【WRC】トヨタが育成プログラムを次のステップへ…ドライバーに選出されたのは勝田貴元
TOYOTA GAZOO Racingは11日、ラリー選手を育成する「ラリーチャレンジプログラム」を強化して次のステップへと進める旨を発表し、その育成ドライバーに勝田貴元を選出したことも同時に公表した。
トヨタは2015年から「ラリーチャレンジプログラム」を開始。かつての世界ラリー選手権(WRC)王者にして、現在はトヨタのWRCワークス参戦陣営のチーム代表でもあるトミ・マキネンが率いる「トミ・マキネン・レーシング」の協力のもと、勝田、新井大輝、足立さやか(足立はコ・ドライバー)らの育成プログラムを主に欧州で展開してきた。
今回、ドライバーの育成をさらに促進するため、2019年のプログラム強化を決定。来季はWRC最高峰戦線の直下クラスにあたる「WRC2」への参戦を中心に、WRC(の最高峰戦線)参戦を見据え、より多くの経験を得る機会を提供、成長につなげていきたいという。そして次のステップに進むにあたり、育成ドライバーには勝田が選出された。
勝田貴元(かつたたかもと)は愛知県出身の25歳。父の勝田範彦は日本ラリー界を代表するドライバーである。貴元は当初、サーキットレース主体のキャリアを積み、全日本F3選手権での優勝経験も有している(シリーズ最高順位は2位)。近年はラリーに本格転身し、「ラリーチャレンジプログラム」の選手に選ばれて欧州のラリーを中心に研鑽を積んできた。今年のWRCスウェーデン戦では、「WRC2」で初優勝。
プログラムのチーフインストラクター、ヨウニ・アンプヤ氏は「選手たちの成長にとても満足しています」と語り、今回の勝田の選出に関しては「勝田、新井、ともに高いレベルに到達できる可能性をもっており、選考は簡単ではありませんでした。しかし、プログラムとしてはWRCという目標に向けて、ひとりのドライバーに集中したいという考えです」とコメント。新井にも「もちろん彼もさらなる成長に必要なスキルを備えており、これまでの達成に誇りをもって前に進んでほしいと思っています」とエールを贈った。
アンプヤ氏は勝田について、「プログラム開始当初はラリー経験ほぼゼロからのスタートでしたが、そこから著しい成長を遂げました」との評価を語っている。また、GAZOO Racing カンパニーのプレジデント、友山茂樹氏は「トヨタがWRCに挑戦するようになり、我々だけでなく、ファンのみなさまからも『日本人ドライバーがヤリスWRCで世界の道を走る姿を見たい』という声を多くいただきました。その夢に向かって、またひとつ新しいステップを踏み出すこととなり、たいへん嬉しく思います」とコメントしている。
2019年にはWRC日本ラウンド復活の可能性も高まってきているなか、もちろん簡単な話ではないが、日本人選手がトヨタの最高峰カテゴリーマシンでWRCを走る姿が見られる可能性が膨らみつつあるようだ。
勝田は今季WRC第12戦スペイン(10月25~28日)にWRC2クラスで参戦する予定となっている(マシンはフォード「フィエスタR5」)。
(レスポンス 遠藤俊幸)
トヨタは2015年から「ラリーチャレンジプログラム」を開始。かつての世界ラリー選手権(WRC)王者にして、現在はトヨタのWRCワークス参戦陣営のチーム代表でもあるトミ・マキネンが率いる「トミ・マキネン・レーシング」の協力のもと、勝田、新井大輝、足立さやか(足立はコ・ドライバー)らの育成プログラムを主に欧州で展開してきた。
今回、ドライバーの育成をさらに促進するため、2019年のプログラム強化を決定。来季はWRC最高峰戦線の直下クラスにあたる「WRC2」への参戦を中心に、WRC(の最高峰戦線)参戦を見据え、より多くの経験を得る機会を提供、成長につなげていきたいという。そして次のステップに進むにあたり、育成ドライバーには勝田が選出された。
勝田貴元(かつたたかもと)は愛知県出身の25歳。父の勝田範彦は日本ラリー界を代表するドライバーである。貴元は当初、サーキットレース主体のキャリアを積み、全日本F3選手権での優勝経験も有している(シリーズ最高順位は2位)。近年はラリーに本格転身し、「ラリーチャレンジプログラム」の選手に選ばれて欧州のラリーを中心に研鑽を積んできた。今年のWRCスウェーデン戦では、「WRC2」で初優勝。
プログラムのチーフインストラクター、ヨウニ・アンプヤ氏は「選手たちの成長にとても満足しています」と語り、今回の勝田の選出に関しては「勝田、新井、ともに高いレベルに到達できる可能性をもっており、選考は簡単ではありませんでした。しかし、プログラムとしてはWRCという目標に向けて、ひとりのドライバーに集中したいという考えです」とコメント。新井にも「もちろん彼もさらなる成長に必要なスキルを備えており、これまでの達成に誇りをもって前に進んでほしいと思っています」とエールを贈った。
アンプヤ氏は勝田について、「プログラム開始当初はラリー経験ほぼゼロからのスタートでしたが、そこから著しい成長を遂げました」との評価を語っている。また、GAZOO Racing カンパニーのプレジデント、友山茂樹氏は「トヨタがWRCに挑戦するようになり、我々だけでなく、ファンのみなさまからも『日本人ドライバーがヤリスWRCで世界の道を走る姿を見たい』という声を多くいただきました。その夢に向かって、またひとつ新しいステップを踏み出すこととなり、たいへん嬉しく思います」とコメントしている。
2019年にはWRC日本ラウンド復活の可能性も高まってきているなか、もちろん簡単な話ではないが、日本人選手がトヨタの最高峰カテゴリーマシンでWRCを走る姿が見られる可能性が膨らみつつあるようだ。
勝田は今季WRC第12戦スペイン(10月25~28日)にWRC2クラスで参戦する予定となっている(マシンはフォード「フィエスタR5」)。
(レスポンス 遠藤俊幸)
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