次の日本人WRCドライバーの発掘と育成を担う「MORIZO Challenge Cup」を発表・・・東京オートサロン2024

  • 東京オートサロン2024でMORIZO Challenge Cupを発表

    MORIZO Challenge Cup

東京オートサロン2024が1月12日(金)に幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬)で開幕し大盛況だった。TOYOTA GAZOO Racingでは「ラリーの魅力を語ろう」というトークセッションが行われ、そこで「MORIZO Challenge Cup」の発表があった。

MORIZO Challenge CupはTGRのラリー若手育成カテゴリーであり、将来WRCで活躍できる日本人若手ドライバーの発掘と育成を目的にしている。全日本ラリー選手権のサブカテゴリーとして位置づけられ、車両規定はJN-2規定をベースとし、参戦コスト抑制とイコールコンディションとし改造範囲を限定する。参戦資格は25歳以下(一部条件付きで29歳以下の参戦も可能、TGRラリーチャレンジ優勝もしくはシリーズクラス3位以上の経験、地方選手権入賞経験、全日本ラリー参戦経験)で、参戦車両はGRヤリス(1.6Lターボエンジン+GR-FOUR搭載車)となる。シリーズを通じてポイントを付与され、年間成績優秀者は、フィンランドTGRワールドラリーチームでのラリー講習への参加権利が与えられる。

既にエントリーは始まっており、将来世界のラリーフィールドで活躍を夢見る若手選手の参戦を募集している。なお既に大竹直生(チャレプロ)、KANTA(フォーミュラドリフト)、山田啓介(全日本ラリー)、最上佳樹(ジムカーナ)、木内秀柾(全日本ラリー)、稲葉摩人(FIA-F4)、尾形莉欧(e-モータースポーツ)の参戦は決まっている。

モリゾウ氏は、「スポーツ界で世界目指すには、色々なカテゴリーで導入からステップアップしていくルート作ってあげることが必要。もっといいクルマと人材育成というのは2つの大きな柱です。世界選手権に参戦しているトヨタが若手のところ(育成)をやる。真ん中のところは時間をかけて埋めていくのですが、世界のトップはここだよと示して、ここ(MORIZI Challenge Cup)に入れば将来はいけるよと思ってもらいたい。貴元がレギュラーになったので、(次の貴元を)もっともっと増やしていくことがラリー界の盛り上げにつながる。」と述べた。

トークセッションの壇上に大竹直生選手とKANTA選手が登場し抱負を述べた。
大竹直生選手は既にヨーロッパでラリーの練習している選手で、「MORIZI Challenge Cupを通じて、若手のドライバーどうして競いあって、お互いに高めあっていかなければいけない。チェレンジプログラムの成果を出さないといけないので、非常にプレッシャーはあるが頑張ります」と語った。
KANTA選手は2023年のFOMULA DRIFT JAPANのチャンピオンだ。勝田貴元が先日設立したTK motorsportに所属しており、抱負を「ラリーは全くの初心者なんですが、チーム監督の勝田貴元さんとコドライバーの保井さんの力をお借りして、ラリードライバーとしての成長を皆さんに見せられたらなと思います。」と述べた。

モリゾウ氏は「若者らしくはじけちゃっていいと思いますよ」とアドバイスを送った。F1の中嶋悟氏やMLBの野茂英雄氏という先駆者のあとを後輩達が沢山追随したのは、フォーミュラカーや野球は裾の根で積極的な育成活動ができていたからかのかもしれない。ラリーでも日本人WRCドライバーが、どんどん誕生する日が楽しみだ。

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    MORIZO Challenge Cup概要

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    大竹直生選手とKANTA選手

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    現時点でのMORIZO Challenge Cup参戦選手

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    大竹直生選手とKANTA選手と話すモリゾウ氏

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    ラリーに対する熱い思いを語っているモリゾウ氏

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    勝田貴元選手、勝田範彦選手も参加

(GAZOO編集部)