【WEC2021】第4戦ル・マン24時間可夢偉が獲った！トヨタ7号車、ハイパーカーでのル・マン初ポール！トヨタが5年連続に

2021.08.20 13:30

8月21日-22日に行われるWEC（FIA世界耐久選手権）第4戦としてスケジュールされるル・マン24時間で、TOYOTA GAZOO Racing 7号車トヨタGR010ハイブリッド（マイク・コンウェイ／小林可夢偉／ホセ-マリア・ロペス組）のアタックを担当した小林可夢偉が見事ポールポジションを獲得した。
2番手には僚友8号車（セバスチャン・ブエミ／中嶋一貴／ブレンドン・ハートレー組）が入り、トヨタ勢がフロントロウを独占し89回目となる伝統のレースをスタートすることとなった。

昨年に続き今年も採用された、予選での上位6台が進出し、1周のラップタイムの速さでグリッドを決定するハイパーポール。そこに進出するマシンを決める予選が前日に行われ、トップタイプをマークしていた7号車トヨタ。そのドライバーを担当した小林は、予選後に「GR010 HYBRIDの感触は良く、全てがスムーズで、良いレースウィークのスタートが切れたと思います」と語る通り好調さをアピールしていた。

36号車アルピーヌA480・ギブソン（アンドレ・ネグラオ／二コラス・ラピエール／マシュー・バキシビエール組）が予選2番手に入り、8号車トヨタとの間に割って入ってきたことで、激しいポールポジション争いが予感されていた。

ハイパーポールのセッションの前に行われたFP4では、中嶋がドライブする8号車トヨタがコーナーでタイヤウォールにヒットし車両後部にダメージを負うも、マシンの修復も間に合い無事にハイパーポールに出走している。

小林可夢偉がル・マンでのハイパーカークラスの初代ポールポジションを獲得！

迎えたハイパーポールセッション、スタートと同時に各車一斉にコースインをしていく中、7号車トヨタが2周目の最初のアタックで、速くも3分23秒900という驚速のタイムでトップに立つ。その後には8号車トヨタ、708号車グリッケンハウス007 LMH（ルイス・フェリペ・デラーニ／フランク・マイルー／オリビエ・プラ組）、36号車アルピーヌと続く。

その後、GTクラス車両のクラッシュによる赤旗中断をはさんで行われた残りのセッションでは、8号車トヨタのハートレーが自己ベストを更新し3分24秒195をたたき出すも、トップの7号車トヨタには及ばず。
セッションはそのまま終了し、ハイパーカークラスによるル・マン24時間の記念すべき初ポールポジションは、7号車トヨタが獲得した！

3番手には、36号車が3分25秒574で708号車グリッケンハウスを逆転し、5番手に709号車グリッケンハウスというハイパーカークラスの予選結果となった。

LMP2クラスは、38号車オレカ07・ギブソン、LMGTE Proクラスは72号車ポルシェ911 RSR-19、LMGTE Amクラスは88号車ポルシェ911 RSR-19が、それぞれのクラスポールポジションを獲得した。

トヨタ以外の日本勢としては、木村武史がドライブする57号車ケッセル・レーシングがLMGTE Amクラス8番手、星野敏／藤井誠暢／A.ワトソンという布陣で挑む777号車Dステーション・レーシング（アストンマーティン・バンテージAMR）は、LMGTE Amクラス19番手から、24時間という過酷でありながらも伝統の誇り高きレースに臨む。

決勝レースの火ぶたは、21日（土）現地時間午後4時（日本時間23時）にスタートが切られる。

ル・マン24時間ハイパーポール出走のトヨタドライバーのコメント

小林可夢偉（7号車GR010 HYBRID）

ハイパーカーでの最初のポールポジションを獲得できたことは素晴らしいです。日曜日にGR010 HYBRIDでここル・マンを初めて走って以来、調整を続けてきたことで、着実な進化を遂げています。チームが最高の仕事で準備をしてくれたことが、このタイムに繋がったと思います。もう少しタイムを縮めることもできたと思いますが、トラックリミットに引っかかってしまったのは残念です。1周での最速ラップが取れれば良いというものではなく、我々は決勝レースでの成功という目標に向けて準備を行ってきました。我々はここ数年で何度かのポールポジションを獲得していますが、決勝レースでは勝てていないので、この予選の結果は何も保証してくれるものではありません。24時間レースは長いですし、いつもあと少しの運が必要なのです。

ブレンドン・ハートレー（8号車GR010 HYBRID）

まず感激したのは、燃料搭載を少なくし、新品タイヤで、夜へ向かうコンディション下でのGR010 HYBRIDが素晴らしかったということです。クルマの感触は文句なく、練習走行での一貴のアクシデントから迅速に修復してくれたチームに本当に感謝しています。そして、素晴らしいアタックでポールポジションを獲得した可夢偉に祝福を送ります。私自身は、アタックラップ中にミスしてしまったのでちょっと悔しいです。7速へと一気に2つギアを上げてしまい、タイムをロスしてしまいました。車両には差は無かったので、ポールポジション獲得のチャンスもあったと思います。さらに良いペースだった2度目のアタックではコース上の車両に阻まれ、万事休すとなりました。残念な気持ちはありますが、最前列グリッドを獲得できたことは良かったですし、7号車の結果も嬉しいです。