トヨタ車体が提案する、ハイエースとミニバンの未来に向けたコンセプトカー・・・ジャパンモビリティショー2023
2023年10月25日にトヨタ車体はJAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)でプレスカンファレンスを行った。
今回のトヨタ車体は、“すべての「はこぶ」をミライへ”をテーマに、コンセプトカー3台とレストア車1台を展示している。その中から、トヨタ車体が手掛ける人気車種、ハイエースをベースにした商用利用のコンセプトカーと、アウトドアスタイルのミニバンのコンセプトカーの2台について紹介しよう。
■GLOBAL HIACE BEV CONCEPT (グローバル ハイエース BEV コンセプト)
1967年にデビューしたハイエースは世界の多くの地域で愛される商用車となっているが、今回はBEV、そして自由なレイアウトなどを提案するコンセプトカーとして展示している。
使用されているハイエースは海外仕様のモデルだが、それはホイールベースが長くバッテリーを積むフロアのスペースを大きく確保できるからだという。
また使用用途によってバッテリーが1段積みや2段積みの仕様を選べるように検討しているという。荷物をたくさん積みたい場合は1段積み、長距離を走りたい場合は2段積みにするなど、一つのプラットフォームでさまざまな用途に対応したいという。
現状の想定では後輪駆動で、足回りはハイエース同様のリーフスプリング、全長は5,280mmとかなりの長さではあるが、最小回転半径は一般的なミニバンレベルの5.5mと運転のしやすさにも気が配られている。
また、フラットフロア、ウォークスルー、荷物を楽に移動できる専用カートなど商用車としての使いやすさや、コネクティッドを活用した配達効率向上なども検討するためのモデルとなっているようだ。
まだ具体的な導入については決まっていないというが、「先進的なデザインと大空間、使いやすさを兼ね備えた次世代BEVバン」であるこのハイエースのコンセプトモデルは、需要が高いのではと感じた。
■X-VAN GEAR CONCEPT(クロスバン ギア コンセプト)
こちらのコンセプトカーは一見するとSUVに見えるが、「乗用ミニバンの大空間とSUVのアクティブスタイルを両立した新しいカテゴリー」としての提案をしているという。
Bピラーレスや大きなサンルーフ、シートを回転できるなど6つのパターンのシートアレンジなど、ミニバン特有の大空間を最大限に活用したいというコンセプトを感じる。
この車両が実際に導入することを想定しているのは2030年以降で、現在20代の若い世代が乗りたいクルマに向けたテストケースという意味合いもあるという。
おしゃれな色使いや素材、アウトドアを意識した等高線柄のシート、できるだけ凹凸のないスムーズな車内、そして印象的なSUVスタイルなど、若い世代の話を聞き、若手デザイナーの意見も取り入れたモデルとなっているという。
ハイエースはワールドワイドであるがゆえにさまざまな要望に応えていくこと、そしてミニバンはより満足感を高める付加価値を追求するなど、未来のバンに向けたさまざまな提案を投げかけるコンセプトカーとなっている。
なお、X-VAN GEAR CONCEPTのインテリアやカラーリングなどはとても印象的だったため、「現行のノアで採用できないのか?」と伺ったところ、説明の方は「みなさんの反響次第ですね」といったお話がいただけた。
ぜひ、こうした新たなスタイルへの意見を現地でトヨタ車体の方々に届けてみてはいかがだろうか。
(GAZOO編集部)
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