いすゞA&Sは快適性や遊び心を追求したトラックをお披露目・・・東京オートサロン2024

いすゞ車に取り付けるアフターパーツを展開する『いすゞA&S』のブースでは、最新モデルのトラック2台に、様々なコンセプトパーツを装着した車両を展示している。

1台目は新型エルフをベースにスタイリッシュな装飾を施した『ELF FUTURE ACCESSORIES EDITION』だ。
ベースとなるのは、2023年3月に17年ぶりにフルモデルチェンジをした最新型のエルフ。新開発のトランスミッションである『デュアルクラッチ9速AMT』を搭載することで、変速ショックの軽減や燃費向上を達成。その他、シートのスライド量を増加させたり、人間工学に基づいたペダルレイアウトを採用したりと、多方面のシチュエーションでドライバーの快適性を求めて開発したというのが大きな進化ポイントだ。
今回装着されているパーツ類は、トラックのアフターパーツで使用されることが多いメッキ仕様ではなく、ホワイトとブラックを基調にしたもの。オーバーフェンダーやエアロサイドスカートなどの外装パーツを中心に装飾されており、一体感のある引き締まったデザインが構築される。
その中でも、特に目を引くのが乗用車のエアロパーツを連想させるエアロサイドスカートだろう。エルフの文字が入ったリヤのホイールキャップのような造形は、サイドスカートと一体化している飾りなのだが、実際のタイヤ取り付け位置よりも後方にデザイン。こうすることで、タイヤが車体の四隅に付いているような印象を与え、よりスタイリッシュに見えることを狙ったそうだ。

もう1台は、エルフミオをベースにアウトドアユースを考えて架装された『ELFmio OUTDOOR EDITION』。こちらのベース車両は、2017年以降に普通免許を取得したドライバーでも運転できる、車両総重量3.5トン未満のエルフミオという新型モデルで、既にBEVモデルが発売されている他、2024年の夏頃にはディーゼル仕様も登場する予定とのこと。
見た目や車体の基本構造はエルフと似ているのだが、車両自体を軽量化するためにエンジンを1.9Lの4気筒にしている他、トランスミッションをトルコン式のATにするなど工夫が凝らされている。
ELFmio OUTDOOR EDITIONは、仕事と遊びを1台でこなせることをコンセプトとしており、普段は荷物を載せてお仕事。休みの日には専用のテントを載せ、荷台でキャンプが楽しめるようになっている。
免許の壁もあってか、トラックドライバーの数が減少していると言われる昨今、裾野を広げるだけでなく「こんなトラックがあったら乗りたいな」と思えるような、カジュアルなパーツを用意しているメーカーの意気込みをぜひ間近で見てほしい。

  • こちらが『ELF FUTURE ACCESSORIES EDITION』のエアロサイドスカート。円盤の装飾位置にタイヤが付いているように思えるが、実際はタイヤ1本分ほど後方に位置している。

  • ELF FUTURE ACCESSORIES EDITIONはテールライトも海外のスポーツカーのようなバータイプを採用。従来のトラックとは一線を画す近代的なイメージに仕上げている。

  • エンブレムやバンパー部分に間接照明を設けているほか、デジタルタイプのサイドミラーを採用したELF FUTURE ACCESSORIES EDITIONのフロントマスク。

  • インテリアもホワイトとブラックが基調となっており、レザー風のシートカバーが装着される。各所に間接照明が取り付けられるなど、こちらも最新の乗用車のようにスタイリッシュなイメージだ。

  • こちらがELFmio OUTDOOR EDITIONの荷台部分。床面には暖か味のあるウッドパネルを張り、専用のテントを取り付けることでお洒落&ワイルドな空間に。

  • ELFmio OUTDOOR EDITIONのブラックの樹脂パーツやホイールには、極小の凹凸がありマットな質感の特殊塗装が施されている。

  • ルーフキャリアも取り付けられているのだが、サイドの取り付け部を隠すようなルーフスポイラーを設けることで商用車感を無くすように工夫されている。

  • 脱着して丸洗いができるシートカバーを装着。このあたりもアウトドアユースを意識した仕様となっている。

文章・写真:相澤康行

[GAZOO編集部]