いよいよスズキも本格始動EV市場進出を占うモデルたち…ジャパンモビリティショー2023

2023.10.26 19:20

JAPAN MOBILITY SHOW 2023（ジャパンモビリティショー）のスズキブースでは、EVの新しい可能性を感じさせるコンセプトカーがたくさん出展された。
まずはSUVの「eVX」。2023年1月にインドで開催された「Auto Expo2023」でベールを脱いだフル電動車で、今回のジャパンモビリティショーでは、ついに内装が公開されることとなった。

ちなみに、この「eVX」は未来へ向けたスタディモデルではなく2025年までの市販化を名言している、スズキのEV世界戦略第1弾。スズキのDNAである4輪駆動テクノロジーを進化させて組み合わせている。バッテリー容量は60kWhで航続距離は約500km。3サイズは全長4300mm×全幅1800mm×全高1600mmといったものだ。インドで公開された当時からリヤまわりの外装デザインも、よりスタイリッシュに変更されているそうだ。ジムニーファンにはお馴染み4WDのタフなイメージを象徴する「サイ」のシルエットが、隠れキャラのように潜んでいるあたりも遊びゴコロいっぱいだ。

2025年までに市販化することを予定している「eVX」。インドで初公開されたあと、リヤまわりもデザインが変更された

硬質なスポーツシートに座ると独特の形状となっているステアリングの奥にワイドな横長のインターフェースが広がる近未来的なコクピットが形成されている。丸型のドライブセレクターが配置されたセンターコンソールは、3D感のあるフローティングデザインを採用。グラスエリアの大きな天井は開放感もたっぷりだ。さすがにすべてこのままのデザインで発売されるということはないだろうが、市販化へ向けてどのように進化していくのかが楽しみな仕上がりとなっている。

大型横長液晶ディスプレイを備えたコクピット。ステアリング形状もイメージ的にはマッチしているが市販される際には改められると思われる
広大なグラスエリアによって室内は明るく、開放感が高い
センターコンソールに配置されたフローティングデザインを採用するセレクター
センターコンソールの表皮の中から浮かび上がるようなタッチスイッチ

続いては、ジャパンモビリティショーでワールドプレミアとなった「eWX」。スペーシアを思わせる軽ハイトワゴンをベースとしたEVで、高い実用性と先進性をクロスオーバーさせたユニークなモデルとなっている。

世界初公開となった「eWX」

バッテリー容量は60kWh、航続距離は約230km以上。横に並んだプッシュ式スイッチやドライバーディスプレイのドット表示をあえて粗く設定するなど、デジタルとアナログ感を融合したというインパネまわりのディテールにも注目したい。内外装のあちこちに、丸型のモチーフとイエローのアクセントカラーがあしらわれているのもキュートなポイント。

イエローと丸いデザインがアクセント
内装もユーモラスな丸型モチーフを多用
ポップなファブリック素材のシートを採用しており、リヤはベンチタイプとなっている
どこかレトロなアナログ感のあるスイッチが逆に新鮮
アームレストにもスイッチ類が配置されている

さらに商用バンのBEV「e EVERY CONCEPT」はスズキ、トヨタ、ダイハツの3社共同開発モデル。軽バンサイズ（全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,890mm）の使い勝手の良さはそのままに、EVならではの静かで力強い走りを実現。非常時にはクルマの電気を外部へ供給するなど、社会貢献の側面も考慮されている。