スズキが軽トラックのスーパーキャリイでワイルドな山遊び仕様車を提案・・・東京オートサロン2024

軽トラックと言えば、農業や配送業などに使われる“仕事のクルマ”というイメージ。しかし最近では、タフな外観や堅牢な車体を活かし、アウトドアなどレジャー向けのカスタムを施して“遊びのクルマ”として楽しむユーザーも増えている。スズキが参考出品した『スーパーキャリイマウンテントレイル』は、そんな最新トレンドを採り入れたオフロード系のカスタマイズ提案モデルだ。
『山でオフロード走行を楽しむだけでなく、目的地でクライミングも楽しめるクルマ』をイメージして開発。ベース車は、広いキャビンで快適な乗り心地に定評があるスーパーキャリイ。4WD・5速MT(マニュアル・トランスミッション)車を使っている。
カスタマイズの主な内容は、外装にイエローとブラックの専用カラーを採用し、アクティブな雰囲気を演出。車体や荷台に装備したロールケージなどが、ワイルドな外観を醸し出す。足まわりでは、ホイールを12インチから14インチに大径化し、悪路走行にも対応するブロックパターンのオールテレーンタイヤも装着。室内にはバケットタイプのシート、センターモニター代わりのタブレットにも防水タイプを使うなど、各部を徹底的にアウトドアスペックに対応させている。オフロードなど、外遊び向きのスズキ車と言えばジムニーの印象が強いが、同様のテイストを軽トラックに採り入れたのは斬新。軽トラック系カスタマイズの新基軸となりそうだ。

なおスズキのブースでは、ほかにも2023年11月に発売された軽スーパーハイトワゴンの新型スペーシアをベースにキャンプ仕様とした『スペーシア パパボクキッチン』を参考出品。こちらは、荷室に引き出しタイプのキッチンなどを装備し、親子でキャンプすることをイメージした仕様だ。また、2024年1月に発売したコンパクトカーのスイフトをベースとした『スイフト クールイエローレヴ』も展示。こちらは、新設定されたボディ色のクールイエローメタリックをマットカラーに仕立て、ボディサイドにはグラフィックも施したことがポイント。軽快な走りを持つスイフトの魅力を、より分かりやすいように、視覚的に表現したカスタマイズが施されている。

  • 左右のドアパネルも取り外し、代わりにロールケージも兼ねるスチール製のゲートを設置。走りながら自然を感じられる工夫も施されている。

ダッシュボードなどには、傷に強く、ザラザラした表面となるチッピング塗装を施す(左)。バケットタイプのシートも、外装に合わせイエローカラーでコーティネイト(右)。

  • 車高もややアップし、ガレ場などでクルマの下まわりがヒットしにくい仕様に。14インチのヘビーデューティーなタイヤも頼もしい。

  • パンチングメッシュのグラデーションが施された、専用のフロントグリルが精悍な顔つきを演出。ガードバンパーやウインチ等の装備も男前だ。

  • 外装をアースカラーとすることで、アウトドアとの親和性を高める。『スペーシア パパボクキッチン』は参考出品だが、是非とも市販化されてほしい。

  • 親子でのキャンプを想定し、引き出し式で車外に取り出すことが可能なキッチンなどを装備。ミニマムながら最高の空間を提供してくれる。

  • スイフト クールイエローレヴ。ヘッドランプにアイラインガーニッシュを装備することで、よりスポーティなフェイスデザインを演出する。

  • ボディサイド&リヤゲートのデカールや、リアのロワバンパーなどには、専用フィルムでのラッピング処理が施され、走りの雰囲気を高める。

文章:平塚 直樹 / 写真:平野 陽
[GAZOO編集部]