マツダ、ロータリーエンジン開発グループと25年ぶりのファクトリーモータースポーツ部門を設立へ・・・東京オートサロン2024
1月12日、マツダは東京オートサロン2024でプレスカンファレンスを行い、ロータリーエンジンの開発部門を2月1日付で設立すると発表した。またスーパー耐久を頂点とするグラスルーツのレースへの参戦やバックアップを行うMAZDA SPIRIT RACINGが手掛けるスペシャルモデルを公開した。
東京オートサロン2024でマツダは、前回に引き続き「MAZDA SPIRIT RACING」として参戦するスーパー耐久の車両の展示やブランドアイテムの販売、またサポートするレースカテゴリーの表彰式などを行っている。
その初日に行われたプレスカンファレンスに登壇した毛籠勝弘代表取締役社長は、冒頭で2023年に11月に設立した「ブランド体験推進本部」について、「『走る喜びが生きる喜びに変わっていく』そんな素敵な時間を、もっと体験を通して作り出していきたい、共有していきたい」という想いで設立したこと、マツダをクルマを楽しみたい人のブランドへと成長させていくためであることを語った。
そして、2023年10月~11月に開催されたジャパンモビリティショー2023で展示した「MAZDA ICONIC SP」に大きな反響があったことを受け、「2 Rotor Rotary-EV SYSTEM」を持つMAZDA ICONIC SPのデビューを目指し、2月1日にロータリーエンジンの開発グループを立ち上げると発表した。
「カーボンニュートラル時代に向けた課題をブレイクスルーするため、エンジン方式の垣根を超えた広い技術的視座と最先端の内燃機関技術、そしてマツダ特有のモデルベース開発の使い手として、鍛錬を積んだエンジニアたちが再結集します」
プレスカンファレンスの後に行われた囲み会見でもこのロータリーエンジンについて触れ、コアとなるロータリーエンジンの機関開発には30名ほどの布陣でスタートすることになるという。
2018年に解散したロータリーエンジンの開発部署に所属していたメンバーは、その後スカイアクティブ技術の開発でも活躍していたというが、そこでの経験もロータリーエンジンの開発には役立つと考えているようだ。
「スカイアクティブの開発に注力していく中で、ピストンエンジン、あるいは、モデルベース開発、世界最高峰の燃焼技術といったものをしっかり学んでくれたメンバーが、また、ロータリーエンジンにフォーカスをして、エンジンの燃焼やミッションなどの開発に携わっていくことになります」
リトラクタブルヘッドライトやデザインの流麗さなどのエクステリアの秀逸さのみならず、最高出力370psやパワーウエイトレシオ3.9など、毛籠社長が「ポルシェ911と同等のパフォーマンスを秘めている」と語る、ロータリースーパースポーツのデビューが楽しみだ。
そして、もう一つマツダから大きな発表があった。それはMAZDA SPIRIT RACINGによるスペシャルモデルの開発が進められていることだ。
スーパー耐久のST-Qクラス(開発車両が参戦できるクラス)でマツダ3とロードスターを走らせ、カーボンニュートラル燃料やバイオディーゼルなどを使い、レースを通じメーカーの垣根を超えたカーボンニュートラルへの取り組みを行っているマツダだが、同時に搭載パーツの先行開発も行っている。
そのフィードバックを生かしたスペシャルモデルは、ル・マン24時間で勝利を挙げるなど華々しい活躍をしていたマツダスピード以来25年ぶりにファクトリーモータースポーツ部門が手掛けることになる。
第1弾はロードスターの「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」で、国内初投入の2リッターエンジンを搭載したソフトトップモデルだ。スーパー耐久で培った技術により足回りやエアロダイナミクスを進化させ、その実力に見合うエクステリアやインテリアのアピアランスにも磨きをかけている。
また第2弾はマツダ3となる予定で、こちらもスーパー耐久に参戦するマツダ3の知見を生かした開発を進めている。コンセプトモデルの「MAZDA SPIRIT RACING 3 concept」は展示しているものの、こちらのデビューはまだ先になりそうだ。
そして、毛籠社長の後を受けたMAZDA SPIRIT RACINGチーム代表でありブランドホルダーの前田育男シニアフェローは、2024年のスーパー耐久への参戦体制も発表し、2023年と同じくST-Qクラスにマツダ3とロードスターの2台で参戦すると語り、そのドライバー陣も登壇した。
55号車マツダ3が寺川和紘選手、井尻薫選手、関豊選手と昨年からの引き続きラインナップ、12号車ロードスターが前田代表に加えて阪口良平選手、堤優威選手、マツダのトップガンである川田浩史選手がドライブすることとなる。
また、前田シニアフェローは、MAZDA SPIRIT RACINGの活動について、そして今後のビジョンについて次のように語っている。
「ファクトリーチームによるこの究極の実証実験の場への参戦は、技術を鍛え、人を育てることが目標です。技術もそうですが、その人材は将来のクルマづくりに大きな財産になると考えています。現在、そこで得られた知見、技術、経験を将来の正しいクルマづくりに生かす取り組みを行っておりますので こちらも期待していただければと思います」
ロータリーエンジン開発グループの立ち上げ、そしてファクトリーモータースポーツ部門の設立と、走りを求めるクルマ好きにとって魅力的な発表を行ったマツダ。
そうした憧れを醸成しながらも、グラスルーツのレースのサポートやマツダファンフェスタなどを通じ、オーナーやファンとの関りも密接にしていく。
この両輪での活動がどのように花を開くのか楽しみだ。
(GAZOO編集部 山崎)
東京オートサロン2024
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