【トヨタ WEC】2019-2020 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間レース 決勝、TS050 HYBRID 7号車が念願の「スパ」初制覇 今季4度目の1-2フィニッシュで次戦「ル・マン24時間」へ

8月15日(土)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝レースが行われ、天候に翻弄される展開の中、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車が今季3勝目。8号車が2位で続き、チームは今季4度目となる1-2フィニッシュを果たしました。

ドライバーコメント等、詳細はこちら(TOYOTA GAZOO Racing)

WEC 2019-2020 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間レース決勝結果:LMP1クラス

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
1 7 マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
143 -
2 8 セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
143 34.170
3 1 ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
142 1 Lap
4 4 オリバー・ウェッブ
トム・ディルマン
ブルーノ・スペングラー
バイコレス・レーシング・チーム/
エンソ・CLM P1/01
126 17 Laps

マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、最大のサクセス・ハンディキャップを課されながら、昨年12月のバーレーン以来の勝利をチームにもたらし、7号車のドライバーズランキング首位の座を堅守。今季2戦を残した状況で、2位との差を12ポイントまで拡げました。

セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーの8号車は果敢な追い上げを見せましたが、7号車に34.170秒遅れてゴールし、チームとして今季4度目の1-2フィニッシュを成し遂げました。その結果、3位に入ったレベリオンとの差が42ポイントに広がりました。

好天に恵まれて暖かかった前日までとは一転、決勝日はスタートの数時間前から激しい雨に見舞われるなど、典型的な「スパ・ウェザー」の一日となりました。このため、決勝レースはセーフティカーの先導で開始されました。

レースは5周目にグリーンフラッグとなり2,3番手グリッドからスタートした2台のTS050 HYBRIDは4輪駆動の優位性も活かし、すぐにポールポジションのレベリオン1号車をパス。ブエミの8号車が首位、コンウェイの7号車がこれを追う展開となりました。

天候の回復に伴い、路面コンディションも徐々に良くなっていく中、1時間経過を前にした最初のピットストップでは、先にピットインした8号車はウェットタイヤのまま、そして1周後にピットインした7号車はドライタイヤへ交換と作戦が分かれました。しかし、GTクラス車両によるアクシデントで再度セーフティカーが導入された時には、ドライタイヤが優位な状況となっていました。

8号車のブエミは再ピットインしタイヤを交換。これで7号車が首位に浮上してレースが再開されました。その後、再び雨が降りだし、2時間経過を前に2台はピットインし7号車は小林、約1分遅れの8号車はハートレーへとドライバーチェンジ。8号車と約1分差でバイコレスの4号車が3位で続きました。

雨脚はさらに強くなり、再度セーフティカー導入。7号車が築いていた後続とのマージンは一旦帳消しとなりましたが、ピットアウト直後に8号車は些細な問題に見舞われタイムロス。首位7号車と2位8号車は40秒ほどのタイム差でほぼレース折り返しのタイミングでの再スタートを切りました。

レースが残り3分の1になると空には太陽も顔を見せ、7号車はロペス、8号車は中嶋がドライブするときにはドライタイヤでの走行となりました。残り1時間ほどでLMP2クラス車両のアクシデントによりセーフティカーが導入されると、8号車の中嶋と7号車のロペスがテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開しました。

ロペスは首位の座を守って最後のピットインへと向かい、コンウェイへと交代。8号車もブエミへと交代し、2台のTS050 HYBRIDはその順位のままチェッカーフラッグ。7号車は念願の「スパ」での初勝利を飾りました。

そしてWECはいよいよシーズン最大のイベントであるル・マン24時間レースを迎えます。TOYOTA GAZOO Racingは、9月19日(土)と20日(日)に行われるこの伝統的なフランスのイベントで、最後のル・マンとなるTS050 HYBRIDによる3連覇を目指し挑みます。

[ガズー編集部]