マレーシアの人気カスタム調査『ワイドボディ編』【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

  • マレーシアの人気カスタム調査Part2『ワイドボディ編』【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

マレーシアのカスタム&チューニングトレンド調査企画第2段! 今回は『東京オートサロン・クアラルンプール2023』会場で注目したワイドボディのマシンたちを紹介していく。

マレーシアに限らず、ボディキットを装着したり、ボディを加工して車幅を広げたりするワイドボディ化は定番のカスタム手法のひとつ。
ホイールのサイズアップなども含めてクルマ全体のスタイルやバランスを大きく変えるボディカスタムの花形とも言える存在だが、そんなワイドボディにもお国柄が出ていると感じた。

というのもマレーシアの場合、例えば別のエンジンに載せ替えたり、エンジン内部に手を加えて排気量アップするといったハードなチューニングは法規的に難易度が高いそうだ。それもあってか、カーボンパーツ編でも紹介したように内外装を派手にカスタムする車両が比較的多い印象を受けた。

というわけで、今回は東京オートサロン・クアラルンプール2023の会場内で見つけたワイドボディマシンをまとめてチェック

スタンス仕様を目指した超ワイドボディのホンダ・フィット

  • ホンダ・フィット【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • ホンダ・フィットの6穴ホイール【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • ホンダ・フィットの6穴ホイール【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

オーバーフェンダーを装着して超ワイド化したホンダ・フィット。オーナーのLee Andyさんは、以前にプリウスやアクアに乗っていたそうだが、日本や海外のスタンス系イベントをインターネットで見て、フィットのカスタムに興味を持ったそうだ。

とくにお気に入りは、コンパクトカーではありえない6穴仕様の超深リムホイール。カーボン製のボンネット&グリルと相まって車種不明感がすごい!
ちなみにワイドボディに関しては、マレーシアのショップ『ASF AUTO GARAGE』のオリジナルという話だった。

クルマの後ろには、以前使っていたボンネットもディスプレイ♪ また、星形のマフラーも個性的だ。

  • ホンダ・フィットのカーボンボンネット【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • ホンダ・フィット【東京オートサロン・クアラルンプール2023】のリヤ
  • ホンダ・フィット【東京オートサロン・クアラルンプール2023】の星形のマフラー

    オーナーのLee Andyさん。今回の東京オートサロン・クアラルンプール2023ではコンパクトカー部門で2位も獲得!

タイからやってきたオーバーフェンダー仕様のトヨタ・プリウス

  • ホンダ・フィットのオーナーのLee Andyさん【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • トヨタ・プリウス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • トヨタ・プリウスのリヤ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

こちらのプリウスは、タイ南部に位置するマレーシアとの国境の街ハジャイ(ハートヤイ)にある『KJ MODIFY』というショップが製作したプリウス。内装もオーディオ満載で、タイでは有名なプリウスのようだ。
タイやシンガポールは陸路で移動できることもあってか、イベントがあると国境をまたいで参加する車両も少なくないとのこと。

まるで戦闘機!? USエアフォースをモチーフにしたフェアレディZ

  • トヨタ・プリウス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】の左フロントフェンダー
  • 日産・フェアレディZ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • 日産・フェアレディZ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】のリヤ

アメリカ空軍仕様をイメージして製作したというフェアレディZ。ワイドフェンダーの固定など各部がスパルタンなビス留めになっていて、直線的なフィン形状のデザインを多用したスタイルが超個性的!

ワイド&カーボンで武装したド派手なギャランフォルティス

  • 日産・フェアレディZ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】の左フロントのフェンダー
  • 三菱・ギャランフォルティス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • 三菱・ギャランフォルティス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】のエンジンルーム

日本名はギャランフォルティスだが、海外ではランサーやランサーEX、ランサーフォルティスなど、国ごとに名称の異なる三菱のスポーツワゴン。貼り付け+ビス留めのオーバーフェンダーがワイルド!

そのほかにも巨大なウイングにルーフボックスという、日本人的には不思議な組み合わせも斬新。カラーカーボンのパーツを使い、魅せることを意識したエンジンルームもポイント。

マレーシアでも異色!?バニング風スタイルのホンダ・ジャズ

  • 三菱・ギャランフォルティス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】のリヤ
  • ホンダ・ジャズ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • ホンダ・ジャズのインテリヤ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

完全に車種不明なスタイルになったホンダのコンパクトカー『ジャズ』。日本でいうところのフィットだ。ブルース・リーをモチーフにしたイラストをはじめ、内装も炎をテーマに徹底的にカスタマイズ! オーディオやモニターが所せましとインストールされた内装も相まって会場内でも異彩を放ち、コンパクトカー部門3位を獲得!

GRヤリスはパンデム製ワイドボディキットで迫力アップ!!

  • ホンダ・ジャズのリヤ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • トヨタ・GRヤリス【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • トヨタ・GRヤリスの左フロントのフェンダー【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

会場内にたくさんの出展車両を展示していたマレーシアのショップ『RS Auto acc(RS Auto Accessories)』。その中でもこのGRヤリスは、世界でも人気の高い日本のエアロブランド『パンデム』のワイドボディキットを装着していた。
マレーシアでもGRヤリスの納車が進んできているそうで、会場内ではほかにも複数のGRヤリスを見つけることができた。

ワイドボディ×超シャコタンのスタンス仕様マツダ3

  • トヨタ・GRヤリスの左リヤのフェンダー【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • マツダ・マツダ3ファストバック【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • マツダ・マツダ3ファストバックのリヤ【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

東南アジアといえば、トヨタやホンダが強いイメージだが、マツダ車もマツダ2セダン/ハッチバック、マツダ3セダン/リフトバック、マツダ6セダン/ツーリング、MX-5 RF(ロードスターRF)、CX-3、CX-30、CX-5、CX-8、CX-9、BT-50、MX-30といった車種が販売されているという。」

こちらのマツダ3リフトバックはマレーシアの『JWIDE BODYKITS』というショップによってワイドボディ化され、エアサスを幅広く扱っている『SOON SOON GARAGE』のサスペンションを装着しているということだった。

フェラーリやベンツもワイドボディでド派手にカスタム!

  • マツダ・マツダ3ファストバックの右フロントフェンダー【東京オートサロン・クアラルンプール2023】
  • フェラーリ458【東京オートサロン・クアラルンプール2023】

今回は日本車を中心に紹介したが、リバティウォークのワイドボディキットを装備したフェラーリ458のほか、DTMマシンのようなルックスのベンツなど、輸入車系カスタムも多数展示されていた。

ちなみに、今回はショー向けの派手なカスタムで目立っていた展示車を中心にピックアップしたが、現地でインタビューした話を統括すると、マレーシアではシンプルで都会的なエアロの人気が高いという意見が多かった。

お隣の国タイは、ドラッグレースやドリフト競技などが主流ということもあってどちらかと言えばレーシングカーのような派手なエアロが多い印象だが、マレーシアではそれとは対極的にスッキリとしたスタイルが好まれるようだ。そういった部分にも国民性やお国柄が感じられて興味深かった。

(文:三木宏章 写真:平野 陽、三木宏章)