GRヤリス 神に祈る時間との決別・・・東京オートサロン2025
2025年1月10日(金)、東京オートサロン2025が幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬)にて開幕し、11日(土)にTOYOTA GAZOO Racingブースで「モータースポーツ起点のもっといいクルマづくり」というテーマのもと、佐々木雅弘選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手、齋藤CEなどによるトークセッションが行われ、その中で神に祈る時間という話があったのでご紹介します。
GRヤリスを様々なシーンで鍛えている中、ハンドルを切っても自分が思っているような動きを感じるまでに一瞬のラグを感じることがあることを、モリゾウさんはじめトップドライバーは感じており、その時間をモリゾウさんは「神に祈る時間」と言い、神にしか祈ることができない時間という意味で使っているそうだ。齋藤チーフエンジニアによると、実際にデータを見てもクルマが反応していない一瞬があると言われていた。
スーパー耐の現場でプロドライバーとモリゾウさん、エンジニアがディスカッションする中で、この解決策としてミッドシップリアエンジンのレイアウトをモリゾウさんに提案し、ミッドシップに関するデータがない中でGRヤリスをミッドシップ化する研究・開発が始まったとのことだ。またモリゾウさんに最初に見せた図面をトークセッションで投影したが、最初から4WD構想であったようだ。
ちなみにミッドシップリアエンジンの4WD車はあまり馴染みがないが、スーパーカーとホンダのバン(販売終了)に存在している。具体的にはランボルギーニのウラカンやアヴェンタドール、アウディR8、ホンダNSX、そしてホンダアクティバンなどがあるが、バンを除けば超高級スポーツカーだけが採用している駆動方式のようだ。
もちろんクルマ好きには至高のレイアウトであり、佐々木選手、石浦選手、大嶋選手ともにGRヤリス M コンセプトは絶対に楽しいに決まっていると言っており、23年2月にフィンランドでモリゾウさんが初めて乗った時も、時間を忘れて運転を楽しんでいたそうだ。
一般的にフロントエンジンの4WDはアンダーステア(外に膨らむ)特徴があり曲がりにくい。一方ミッドシップエンジンだとステアリング操作に対して敏感だと言われ、運転する人を選ぶクルマだとも言われる。少し昔になるが1990年代に人気のあったMR2(SW型の前期型)はとてもピーキだった記憶である。佐々木選手は、リアエンジンミッドシップを自分の思うように走るには、かなりの技量が必要であるとも言っていた。とはいえ、市販化されたらクルマ好き憧れのクルマになることは間違いなさそうだ。
一方で、GRヤリス M コンセプトが市販化されるかについて言及されることはなかった。
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GRヤリス M コンセプトはリアにエンジンがある
(GAZOO編集部)
東京オートサロン2025
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