【WEC 18/19第3戦】トヨタが失格裁定を“受諾”、レース結果確定…豊田社長「クルマをもっと強くする」
世界耐久選手権(WEC)2018/2019シーズン第3戦にて、1~2位独占でゴールしながらも失格となっていたトヨタが21日、抗議の意向を取り下げ、レース結果が確定した(WEC側の発表)。豊田章男社長は声明を出し、次戦富士に向け「クルマをもっと強くする」意志を示している。
英国シルバーストンで開催されたWEC 18/19第3戦(19日決勝)、LMP1クラスのトヨタTS050は#8 中嶋一貴組、#7 小林可夢偉組の順で1-2ゴールを果たしたが、レース後の再車検で失格と判定された。理由は、車体底部のスキッドブロックというパーツのたわみに関する規定不一致だった。
トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)側は、「レース中にコースの縁石を乗り越えて走った際のダメージによるもの」との見解を示し、20日の時点では抗議(控訴)するかどうかを「検討する」としていたが、WEC公式サイトが21日に「トヨタは抗議の意向を取り下げた」と発表。トヨタの失格裁定“受諾”により、レース結果が確定した。
LMP1クラスはレベリオン・レーシングの1-2フィニッシュとなり、#3 G. メネゼス組が優勝。なお、今回は他のクラスにもレース後の上位失格事例が発生しているが、各クラスの優勝車両は既報のままで変更は出ていない。
今回のトヨタの失格は、実質的に身内2台だけで優勝争いをする今季の状況のなか、ドライバーとスタッフのモチベーションや目的意識を保ち、ファンにも“レースを見せる”という志のもと、#8と#7にかなりのところまで自由に戦わせていることが招いた結果といえるだろう。必要以上に美化するつもりはないが、高貴な姿勢が皮肉な結果をもたらしてしまったといえそうだ。
トヨタの豊田章男社長は以下の声明を発表。次の富士スピードウェイ戦(10月12~14日)ではドライバーたちが全力で攻めてもレース後の車検に影響しないくらい、「クルマをもっと強くしていく」意志を示している。
「レースでは2台のドライバーたちが全力でクルマを走らせてくれました。終始、ファンの心を熱くするような走りだっただけに、今回の裁定でその結果を失うことになってしまったこと、本当に残念に思います。“全力で走らせ、結果を得られるクルマ”をつくることができていなかったことを6人のドライバーたちに、まずは謝りたいと思います。申し訳ありません」
「一方で、今回、ドライバーたちが極限までクルマを追い込んでくれたことで、我々のクルマづくりはまだまだ至っていないということに気づくことができました。そこまでの走りをしてくれたことにも感謝しています。ドライバーのみんな、ありがとう」
「我々はクルマをもっと強くして、次のレースに向かってまいります。そして、ドライバーたちには次の富士戦でもう一度、思いきり走ってもらい、チャンピオンシップ獲得に向け、1-2フィニッシュを果たしてほしいと思います。ファンのみなさまには、その2台の姿をご期待いただき、引き続き、応援をいただければと思います。よろしくお願いいたします」
(レスポンス 遠藤俊幸)
英国シルバーストンで開催されたWEC 18/19第3戦(19日決勝)、LMP1クラスのトヨタTS050は#8 中嶋一貴組、#7 小林可夢偉組の順で1-2ゴールを果たしたが、レース後の再車検で失格と判定された。理由は、車体底部のスキッドブロックというパーツのたわみに関する規定不一致だった。
トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)側は、「レース中にコースの縁石を乗り越えて走った際のダメージによるもの」との見解を示し、20日の時点では抗議(控訴)するかどうかを「検討する」としていたが、WEC公式サイトが21日に「トヨタは抗議の意向を取り下げた」と発表。トヨタの失格裁定“受諾”により、レース結果が確定した。
LMP1クラスはレベリオン・レーシングの1-2フィニッシュとなり、#3 G. メネゼス組が優勝。なお、今回は他のクラスにもレース後の上位失格事例が発生しているが、各クラスの優勝車両は既報のままで変更は出ていない。
今回のトヨタの失格は、実質的に身内2台だけで優勝争いをする今季の状況のなか、ドライバーとスタッフのモチベーションや目的意識を保ち、ファンにも“レースを見せる”という志のもと、#8と#7にかなりのところまで自由に戦わせていることが招いた結果といえるだろう。必要以上に美化するつもりはないが、高貴な姿勢が皮肉な結果をもたらしてしまったといえそうだ。
トヨタの豊田章男社長は以下の声明を発表。次の富士スピードウェイ戦(10月12~14日)ではドライバーたちが全力で攻めてもレース後の車検に影響しないくらい、「クルマをもっと強くしていく」意志を示している。
「レースでは2台のドライバーたちが全力でクルマを走らせてくれました。終始、ファンの心を熱くするような走りだっただけに、今回の裁定でその結果を失うことになってしまったこと、本当に残念に思います。“全力で走らせ、結果を得られるクルマ”をつくることができていなかったことを6人のドライバーたちに、まずは謝りたいと思います。申し訳ありません」
「一方で、今回、ドライバーたちが極限までクルマを追い込んでくれたことで、我々のクルマづくりはまだまだ至っていないということに気づくことができました。そこまでの走りをしてくれたことにも感謝しています。ドライバーのみんな、ありがとう」
「我々はクルマをもっと強くして、次のレースに向かってまいります。そして、ドライバーたちには次の富士戦でもう一度、思いきり走ってもらい、チャンピオンシップ獲得に向け、1-2フィニッシュを果たしてほしいと思います。ファンのみなさまには、その2台の姿をご期待いただき、引き続き、応援をいただければと思います。よろしくお願いいたします」
(レスポンス 遠藤俊幸)
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