富士24時間 液体水素GRカローラは新たな課題を発見、総合優勝は連覇の1号車 ROOKIE AMG GT3
2024年5月24-26日に富士スピードウェイでスーパー耐久第2戦富士24時間レースが行われた。参加台数は59台、STOが認めた開発車両のクラスであるST-Qには8台、トヨタ、日産、ホンダ、マツダが参戦した。今回は、日産系の監督でありSUPER FORMULAの日本レースプロモーションの会長の近藤真彦さんがルーキーレーシングのGR水素カローラの選手として参戦するするということで話題を集めた。観戦者数は54,700人と昨年の116%となった。
24日(金)快晴の中で行われた予選でポールポジションをとったのは、33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3。ST-Zの34号車TECHNO FIRST R8 LMS GT4は予選を前にリタイアとなった。
25日(土)15時、曇天の中決勝レースがスタートしたが、夜間から朝方にかけて雨が降り路面は濡れた状態であった。26日(日)は早朝からはドライ路面になった。24時間レースで大きな事故は無かったものの、小さなトラブルが多くあったレースとなった。
今回32号車 ORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptの目標は、給水素後に30周以上の航続できることと24時間燃料ポンプの無交換だ。航続距離は31周と目標をクリアできたものの、今まで発生したことのないABS系のトラブルに見舞われ、3回のピット作業で合計8時間ぐらいをピットで費やすことになった。そのため、24時間燃料ポンプを稼働させることができず、燃料ポンプ事態に大きなトラブルは無かったものの、「燃料ポンプの目標をクリアすることはできなかった」と、GRチームは語った。また、GRカンパニーの高橋プレジデントは、「まずは原因究明して次に臨みたい。安全面で重要なブレーキのトラブルであるため、原因究明できるまでは参戦できない」と述べた。
一方で、近藤真彦選手が走行中に最終コーナでマシンがとまってしまったときに、人材育成の観点で成長を感じたレースになったようだ。2021年水素カローラデビューしたときは、先輩達に教えを乞う立場だったエンジニアが、今回トラブルのあるマシンが戻ってくる5分ぐらいの間に、そのエンジニアがトラブル内容を想定し何をすべきなのかを後輩達に伝えていたそうだ。
ST-Xクラスはスタート直後に81号車DAISHIN GT-R GT3がトップに浮上したが、その後は1号車中升 ROOKIE AMG GT3、23号車TKRI松永建設AMG GT3が首位を快走した。しかし残り4時間を過ぎから1号車が首位をキープし総合優勝2連覇を達成した。
ST-Zクラスは885号車シェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVOが念願の初優勝をした。
ST-Qクラスは230号車 Nissan Z NISMO Racing Conceptが22時間独走してきたが、他車との接触によりサスペンションにトラブル。ピット作業が長引き、ライバルであった92号車GR Supra Racing Conceptが首位に浮上し、そのままチェッカーフラッグをうけた。
ST-2クラスは夜間走行に入り首位浮上した13号車 ENDLESS GRヤリスが首位をキープし2連覇をした。
ST-3クラスはレース前半は15号車の岡部自動車Z34が首位を走行していたが、39号車エアバスター WINMAX RC350 TWSがトップになりそのまま優勝した。
ST-4クラスは、884号車シェイドレーシングGR86が待望の富士24時間初優勝を果たした
ST-5クラスは、燃費の良いディーゼルエンジンの本領が毎年発揮され17号車DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2が3連覇した。
スーパー耐久第2戦 富士24時間レース 決勝結果
1位:1号車ST-X / 中升 ROOKIE AMG GT3
2位:23号車 / TKRI松永建設AMG GT3
3位:31号車 / DENSO LEXUS RC F GT3
4位:33号車 / Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3
5位:81号車 / DAISHIN GT-R GT3
ST-Z
1位:885号車 / シェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVO
2位:52号車 / 埼玉 GB GR Supra GT4
3位:19号車 / BRP★FUNDINNO PORSCHE 718 GT4 RS
4位:20号車 / NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z
5位:22号車 / EBI GROUP Cayman GT4 RS CS
6位:5号車ST-Z / マッハ車検 GR Supra GT4 EVO
7位:21号車 / Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4
8位:59号車 / 2W Yamaguchi GR Supra GT4 EVO
-:25号車 / raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
-:26号車 / raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4
-:34号車 / TECHNO FIRST R8 LMS GT4
-:555号車 / REVISION AMG GT4
ST-Q
1位:92号車 / GR Supra Racing Concept
2位:230号車 / Nissan Z NISMO Racing Concept
3位:61号車 / Team SDA Engineering BRZ CNF Concept
4位:12号車ST-Q / MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept
5位:28号車 / ORC ROOKIE GR86 CNF concept
6位:271号車 / Honda CIVIC TYPE R CNF-R
-:32号車 / ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept
-:55号車 / MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept
ST-1
1位:2号車ST-1 / シンティアム アップル KTM
ST-2
1位:13号車 / ENDLESS GRヤリス
2位:6号車ST-2 / 新菱オートDXL夢住まい館EVO10
3位:743号車 / Honda R&D Challenge FL5
4位:72号車 / OHLINS CIVIC NATS
5位:225号車 / KTMS GR YARIS
6位:7号車 / 新菱オートVARIS☆DXL☆EVO10
7位:36号車 / HCM 内野製作所FL5
-:95号車 / SPOON リジカラ CIVIC
ST-3
1位:39号車 / エアバスター WINMAX RC350 TWS
2位:15号車ST-3 / 岡部自動車Z34
-:16号車 / 岡部自動車Z34
-:38号車 / TRACYSPORTS with DELTA RC350 TWS
ST-4
1位:884号車 / シェイドレーシング GR86
2位:41号車 / エアバスターWINMAX GR86 EXEDY
3位:3号車ST-4 / ENDLESS GR86
4位:18号車 / WedsSport GR86
5位:216号車 / HMR スポーツカー専門店GR86
-:60号車 / 全薬工業GR86
-:66号車 / odula TONE MOTUL ROADSTER RF
ST-5
1位:17号車 / DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2
2位:65号車 / odula TONE 制動屋 ROADSTER
3位:88号車 / 村上モータースMAZDAロードスター
4位:4号車ST-5 / THE BRIDE FIT
5位:222号車 / DURANCE J-net Cars Tokai FIT
6位:11号車 / 栄建設 FIT
7位:888号車 / セレクトホテルズG FIT
8位:89号車 / 村上モータースMAZDAロードスター
9位:120号車 / 倶楽部MAZDA SPIRIT RACING
10位:67号車 / YAMATO FIT
11位:290号車 / AutoLabo Racing 素ヤリス
12位:76号車 / PROGRESS 高砂ロードスター
13位:37号車 / DXLワコーズ ☆パワーミネラルNOPROデミオ
-:50号車 / LOVEDRIVE ロードスター
(GAZOO編集部)
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