【トヨタ WRC】第5戦2日目、過酷で最長の1日を走破したオジエが総合2位のライバルと同タイムの総合3位につける
- 17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
9月19日(土)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦ラリー・トルコの競技2日目デイ2が、トルコ南西部マルマリスのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が総合3位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車) が総合5位につけました。
ラリー・トルコのデイ2は、サービスパークの西側エリアで3本のステージを各2回走行。6本のSSの合計距離は107.38kmと、3日間で最長の1日でした。デイ1で不利な1番手スタートを担いながらも総合3位につけたオジエは、デイ2では出走順が8番手と後方に移り、前日よりも良好なコンディションの路面を走行することができました。オジエはオープニングのSS3でベストタイムを刻むと首位に浮上し、続くSS4でもベストタイムを記録しリードをさらに拡大。午前中のセクションを首位で走り終えました。しかし、午後の再走ステージではギヤシフトのトラブルでタイムを失い、総合2位のライバルと同タイムの総合3位に順位を下げました。午後のステージは気温が上昇し、路面コンディションも悪化したことでタイヤに大きな負担がかかり、エバンスとロバンペラはタイヤの摩耗で多くのタイムを失いました。それでも、ヤリスWRCは全3台がトップ5に入り、最終日のデイ3に駒を進めました。
<<ラリー・トルコ デイ2の結果>>
1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 1h36m38.6s
2 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +33.2s
3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +33.2s
4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +1m00.8s
5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +1m18.8s
6 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m35.0s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +2m28.0s
8 ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンドソン (フォード フィエスタ WRC) +3m15.4s
9 ピエール=ルイ・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4m20.4s
10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェック・シュツェパニアック (シュコダ・ファビア R5 Evo) +6m11.5s
(現地時間9月19日21時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
チームコメント
<<トミ・マキネン(チーム代表)>>
午前中は、ドライバーもクルマも非常に好調でした。オジエには優勝を狙える速さがあったので、彼のクルマにトラブルが起きてしまったのは本当に残念です。また、午後はタイヤの摩耗も問題でした。ここトルコの路面はタイヤにとって非常に厳しいため、改善する必要があります。今晩の順位は満足できるものではありませんが、明日は新たなる1日です。非常にタフな1日になると思いますが、まだ何かが決まったわけではないので、ベストを尽くして戦います。
<<セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)>>
2本のステージを制して首位に立つなど、午前中は良い展開でした。クルマの調子は良く、午後の再走ステージに向けてさらに改善するためのアイデアもあったのですが、残念ながら望んでいたような午後にはなりませんでした。ただ、それはモータースポーツの世界ではよく起こることですし、今晩この場所にいられることに満足しています。もちろん、優勝争いに加わることができないのは悔しいですが、それでも多くのポイントを獲得し、表彰台を狙うことができる位置につけています。今夜のうちにチームはマシンを修復し、明日はきっと良い形でラリーを終えることができるはずです。まだ長いステージが残っていますし、今日よりもコンディションはさらに厳しくなるかもしれないので、チャンスは残っていると思います。
<<エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)>>
午前中は上々でした。最初のステージの時点ですでにクルマの中はとても暑かったのですが、それでも全て順調で、クルマのフィーリング、リズム共に良かったと思います。午後は、厳しくなるだろうと覚悟して臨みました。ロングステージのタイムはそれほど悪くなかったのですが、タイヤの摩耗は予想以上でした。なぜそうなったのか調べる必要がありますが、私のタイヤマネージメントにも問題があったのかもしれません。その後の2本のステージではできる限りタイヤに気を使って走り、とても難しく感じました。とはいえ、チャンスはまだ残っていますし、明日のステージはかなり長く、難しいので、表彰台獲得は不可能ではないと思います。自分のベストを尽くして戦います。
<<カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)>>
午前中の路面は滑りやすく、まだクリーニングが必要なコンディションでしたが、それでも悪くはありませんでした。午後は本当に大変で、最初の長いステージでパンクをしてしまいました。路面はとても荒れていて、石も多かったため、どこでパンクをしたのかわかりませんが、続く2本のステージは慎重に走る必要がありました。とはいえ、順位は悪くないですし、明日もまた長い1日なのでチャンスはあります。この順位を保つか、少し上げることができたとしたら、喜ぶべきでしょう。
明日のステージ情報
競技最終日となる20日(日)のデイ3は、2本のステージを各2回走行します。サービスパークの北東で行われるSS9/11「チェティベリ」は、今大会最長となる全長38.15kmの難関ステージです。また、サービスパークのすぐ近くで行われるSS10/12「マルマリス」は、今大会最短となる全長6.28kmのショートステージであり、再走ステージのSS12は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のSSの合計距離は88.86km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は230.45kmとなっています。
[ガズー編集部]
WRC 2020 第5戦 ラリー・トルコ レース記事
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