王道リフトアップから限界ローダウンまで百花繚乱のランクル250カスタム！･･･東京オートサロン2025

昨年春にデビューを果たしたトヨタ・ランドクルーザー250。本格オフローダーとして、日本国内だけではなく全世界で人気を誇るモデルだけに、カスタマイズへの関心度も当然高い。
ランドクルーザー全体で考えるとヘビーデューティーなカーライフを意識したカスタマイズが定番であったが、昨今のSUVの流行りもあってランドクルーザー250はオンロードに寄せたカスタマイズが施された車両も目立った。

この記事では、その中でも来場者の注目を集めていた5台の展示車両をご紹介していこう。

AIMGAINのクロカン車系ブランド『MUDRON(マッドロン)』がジムニー&ジムニーシエラに続いてラインナップしたのが、ランドクルーザー250用のボディキット。しかも、オンロードも似合うタイプのデザインと、オフロードイメージのデザインの2タイプが用意された。
前者となるMUDRON GT-Xはローダウンした250への装着も想定。展示車両にはBOLD WORLDのエアサスが装着され、ベタベタのローダウンから、弱ハイリフト状態まで様々な車高に変化させ、MUDRON GT-Xとのマッチングを来場者に披露。最終日に発表となった『東京オートサロン国際カスタムカーコンテスト』にてドレスアップ・SUV部門の最優秀賞に輝いた。
後者となるMUDRON SPORTは大径クロカンタイヤとハイリフトがデザインで、クロカン車らしい無骨さを強調している。

フェンダーの形状を大きく変更する、スポーティなイメージを作り出すMUDRON GT-X。車幅が大きく広がるので装着する場合は構造変更が必須。フロントウインドウの上に装着されるLEDライトバー内臓のフロントルーフスポイラーも、大型のtypeGTと、低いデザインのtypeSという2タイプが用意される。

MUDRON SPORTは純正フェンダーに合わせるオーバーフェンダーで車体をよりボリューミーに見せるデザイン。こちらも装着した場合は構造変更が必要なパーツだ。フロントにはバンパーガードとエクステンション、リアにはバンパーガーニッシュが装着される他、ボンネットにはボンネットダクトカバーも組み合わされる。

BLITZは、ストリートを楽しく、そして安心安全に走ることができることコンセプトにランクル250を開発。その注目ポイントは、なんと言ってもエンジンに追加されたコンプレッサー(スーパーチャージャー)だろう。
現在は30%前後のトルクアップを目指して開発中だが、すでに同型エンジンを搭載する150プラドではコンプレッサーを製品化しているので、モアパワーを求めるランクル250ユーザーには、注目のパーツとなるはずだ。

またモデリスタの純正エアロフル装備のエクステリアをより精悍に見せているのが、DAMPER ZZ-R車高調によるローダウン化。デモカーはフロント70mm、リア50mmダウンさせている。こちらも現在は開発中とのことだが、ストリートをメインに楽しむ250ユーザーにとっては待ち遠しいアイテムとなるだろう。
この他、リアにヒッチメンバーを装着するユーザーを想定した左サイド出しとしたマフラーも、現在開発中のものが展示車には装着されていた。

ヒッチメンバーを装着しトレーラーやキャリアをリアに連結するユーザーも多いことから、開発中のNUR-SPECマフラーは、左サイド出しレイアウトを採用する。

モアパワーを望むガソリンエンジンユーザーに向けて開発中のコンプレッサー。足まわりは、開発中のDAMPER ZZ-R車高調を装着。フロントの車高は写真の状態で70mmダウンとなる。

TAS2025用にベタベタにローダウンしたランクル250を製作してきたのが『326 POWER』。あくまでもショーモデルと割り切り、公道走行を無視した車高や、キャンバー、アウトリップなどオリジナリティあふれるランクル250に仕上げている。ちなみに、リアはトレーリンク車軸式、いわゆるリジッドなので、構造的にネガティブキャンバーを付けられないのだが、ホーシングを加工することで、なんと10.5度のキャンバーを実現!!

あくまでショーカー用なので、一般走行は構造的に難しいのは言うまでもないが、この見栄えとインパクトは、さすが数多くの極低車高デモカーを生み出してきた326 POWERといえよう。

エクステリアは、車高とタイヤ&ホイール以外、ノーマル(純正エアロ)だが、極限ローダウンと前後とも10.5度のネガティブキャンバー、それからゴツゴツのオフロードタイプを使ってのアウトリップにより、独特の迫力を帯びている。

クロカン系4WD車の老舗である『ROADHOUSE』が、東京オートサロン2025でお披露目した『カディスAR4ランドクルーザー250』。ROADHOUSEの特徴といえる丸パイプを随所に配すことで力強いフォルムを作り出していて、特にフロントマスクに追加される丸パイプ形状のファイバープロテクションは、ROADHOUSEらしさを演出するパーツとなる。

フロントバンパーなどに多数装備される先進安全装備に関連するセンサー類に影響することのないように、材質は金属ではなくFRPとしているところもポイントとなる。ファイバープロテクションは現在まだ開発中ということだが、早期の発売を熱望するユーザーが多いに違いない。

大径の丸パイプで構成されるルーフラックや、リアラダーが装着され、無骨なクロカン車らしいリアビュー。見栄えだけでなく実用性も高く、しかもボルトオンで装着可能な設計となる。丸パイプ形状のサイドステップも、見栄えと乗降性などの実用性を兼ね備えたデザイン。

（文章・写真：坪内英樹）