現地の人がオススメ!秘境・絶景や絶品グルメなど東松島、石巻の魅力をお届け

  • 鮫ヶ浦から眺める奥松島の景色

    鮫ヶ浦から眺める奥松島の景色

GAZOO.comでは、2024年8月4日に「GAZOO愛車広場 出張取材会 in 宮城」を宮城県東松島市で開催しました。これまで北は北海道、南は沖縄県まで27県で出張取材会を開催させていただきましたが、せっかく現地に伺っているわけなので、その開催地の素晴らしさを伝えさせていただいたり、お世話になったお礼を少しでもきたらと考えておりました。

そこで、今回からは出張取材会の参加者のみなさんや地元の方がオススメする観光地、また地元の人だからこそ知るマル秘スポットや絶品グルメなどをお届けしていきたいと思います。

秘境感満載!鮫ヶ浦&「鮫ヶ浦水曜日郵便局」跡

まずは東松島市役所の方に教えていただいた、秘境感を体験できるスポットの「鮫ヶ浦」から。
日本三景として名高い松島を望む松島湾、その東端に浮かぶ宮戸島。この宮戸島の先端には日本三大渓の一つにも数えられる嵯峨渓があります。その嵯峨渓の北側に位置する鮫ヶ浦は、以前は漁港、戦時中は基地として使用されていた歴史があります。

その鮫ヶ浦を紹介していただいた理由の一つとして、まずは秘境感を演出してくれる手掘りのトンネル「大鮫隧道」があります。

クルマがすれ違えないような森の中の道を進むと、ぽっかりとトンネルの入り口が現れます。このトンネルはクルマで通ることができる道なのですが、狭さといい手掘り感といい秘境の雰囲気満点です!
コンパクトカーのヤリスでも通るのがやっとで、路面も壁面もちゃんと整えられていません。そのため、3ナンバー車や車高が低めのクルマではあちこち擦ってしまいますので、そういったクルマでは行かないことをおすすめします。

そして、トンネルを抜けてからもう少し森の中を進むと急に森が開けます。そこには松島らしい岩と松、そして、その松の映り込みや海藻で緑に見える海が美しい小さな浜にたどり着きます。
海水浴や釣りに訪れる地元の方もいらっしゃるそうですが、取材当日は平日の昼間ということもあり他の方はおらず、入り江であるがゆえに波も穏やかで、別世界に来たようなひと時を過ごすことができました。

  • 旧鮫ヶ浦漁港の船着き場

    旧鮫ヶ浦漁港とも言われるように船着き場があります。ここにクルマを入れると愛車と松島らしい風景を撮ることができますが、狭いので切り返しには十分ご注意を!

そして、かつてこの鮫ヶ浦には「鮫ヶ浦水曜日郵便局」という、名前の通り水曜日だけ開く郵便局がありました。

これは「自分の水曜日の物語を綴り、その郵便局に宛てて手紙を投函してください。しばらくすると、見知らぬ誰かの水曜日の物語が返ってきます」という不思議な郵便局です。
熊本県の廃校を活用したアートプロジェクトとして発足した水曜日郵便局は、この鮫ヶ浦が2か所目の開局となりました。1年間の限定ながら4,000通を超える誰かの水曜日の物語が交わされたそうです。

今ではすっかり草木に隠れてしまっている鮫ヶ浦水曜日郵便局の建物ですが、それはそれで鮫ヶ浦の時の流れと叙情的な雰囲気を感じさせてくれます。

「鮫ヶ浦水曜日郵便局」については下記のサイトをご覧ください。
https://samegaura-wed-post.p3.org/

鮫ヶ浦
宮城県東松島市宮戸大鮫
(Googleマップでは「第146震洋隊基地跡」を目的地に設定してください)

東松島と言えばブルーインパルス!平日の訓練飛行も隣接の駐車場で悠々観覧

  • ブルーインパルスのアクロバット飛行

    ブルーインパルスのアクロバット飛行

東松島市といえば、ブルーインパルスを思い浮かべる方も多いかもしれません。全国各地の航空祭やイベントで華麗なアクロバット飛行を見せてくれるブルーインパルスの正式名称は宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」。そう、東松島市にある航空自衛隊 松島基地が本拠地で、全国に出張しているんです。

ブルーインパルスといえば特別な日に見られるものというイメージが強いですが、実は松島基地では定期的に訓練飛行が行われています。そのスケジュールは松島基地の公式ホームページで公開されています。
そんな訓練飛行を観覧できるように、松島基地の隣には「ブルーインパルス観覧駐車場」が常設されています。約100台分という広い駐車場にクルマを止めると、一面の青空が広がります。
うまくいけば華麗なブルーインパルスの飛行と愛車を一緒に撮影するなんてことも可能かもしれません。

  • 松島基地の隣に設置された「ブルーインパルス観覧駐車場」

    松島基地の隣に設置された「ブルーインパルス観覧駐車場」。奥に見える建屋がブルーインパルスの格納庫

ブルーインパルス観覧駐車場
宮城県東松島市矢本字下前136-3
(※Googleマップでは「ブルーインパルス観覧駐車場」と検索すると出てきます)

ブルーインパルスの“穴場”スポットを発見!

  • ネッツトヨタ仙台 石巻港インター店に展示されている段ボールのブルーインパルスの模型

    ネッツトヨタ仙台 石巻港インター店に展示されている段ボールのブルーインパルスの模型

2023年7月にリニューアルオープンを迎えたネッツトヨタ仙台の石巻港インター店。ネッツトヨタ仙台としては最大規模の店舗とのことですが、実はその店内に車両は飾っていません。

そんな店舗の一角には、迫力のある段ボール製のブルーインパルスの模型や、航空写真家でブルーインパルス公式パンフレットの撮影も担当する黒澤英介カメラマンの写真パネルなどが展示されています。
社長の強い思い入れで行われているという特別な展示。ブルーインパルスのファンの方はぜひ訪れてみてください。

  • 2023年7月にリニューアルオープンしたネッツトヨタ仙台 石巻港インター店

    2023年7月にリニューアルオープンしたネッツトヨタ仙台 石巻港インター店

避難所として活用できるよう、水と食料を常に備蓄しています

そんな石巻港インター店は、広い店内を生かし演奏会を企画したり、パソコンで仕事ができるスペースやお子さんが遊べる施設、駄菓子コーナーなど、さまざまなお客様へのサービスを行っています。
さらに東日本大震災で被災した店舗という経験を生かし、リニューアルをした際にさまざまな災害対策も行われています。
天井には多くのソーラーパネルが設置され、普段は休憩スペースとして使われている部屋は有事の際には避難所として使うことを想定し、備蓄も整えているとのことでした。

ネッツトヨタ仙台 石巻港インター店
宮城県東松島市赤井字新南7-1

東松島を代表するグルメ「のりうどん」

  • 「ちゃんこ萩乃井」の「のりうどん」

    「ちゃんこ萩乃井」の「のりうどん」

さあ、ここからはグルメ特集といきましょう。まずご紹介するのは「のりうどん」です。東松島市では昭和初期から海苔の養殖が始まり、皇室に献上するほどの良質の海苔を生産してきました。
東日本大震災で多くの海苔養殖業者の方が被災しましたが、その後も伝統が受け継がれています。

そんな良質の海苔を使用したのが「のりうどん」。東松島市役所のすぐ近くにある「ちゃんこ萩乃井」さんでいただきました。
元大相撲力士という大森宣勝さんが創業し“本物”のちゃんこ鍋で人気の「ちゃんこ萩乃井」さんが、海苔の生産者さんと一緒に作り上げたのがこの「のりうどん」です。
見た目はそばっぽいですが、食べてみるとしっかりとした歯ごたえにつるつるの舌触り、そして噛めば噛むほど海苔の風味が広がり、とっても美味しいです。
しかも見た目以上のボリュームもあって、お腹も大満足です!

ちゃんこ萩乃井
宮城県東松島市河戸29-2
0225-82-2478
https://www.facebook.com/haginoi
駐車場:有

東松島市役所の方もご用達!老舗の洋食店「レストランぱらだいす」

  • レストランぱらだいすのチーズインメンチカツ

    レストランぱらだいすのチーズインメンチカツ

こちらも東松島市役所から近い、洋食店の「レストランぱらだいす」さんです。昭和24年の創業の老舗で、以前はダンスの踊れるビアホールとして進駐軍のアメリカ兵の方で繁盛していた時代もあるそうです。
そんな名残か、店内はアメリカンダイナー風で、水色やピンクなどパステルカラーの明るい印象で、お店に入るだけで気分が上がる感じがします。

東京での修行経験もあるというオーナーの及川誓さんが手掛ける洋食はどれも一品と評判!東松島市役所の方がおすすめしてくれた「チーズインメンチカツ」は、じゅわっとあふれる肉汁ととろけだすチーズの相性が抜群です。
そして、ぱらだいすさんの名物メニューの一つが「ブルーインパルスパフェ」。東松島市野蒜産の薄力粉を使って焼いたブルーインパルスクッキーが、空をイメージしたような鮮やかなブルーのコントラストがとってもきれいなパフェにのっています。
実はお店のメニューには書いていないのですが、東松島市の観光ガイドなどにも掲載されている人気の裏メニューです。

レストランぱらだいす
宮城県東松島市矢本字河戸24
0225-82-2117
https://facebook.com/yamotorestaurantparadise/
駐車場:有り

トレーラーハウスがおしゃれなカフェレストランに。女性オーナーさん一人で切り盛りする「食結びao」

  • 食結びaoのアジフライ

    食結びaoのアジフライ

野蒜駅から徒歩で下ること10分程度、奥松島公園マレットゴルフ場の近くにある「食結びao」さん。こちらは東松島市役所の20代の女性職員の方も行きつけのお店とのことで、トレーラーハウスの店内はとってもおしゃれ空間です。

そんな「食結びao」はオーナーシェフの大山友紀さんが一人で切り盛りしているランチとカフェタイムのお店。
以前は東松島市の地域おこし協力隊員として活躍、それ以前からも東松島市のさまざまな生産者の方と知り合う機会があり、地場食材を生かしたメニュー作りをしています。

いただいたアジフライはとっても肉厚でボリューミー、お味噌汁や付け合わせもとってもこだわっています。鉄板に乗ったハンバーグも熱々ジューシーでとっても美味しかったです。
時間の関係でいただくことはできませんでしたが、全部手作りで素敵に盛られたデザートをいただきながらのカフェとしての利用もおすすめです。
団体さんのお弁当作りで通常営業がお休みになる場合もあるとのことですので、営業時間や営業日は事前にチェックしてください。

食結びao
宮城県東松島市野蒜北余景65-1
https://www.facebook.com/shokumusubiao
https://www.instagram.com/shokumusubi_ao/
駐車場:有り

地元の食材にこだわった、週末は行列のできるジェラテリア「H&H Labo」

  • H&H Laboのジェラート

    H&H Laboのジェラート

「東松島市が大好き過ぎてお店を始めました」という二宮真美さんが立ち上げたのは、地元の食材を生かしたジェラート屋さんです。

季節の果物をふんだんに使ったジェラートから、地元の豆腐店のとうふや、南部せんべい、バウムクーヘン、どら焼きなどのお菓子をトッピングしたちょっと変わり種まで見た目も楽しめるジェラートをプロデュースしています。
もちろんどれもとっても濃厚で美味しかったんですが、もう少し変わり種にチャレンジした方が記事にしがいがあったかなとちょこっと後悔。
土日ともなると行列ができたり、夕方になると売り切れとなってしまうジェラートもあるという人気店です。

そんなH&H Laboさんの壁には大きなザ・ビートル カブリオレが描かれています。というのも二宮さんが憧れのクルマだそうです。
いずれはこの憧れのクルマに乗りたいということで、毎日眺めながら頑張っているそうですよ。

H&H Labo
宮城県東松島市野蒜ケ丘3-20-2
https://www.instagram.com/handhlabo/
駐車場:有り

  • 野蒜ケ丘サスティナブルコモンズ

    野蒜ケ丘サスティナブルコモンズ

そんなH&H Laboさんは、「野蒜ケ丘サスティナブルコモンズ」のセンターハウスにあります。
この「野蒜ケ丘サスティナブルコモンズ」は東日本大震災の集団移転のために整備された野蒜ケ丘の一角にあり、造成された一部の空き区画を事業者が買い取り、移住定住の促進や魅力ある街づくりに向けた取り組みが行われています。

レジデンスエリア(戸建て住宅)、テナントエリア、アパートエリアと3つに分かれるエリアのテナントエリアにあるセンターハウスでは、現在H&H Laboさんの他に、地元食材を使用したクラフトビールのブルーパブ「ビアベースカンパネラ」さんと、惣菜カフェの「107kitchen紗乃音」さんと、個性的な飲食店が入っています。
どのお店もとっても素敵な雰囲気で、野蒜ケ丘の方はもちろん、近隣の住民の方にも親しまれています。

まさに絶景!御番所公園から眺める金華山

  • 御番所公園展望棟から望む金華山

    御番所公園展望棟から望む金華山

クルマ好きの方に向けたドライブスポットとして、出張取材会の参加者の方からご紹介いただいたのは、東松島市のお隣、石巻市と女川町を通る「コバルトライン」です。
牡鹿半島の中心部を通りその先端まで続くコバルトラインは、高低差が少なく、とっても気持ちよく走れるワインディングが続きます。

そのコバルトラインの先にあるのが「おしか御番所公園」です。この御番所公園は牡鹿半島の先端にありますが、御番所山の頂上付近に造られています。
188mの山ではありますが、そこからぐるりと眺める海の景色はまさに圧巻です。
東奥三大霊場の一つとしても数えられる金華山を一望できるほか、反対側の網地島のあたりには沈んでいく夕日を眺めることができそうです。

大震災から生まれ変わった女川港と道の駅「おながわ」

  • 道の駅「おながわ」のシーパルピア女川
  • 道の駅「おながわ」の女川町まちなか交流館

道の駅「おながわ」には、おしゃれな飲食店や生活雑貨の店舗などが多く並んでいます

コバルトラインの起点は女川町にあり、そこから5分ほどクルマで走れば女川港に行くことができます。
東日本大震災で大きな被害を受けた女川港ですが、今ではきれいに整備され、2021年には道の駅「おながわ」が開駅しています。
道の駅とはいっても、「地元市場ハマテラス」や「シーパルピア女川」といった商業施設や、地元の方が利用するホールや会議室のある「女川町まちなか交流館」など、既存の施設が道の駅として認定されたものです。

女川港から上がった海産物を食べられたり、おしゃれなカフェやレストラン、居酒屋などの飲食店から、美容室や生花店、スーパーマーケットまで、生活に根差した施設まで色とりどりの店舗が並んでいます。

その突き当りには、JR石巻線の終着駅でもある女川駅がキレイに建て替えられ、2階には温泉施設、3回には展望デッキがあり、女川港や道の駅「おながわ」を一望できます。

東松島市にも2024年11月に道の駅がオープン

  • 2024年オープンの道の駅「東松島」の建設中の様子

    2024年オープンの道の駅「東松島」の建設中の様子

最後に今後楽しみな施設をご紹介しましょう。東松島市に建設中の道の駅「東松島」です。三陸道の上り線の矢本PAの隣接地に現在建設中で、2024年11月のオープンを目指し工事が進められています。

三陸道のPAとしても活用され、飲食、物販の他、観光案内所やコンビニなども併設されるそうです。
また施設内にはなんと、仮想現実(VR)を使い嵯峨渓やブルーインパルスの隊列飛行を体験できるブースもできるそうです。

初回ということで、スペシャル版でお届けした出張取材会の開催地域の紹介企画。もちろんご紹介したもの以外にも、大高森から望む奥松島の絶景や遊覧船観光、ウニやカキなどの海産物や地元の食材を生かしたグルメ、月浜海水浴場、パークゴルフや縄文時代の史跡や資料館など、たくさん楽しめる場所があります。

近隣の方にはぜひともドライブがてら訪れていただきたいですし、連休の旅行などをお考えの方は、東松島での観光も検討いただければうれしいです。

(文:GAZOO編集部 山崎 写真:GAZOO編集部、写真AC)