主要タイヤメーカーの今年のイチ押しモデルやコンセプトとは?…東京オートサロン2024
今年の東京オートサロン2024は、多くのタイヤメーカーも出展していた。
そこでブリヂストン、横浜ゴム、ダンロップ、トーヨータイヤ、シバタイヤという主要5メーカー注目の新商品タイヤや、コンセプトモデルなどを紹介していこう。
全体的に、環境やエコを意識したタイヤに力を入れていたのは『ブリヂストン』『横浜ゴム』『トーヨータイヤ』。グリップ力の高いスポーツタイヤをメインにしていたのが『ダンロップ』と『シバタイヤ』だ。
【BRIDGESTONE】 品質と走行、サスティナビリティ性能を向上させたREGNO GR-X Ⅲ
多様化するニーズに応え、「究極のカスタマイズ」を目指す商品設計基盤技術“ENLITEN”で新たな価値を創造するブリヂストン。東京オートサロン2024では、そのENLITENが初搭載されたプレミアムコンフォートタイヤであるREGNO GR-X Ⅲに要注目。
REGNO GR-X Ⅲは従来モデルに比べ一段と静粛性を高めた上で、車体へリニアに反応するハンドリング性能も向上させ、走行性能に磨きをかける。さらに素材の一部にリサイクル可能な部材を使うことで、サスティナビリティ性能までも実現させたという3点がポイントだ。
【YOKOHAMA】 高い静粛性が持続するADVAN dB V552の後継モデル
横浜ゴムのブースでは、この春デビュー予定で静粛性に優れたプレミアムコンフォートタイヤ、ADVAN DB V552の後継モデルであるADVAN dB V553(アドバン・デシペルV553)に注目。従来モデルのV552でも静粛性能に優れているが、V553ではタイヤが摩耗してもその静粛性能が長く続くところが大きな持ち味。EVカーは静かだけど、バッテリーやモーター等の重たい車重によって、タイヤの摩耗が早くなる傾向となる。そんなEVカーにも配慮したタイヤとも言える。
【TOYO TIRES】 CO2が原料の素材を採用したコンセプトタイヤ
エコノミー社会に配慮したタイヤの開発に力を入れるトーヨータイヤブースでは、世界最高レベルであるサステナブル素材の使用率を90%としたコンセプトタイヤを展示。さらに独自性を出すため、二酸化炭素(CO2)を原料としたブタジエンゴムを採用しているという点にも注目したい。
温室効果ガスの一つである二酸化炭素の削減が叫ばれている。ならばCO2を原料としてタイヤを製造し、クリーンな社会にしていこう! という、斬新な切り口を見事に具現化。エコノミー社会への貢献をコンセプトとしたタイヤなのだ。
尚、EV化社会に向けた技術開発の一環として、テスラに装着しているプロクセス・スポーツ2をベースに、現行モデルと比べて転がり抵抗までも低減されているというから、今後の開発にも期待が高まる。
【DUNLOP】 ダンロップ史上イチの一般道向けハイグリップタイヤが登場
ダンロップブースでの注目タイヤは、ハイパワーなプレミアムカー向けのフラッグシップタイヤとして誕生したハイグリップモデル「SPORT MAXX RS」。一般道からサーキット走行までも可能とするタイヤとして、グリップ力やハンドリング性能を高次元で発揮する。現行モデルではUHP(ウルトラハイパフォーマンスタイヤ)カテゴリーまで対応していたが、最近増えてきた「S-UHP(スーパーUHP)」に対応した商品を拡大した意欲モデルだ。
【SHIBATIRE】 グリップ走行でのタイムアタックに強い味方! R 31タイヤ
スポーツ性能に特化したタイヤ開発に力を入れているシバタイヤでは、ドリフト競技である“D1GP”のレギュレーション「転がり抵抗係数10.5以下」をクリアするために開発したスポーツタイヤ『R 31』がイチ押し。
初代シバタイヤのR 23と同じコンパウンドで、トレッドパターンを変更することで、1周で1分のサーキットに於いて、そのラップタイムを0.5秒程度短縮したというテスト結果も得られているという。さらにウエット性能も高いという点もポイント。ドリフト走行を主とする人だけでなく、ハイグリップを求めるユーザーからの需要も高まりそうだ。
文章・写真:西本尚恵
[GAZOO編集部]
東京オートサロン2024
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