[スーパー耐久岡山]快走が光った33号車 Craft-Bambooメルセデスが勝利! ST-Zは3位の52号車 埼玉GBスープラがタイトルを決める

  • ST-Xクラス 33号車 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3

    ST-Xクラス 33号車 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3


岡山国際サーキットにて行われたENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONEの第6戦「スーパー耐久レースin岡山」は、午前中のグループ2に続き13:30からグループ1の決勝レースが行われ、ST-Xクラスは33号車 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3、ST-Zクラスは34号車 TECHNO FIRST R8 LMS GT4、ST-TCRクラスは97号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC、ST-1クラスは2号車 シンティアム アップル KTM、ST-2クラスは6号車 新菱オートDXL夢住まい館EVO10がそれぞれ勝利を飾った。

事前の天気予報の通り空には鉛色の雲がかかり時間が経つにつれ雨の予感が増してきたグループ1の決勝レース。トップが16周目に降り始めた雨はすぐにあがったものの、残り1時間15分からは一時本格的な雨模様に。そのタイミングで素早くレインタイヤに交換したチームはあったが、その後雨は止んでタイヤ交換勢は裏目に出てしまった。
また、トップが107周目となる最終盤にFCYが導入。残り3分でレース再開となり残り2周のバトルでも順位が入れ替わる展開となるなど、最後まで目が離せないレースとなった。

ST-Xクラス

ポールポジションスタートの33号車 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3がホールショットを決めるも、Aドライバーの規定違反によるハンディキャップのドライブスルーペナルティを消化し、クラス最後尾からの追い上げの展開となる。
変わってトップに立ったのは31号車 DENSO LEXUS RC F GT3。2番グリッドからスタートした1号車 中升 ROOKIE AMG GT3は81号車 DAISHIN GT-R GT3にもかわされ3番手まで後退してしまう。

そこからは33号車メルセデスのオーバーテイクショーとなった。他のマシンよりも2秒以上速いペースで追い上げをみせ、44周目にトップを走行していた31号車がピットインしコースに復帰したタイミングでかわしトップに返り咲いた。1号車のジュリア―ノ・アレジ選手の快走もありその差は詰まることとなったが、72周目と早めに2度目のピット作業を行い太田格之進選手に交替、盤石のレース展開を見せた33号車が今季2勝目を挙げた。

2位には、2回目のピットを終えた31号車 DENSO LEXUS RC F GT3のタイヤが冷えているタイミングで前に出た1号車 中升 ROOKIE AMG GT3、3位に31号車 レクサスRCが入った。

ST-Zクラス

  • ST-Zクラス 34号車 TECHNO FIRST R8 LMS GT4

    ST-Zクラス 34号車 TECHNO FIRST R8 LMS GT4

ランキングトップで70kgのウエイトを積みながらもクラスポールを獲得したのは52号車 埼玉 GB GR Supra GT4。しかしそのウエイトの影響は大きく、こちらも50kgのウエイトを積む34号車 TECHNO FIRST R8 LMS GT4がレース序盤にトップに立つ。その後20号車 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Zが順位を上げトップを伺うも次第に順位を落としてしまう。

その後速さを見せたのが21号車 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4。中盤に差し掛かろうという頃には、52号車 スープラ、26号車 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4をかわし2番手に浮上している。なお、26号車は本格的な雨となったタイミングで素早くレインタイヤに交換したが、その後雨が止んでしまったため順位を落とすこととなった。

勢いに乗った21号車 メルセデスは一時34号車 アウディをかわしトップに立ったものの、終盤テール・トゥ・ノーズのバトルを制した34号車がトップでチェッカー。昨年に続き岡山でのレースで勝利を挙げた。
2位には21号車が入り、3位には残り2周でフルコースイエローが解除になった後に痛恨のコースアウトを喫してしまった555号車 REVISION AMG GT4をかわした52号車スープラが入った。

このレースの結果をもって、最終戦を残して52号車 埼玉 GB GR Supra GT4のST-Zクラスのタイトルが確定することとなった。

ST-TCRクラス

  • ST-TCRクラス 97号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC

    ST-TCRクラス 97号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC

序盤は97号車と98号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICのチームメイト同士のバトルが繰り広げられたが、98号車がトップに立ちその差を広げていく。しかしセカンドスティントでは97号車の中野信治選手の好走で逆転し大きな差を広げたことで余裕のあるレース展開に。そのまま97号車、98号車の順でフィニッシュ、3位には初参戦となるヒョンデのTCRマシンが入った。

ST-1クラス

  • ST-1クラス 2号車 シンティアム アップル KTM

    ST-1クラス 2号車 シンティアム アップル KTM

引き続きクラス1台のみの参戦となる2号車 シンティアム アップル KTMは、第1スティントを担当した加藤 寛規選手の好走でST-Xクラスに肉薄する場面も。その後は雨の影響もあり次第に順位を落とし、総合17位でのフィニッシュとなった。

ST-2クラス

  • ST-2クラス 6号車 新菱オートDXL夢住まい館EVO10

    ST-2クラス 6号車 新菱オートDXL夢住まい館EVO10

ポールポジションを獲得した6号車 新菱オートDXL夢住まい館EVO10がトップをキープするも、95号車 SPOON リジカラ CIVICが肉薄し30周以上のバトルが繰り広げられる。その後トップに立った95号車だったが、何とヘアピンカーブでコースオフ。フロントブレーキのオーバーヒートが原因で、ピットに戻ってきたものの頭からマシンをガレージに入れてしまった。

その後、速さを見せたのはAドライバーの規定違反でドライブスルーペナルティを消化して追いかける展開となっていた225号車 KTMS GR YARIS。ピット戦略が成功しトップに立つことに成功したが、今度は最終スティントに6号車 ランサーEVO10がペースを上げ再度逆転に成功。見事ポール・トゥ・ウィンで勝利を挙げた。

2番手には225号車 GRヤリス、3位には743号車 Honda R&D Challenge FL5が入った。

 

ST-Qクラス

  • ST-Qクラス 32号車 ORC ROOKIE GR Yaris DAT concept

    ST-Qクラス 32号車 ORC ROOKIE GR Yaris DAT concept

32号車 ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptはこのレースに向けて、前回の鈴鹿で導入したSFA工法のロールケージの剛性にあわせサスペンションのセッティングをアジャストしている。またサイドミラーをインクリメント工法でサメ肌とすることで、最高速度が1km/hアップしているという。

迎えた決勝レースでは、MORIZO選手と豊田大輔選手が親子共演。最終スティントを担当した佐々木雅弘選手がST-2クラスのトップのマシンをかわす場面があるなど、ST-2クラスの他のマシンよりも1回ピットストップが多いながら、ST-2クラスと同一周回でフィニッシュしている。

ST-Qクラス

  • ST-Qクラス 271号車 Honda CIVIC TYPE R CNF-R

    ST-Qクラス 271号車 Honda CIVIC TYPE R CNF-R

271号車 Honda CIVIC TYPE R CNF-Rは、14周目にバイブレーションが激しくなったとのことでピットに戻ってきて、メカニックがマシンの下をのぞき込むなど原因の調査が行われた。その後もコース復帰とピットを繰り返すこと7回、最終的にチェッカーフラッグを受けることはできなかった。

スーパー耐久第6戦岡山 グループ1決勝結果

Po. Class Po. No Machine Time Team A B C D
1 ST-X 1 33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3 3h1'00.900 Craft-Bamboo Racing チェン ディーン 太田 格之進 オジェイダ ジェイデン リアン ジャトン
2 ST-X 2 1 中升 ROOKIE AMG GT3 0'10.692 中升 ROOKIE Racing 鵜飼 龍太 ジュリアーノ・アレジ 蒲生 尚弥
3 ST-X 3 31 DENSO LEXUS RC F GT3 0'32.676 apr 永井 宏明 小高 一斗 小山 美姫 嵯峨 宏紀
4 ST-X 4 23 TKRI松永建設AMG GT3 1'07.873 TKRI DAISUKE 元嶋 佑弥 中山 友貴
5 ST-X 5 81 DAISHIN GT-R GT3 2Laps GTNET MotorSports 大八木 信行 青木 孝行 大八木 龍一郎
6 ST-Z 1 34 TECHNO FIRST R8 LMS GT4 6Laps TECHNO FIRST 加納 政樹 平安山 良馬 安田 裕信 大草 りき
7 ST-Z 2 21 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4 6Laps Hitotsuyama Racing 山脇 大輔 ショーン ウォーキンショー ジェームス プル 川端 伸太朗
8 ST-Z 3 52 埼玉 GB GR Supra GT4 6Laps 埼玉Green Brave 山﨑 学 吉田 広樹 服部 尚貴 野中 誠太
9 ST-Z 4 20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z 6Laps TEAM IMPUL 田中 優暉 大木 一輝 平峰 一貴
10 ST-Z 5 25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4 6Laps TEAM ZEROONE 植松 忠雄 松田 次生 佐藤 公哉 名取 鉄平
11 ST-Z 6 22 EBI GROUP Cayman GT4 RS CS 6Laps Porsche Team EBI 北園 将太 久保 凛太郎 山野 直也 岩澤 優吾
12 ST-Z 7 19 BRP★FUNDINNO PORSCHE 718 GT4 RS 6Laps Birth Racing Project【BRP】 鈴木 建自 末廣 武士 猪爪 杏奈 大島 和也
13 ST-Z 8 5 マッハ車検 GR Supra GT4 EVO 7Laps Team Noah HIROBON 金丸 ユウ 森田 真心 冨田 自然
14 ST-Z 9 885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVO 7Laps SHADE RACING HIRO HAYASHI 平中 克幸 清水 英志郎
15 ST-TCR 1 97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC 7Laps M&K Racing 遠藤 光博 中野 信治 辻本 始温
16 ST-TCR 2 98 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC 7Laps M&K Racing KIZUNA リ ジョンウ 山本 聖渚
17 ST-1 1 2 シンティアム アップル KTM 7Laps Ksフロンティア KTMカーズ 井田 太陽 加藤 寛規 高橋 一穂 吉本 大樹
18 ST-TCR 3 24 HYUNDAI 7Laps KMSA MOTORSPORT N CHOI JEONG WEON 加藤 正将
19 ST-TCR 4 430 エヴァRT初号機 RS3 LMS 8Laps Audi Team SHOW APEX 藤原 能成 加賀美 綾佑 田ヶ原 章蔵
20 ST-2 1 6 新菱オートDXL夢住まい館EVO10 10Laps シンリョウレーシングチーム 冨桝 朋広 菊地 靖 大橋 正澄
21 ST-2 2 225 KTMS GR YARIS 10Laps KTMS 一條 拳吾 奥本 隼士 小林 利徠斗
22 ST-2 3 743 Honda R&D Challenge FL5 10Laps Honda R&D Challenge 石垣 博基 尾藤 成 木立 純一
23 ST-2 4 13 ENDLESS GRヤリス 10Laps ENDLESS SPORTS 花里 祐弥 石坂 瑞基 伊東 黎明 岡田 整
24 ST-2 5 72 OHLINS CIVIC NATS 10Laps 日本自動車大学校 金井 亮忠 山野 哲也 野島 俊哉
25 ST-Q 1 32 ORC ROOKIE GR Yaris DAT concept 11Laps ORC ROOKIE Racing MORIZO 豊田 大輔 佐々木 雅弘 小倉 康宏
26 ST-2 6 7 新菱オートVARIS☆DXL☆EVO10 11Laps シンリョウレーシングチーム 後藤 比東至 安斎 景介 吉岡 一成 碓井 久彦
27 ST-Z 10 26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4 14Laps TEAM ZEROONE 大塚 隆一郎 富田 竜一郎 篠原 拓朗 荒 聖治
- ST-X - 30 Handwork Challenge SPK GT-R 6Laps Team Handwork Challenge DRAGON 佐々木 大樹 荒川 麟
- ST-Z - 555 REVISION AMG GT4 8Laps AUTOFACTORY 徳藤 一貴 たしろじゅん 永田 郷
- ST-2 - 95 SPOON リジカラ CIVIC 34Laps TEAM SPOON 山田 英二 小出 峻 ピストン西沢 三井 優介
- ST-2 - 36 HCM 内野製作所FL5 49Laps HCM UCHINO RACING 岩間 浩一 土肥 潤 阿久津 敏寿
- ST-Q - 271 Honda CIVIC TYPE R CNF-R 73Laps Team HRC 大津 弘樹 佐藤 蓮
  • ST-Xクラス 1号車 中升 ROOKIE AMG GT3

    ST-Xクラス 1号車 中升 ROOKIE AMG GT3

  • ST-Xクラス 31号車 DENSO LEXUS RC F GT3

    ST-Xクラス 31号車 DENSO LEXUS RC F GT3

  • ST-Zクラス 21号車 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4

    ST-Zクラス 21号車 Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4

  • ST-Zクラス 52号車 埼玉 GB GR Supra GT4

    ST-Zクラス 52号車 埼玉 GB GR Supra GT4

  • ST-TCRクラス 98号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC

    ST-TCRクラス 98号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC

  • ST-TCRクラス 24号車 HYUNDAI

    ST-TCRクラス 24号車 HYUNDAI

  • ST-2クラス 225号車 KTMS GR YARIS

    ST-2クラス 225号車 KTMS GR YARIS

  • ST-2クラス 743号車 Honda R&D Challenge FL5

    ST-2クラス 743号車 Honda R&D Challenge FL5

(文、写真:GAZOO編集部)

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