水素エンジンカローラ 燃料ポンプが良くなり、車への負荷があがる

  • スーパー耐久オートポリス 32号車  ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

    32号車 ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

2024年7月27-28日 大分県オートポリスでスーパー耐久第3戦が行われた。ST-Qの32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptは、前回の富士24時間耐久に、新型ポンプ、異形タンクを導入し充填1回あたりの周回数を1年前と比較すると倍近くに増やし挑んだ。しかしブレーキトラブルが発生し、ピットインする時間が長かったため、完走したものの多くの周回を果たすことはできなかった。しかし今回のオートポリスまでに、ブレーキ周りの原因は解析し対応できているそうだ。

そこで今回は、昨年のST-5の優勝チームの結果(周回数)を超えることが目標として掲げられた。

昨年オートポリスで32号車は91周してベストラップが2分10秒351、ST-5の優勝チームは128周してベストラップが2分16秒284。充填1回の最大周回数は、昨年が19周、今年の目標は28周と昨年の約1.5倍に増えている。28周走れれば、1充填で約1時間近く走れる計算となる。

決勝レースでは初回の給水素まで約56分間連続で走り続け順調のように見えたが、電源系のトラブルで1時間ピットストップすることになってしまいタイムを大幅にロスしてしまった。モリゾウ選手が最後ドライバーとしてレースの最終周を走りきりったが、周回数は60周となり、完走扱いにならなかった。また、充填1回あたりの最大周回数は26周と目標周回数より少なくなった。この原因は現時点では不明であるが暑さかもしれないとのことだ。

前回トラブルが発生したブレーキ系統にはトラブルは発生しなかったが、新たな箇所にトラブルが発生したことについて、トヨタ自動車GRカンパニーの高橋プレジデントは、「ポンプが良くなってきている、そのため車への負荷があがり、他のトラブルが発生している」と説明した。

GRがST-Qに参加しているのはレース結果だけを追い求めるのでなく、モータスポーツ起点のクルマづくりを行うため。今回の課題をつぶしても、次回のレースではまた新たなトラブルが発生するかもしれないが、クルマづくりには欠かせないこと。

水素エンジンカローラが、今後第何戦で走るのか発表されていないが、改善された水素エンジンカローラが今から楽しみだ。

GAZOO編集部 岡本)

MORIZO on the Road