勝田貴元とA.フルモーが登場!ラリージャパン開催直前イベントは大盛り上がり!・・・ジャパンモビリティショー2023
2023年11月5日、東京ビッグサイトで開催されているジャパンモビリティショー2023は最終日を迎えてたが、その会場では11月16日~19日にかけて行われる、「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」の開催直前イベントが行われた。
そこには豪華なドライバー陣やゲストが登場し、会場は大いに盛り上がったのでその様子をお届けしよう。
今年で復帰2年目を迎えるラリージャパン。昨年と同様、豊田スタジアムを拠点に、愛知県と岐阜県で開催される。デイ1は豊田市、デイ2は豊田市と設楽町、デイ3には岡崎市や新城市、最終日のデイ4は岐阜県の恵那市と中津川市などにて開催される。
そして昨年のラリージャパンとの大きな違いは、豊田スタジアムにスーパーSSのコースが造られ、デイ1~デイ3まで2台が同時に出走するデュアルSSが行われることだ。これは目の前でラリーカーが迫力の走行を見せてくれるため、ラリー初心者の方にもラリーの楽しさや迫力を体感できることになりそうだ。
そんなラリージャパンを再来週に控え、ジャパンモビリティショーで行われた開催直前イベントには、最高峰クラスに参戦するTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamの勝田貴元選手と、M-SPORT FORD World Rally Teamのアドリアン・フルモー選手が登場!
そしてラリージャパンにJRCar1クラスで参戦する勝田範彦選手と新井敏弘選手、さらに「今日はモリゾウさんとして登場!」と紹介された日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長、ラリージャパン2023実行委員会の会長も務める太田稔彦豊田市長も登壇した。
冒頭、モリゾウ選手として話を振られた豊田会長は、「モリゾウとしてうれしいのは、こうやってモータースポーツをモーターショー(モビリティショー)の中に入れてもらえた。主催者の自工会会長に感謝申し上げたい」と挨拶がてら笑いを誘う。
そしてラリーの魅力を聞かれると、「競技区間と移動のリエゾン区間とありますが、ドライバーとコ・ドライバーがペースノートという作戦ブックを持ちながら、公道で究極の安全運転をしている。また(WRCでは)世界各地の交通ルールを頭に入れて模範ドライバーとして交通の見本になっているレースです。
また私自身も参戦するようになって、選手と選手の距離も、選手と観客の方の距離も近いレースだなと思います」と語っている。
このラリージャパンから最高峰クラスのRally1に復帰エントリーすることになったフルモー選手は、今回日本に初来日、前日は浅草などで日本の雰囲気を楽しんだという。
そんなフルモー選手を、同年代で下のクラス時代からよく知る貴元選手は、フランスのラリーの育成プログラムをトップで通過するなど速いドライバーであること、元医学生で「めちゃくちゃ賢い」と紹介した。
また、今シーズンのラリー・フィンランドで勝田貴元選手を上回る60mの大ジャンプを見せたことで、「いまだに根に持っている(笑)」と、いいライバル関係であることを明かしている。
それに対し、フルモー選手は勝田貴元選手のことを、「すごくナイスガイ。親切だし、インタビューでも誠実に応えていて丁寧な選手だし、ドライバーとしての向上心も高い」とベタ褒めしていた。
そんな勝田貴元選手は、「ラリーは200km/h近くですごく狭い道を全開で走り、本当に大きなリスクを抱えながら危険となり合わせで戦っています。また1台ずつのタイムアタックで自己ベストを尽くすといったレースなので、とても選手同士が仲がいいですし、お互いすごくリスペクトし合っています」と、レースでの接触のないラリーならではのドライバーたちの雰囲気を語ってくれた。
いっぽう、ナショナル部門に参戦する勝田範彦選手は、全日本ラリー選手権ではGRヤリスRally2の開発を担ういっぽう、TGRラリーチャレンジではモリゾウ選手のコ・ドライバーを務めている。しかし、モリゾウ選手の隣でコ・ドライバーをやることは自分で運転するよりも緊張するそうで、そのせいか(?)、ペースノートや眼鏡など忘れ物が多いため、モリゾウ選手から忘れ物チェックをされるというエピソードを暴露される。
また2005年にはPCWRCというクラスでワールドチャンピオンに輝いた経験もある新井敏弘選手は、自身のチーム「SUBARU TEAM ARAI」から全日本ラリー選手権第7戦ラリー北海道でデビューしたばかりの新型WRX S4で参戦を予定している。
その新井選手は、以前のチームメイトであり30年以上のライバル、そして友人でもある勝田範彦選手から、「体育会系で厳しいけど、アメとムチがあって、わがままを聞いてくれたりする優しいところがある」と紹介された。
今年からラリージャパンの主催者は豊田市が担っており、市長でもある太田会長はラリージャパンを開催する一番の狙いを「日本の国土は7割が森林、山であり、高齢化の進む山の暮らしは大変な状態ですが、山の持つ価値ってものすごく大きいんです。山の価値を改めて私たち日本人が再認識して欲しいし、加えて海外の人たちに、この日本の山の素晴らしさを伝えたい」と語っている。
そのため、細い道でのツイスティなコースへの理解を求めるとともに、昨年話題となった伊勢神トンネルの路面を改修したり、安全性の向上に努めているという。
そして、豊田スタジアムのスーパーSSについては、「昨日の段階で舗装がすべて終了しています。コースの全長は2km、(競技は)20kmのコースとなります。豊田スタジアムのどこにいても見渡せますし、これだけの席数がありますので、今でもチケットはお買い求めいただけます」と、デュアルSSとなるこの会場のラリーの面白さに太鼓判を押している。
このコースでは、競技を行っていない時間帯には新旧さまざまなラリーカーが共演するデモランや、TOYOTA GAZOO Racingのドライバーによるカートでのデモランなども行うという。
また続いて豊田会長は、岡崎での河川敷でのSSも観戦環境がより向上、そして恵那市などでは、本当に近い距離で音や匂いなどを感じ取れるコースであることなども紹介してくれた。
さらに「やっぱり世界一の競技を目の当たりにできることってエキサイティングなことだと思いますし、一人でも多くの方にそのアメージングなレースを体験して欲しい」と呼び掛けた。
最後に勝田貴元選手は「本当に世界のトップドライバー、日本のトップドライバーのみなさんが走るので、ぜひ生で観て、その迫力を感じて欲しいと思います。最終戦ですしもうチャンピオンシップも決まっているので、どのドライバーもとにかくこのレースで勝つために全開で走ってくると思いますが、僕も昨年以上の結果を目指して頑張るのでぜひ観に来てください」と意気込みを語った。
ラリージャパンは2023年11月16日(木)の豊田スタジアムでのスーパーSSを皮切りに、19日まで愛知県、岐阜県内のさまざまな場所で競技、公道での移動を行う。
山間部でのSSのチケットはほとんどが売り切れてしまっているそうだが、まだ豊田スタジアムのチケットは販売中とのことなので、ぜひサービスパークなどでWRCの雰囲気を感じるとともに、大迫力のデュアルSSのレースも体感して欲しい。
(GAZOO編集部 山崎)
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