている「348GTS」(1994年式)の姿を見ることができますが、27年前に買った「348tb」(1990年式)がどうだったかというと、私は肩や腕にガッチガチに力を入れながら、死と隣り合わせの快楽をかみしめつつ、同じ場所を走っておりました。なぜって、路面の小さな凹凸を越えるたびに、ハンドルがグワッと左右に取られて、いつクルマが吹っ飛ぶかわからなかったからです!

ところが、あれから27年後に買ったこの黒い「348GTS」は、まるでタイヤが路面に粘りつくようなオン・ザ・レール感覚!パワステのないハンドルは、路面の情報を超濃密に手に伝えてくれるし、アクセルやブレーキの操作でも、思い通りにクルマの向きが変えられる!なんというハンドリングマシン!

私は動画の中で、その事実に打ち震え、本気で目頭が熱くなっていたことを、ここにご報告させていただきます。

(文:自動車ライター・清水草一)

[ガズー編集部]

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