所有するだけで自慢できたのはもう過去の話!? EVもカスタマイズで個性化の時代へ…東京オートサロン2024

数年前であれば、EVを愛車にするだけで周囲からの注目を集めることができたが、普及が進んで台数が増えていけば目新しさや物珍しさも低下していくわけで、テスラなどの輸入EVをいち早く購入するほどの“新しいもの好き”であれば、目減りしていく新鮮さや優越感をなんとかしたいと考えるようになるのも必然。

そんなオーナーがたどり着くひとつの手段にカスタマイズがある。ここに登場するのは、そんなオーナーに向けてテスラのカスタマイズを提案するショップたちが『テスラアライアンス』として東京オートサロン2024に出展した4台のうちの2台だ。

SUVの『タイプY』をベースにカスタマイズした車両を出展したのが大阪のカーメイクアートプロのT-ART事業部。

内装色をブラックかホワイトしか選べないテスラは、ラグジュアリーな雰囲気のインテリアを望むオーナーも少なくないという現状があり、それならば、とオーダーメイドインテリアという内装張り替えプランを提案する。

ベントレーのSUV『ベンテイガ』のインテリアをイメージしたというインテリアは、タン色の本革で張り替えられ、シンプルなテスラの内装をラグジュアリーにイメチェン。

基本的にダブルステッチのみだが、ベンテイガのような品を備えるべく、背もたれ上部や後席のアームレスト上面、ドア内張りなどに効果的にキルティング加工を施しているのが特徴だ。

  • ゴージャスな内装に対し、エクステリアはスポーツがテーマ。Heat Up Worldが展開する『KOKORO」ブランドのカーボン製エアロをセットし、スポーティで個性的なフォルムとしてる。ちなみにリアアンダースポイラーは数種類のバリエーションがあるKOKORO製エアロの最新タイプ。

  • ホイールもHeat Up World製の『teslaホイールCT272』21インチを履く。このホイールは鍛造ホイールのリムにリアルカーボンを巻きつけたもので、エアロのカーボンと同様に風合いを持たせたビジュアルとしている。

いっぽう、オイルメーカーのガルフカラーをあしらったモデルSプラッドを製作したのが愛知県の『トモキスペシャルパーツ』。このレーシーな見た目は伊達ではなく、EVレースの参戦車両なのだそう。

注目すべきは足まわり。元ガルフレーシングジャパンの監督を務めた八代公博氏が監修&テストドライブし、サーキットを走り込み熟成したサスキットをトモキスペシャルパーツで商品化して『GEPARD』と名付けて販売。

すでにGEPARDを組んだモデル3が全日本ジムカーナでクラス2位(同クラスに9台が出走)を獲得するなど、しっかりと実績も残しているという。

  • テスラでのモータースポーツを可能とするサスキット『GEPARD』が組み込まれた足まわり。ホイールはHeat Up WorldのteslaホイールCT272。

  • 『KOKORO』エアロパーツを装着し、ガルフカラーと組み合わせることでレーシーな雰囲気が激増している。

BYDもカスタマイズモデルを出展!

EVの世界的販売台数でテスラのライバルとして急成長中の『BYD』。2023年1月には『ATTO3』を投入して日本市場にも参入している。

そんなBYDは東京オートサロン2024に、2台のライトカスタマイズモデルを投入。そのうちの1台が、昨年9月に発売されたDOLPHINだ。

カスタマイズの内容はというと、ラッピングによるボディのフラットブラック化や17インチホイールの装着など、東京オートサロンに出展される車両としては非常にライトな内容ではあるが、まだまだカスタマイズの情報が少ないBYDでもカスタマイズが楽しめるということをメーカー自らが示してくれたといえよう。

  • DOLPHINには、17×7.0JサイズのLA-STRADA ティラード イオタホイールが装着されていたほか、現状では設定のないフロントトランク収納ボックスもセットされていた。この収納ボックスは近いうちに用品として発売されるようだ。

  • 今春日本導入予定のSEALは、19×8.0JサイズのMAK VOLTAGE FFホイールを履かせてドレスアップ。

文章・写真:坪内英樹
[GAZOO編集部]