【WEC 18/19第4戦 富士】予選1-2のはずのトヨタ勢に明暗、トップの7号車は“タイム抹消”に…8号車アロンソ組がポール獲得
13日、世界耐久選手権(WEC)2018/2019シーズン第4戦の公式予選が富士スピードウェイで行なわれ、LMP1クラスでは#8 トヨタTS050がポールポジションを獲得した。僚機#7 トヨタはトップタイムをマークしながらも、ピットロード速度違反で“タイム抹消”となっている。
曇天ながらドライコンディションの富士。午後2時台、予選セッション時の温度条件は気温15度、路温21度といったところであった。2時からLMGTE部門、2時30分からLMP部門の予選が各20分間実施され、各車2人のドライバーのベストタイムの平均によって順位が争われた(3人組の場合も2人の平均)。
LMP1クラスではトヨタの2台が順当に1-2を占める。トップタイムは#7 トヨタTS050ハイブリッド(M.コンウェイ & 小林可夢偉 & J-M.ロペス)で、可夢偉とロペスの平均ベストでポールポジションを獲得した、はずだった。ところがロペスはピットロード制限速度8.7km/hオーバーで、自身の予選タイム全抹消に…。2人は予選終了直後のポールポジション会見にも出席したのだが、暗転となってしまった。
2人のドライバーの平均ベストタイムを残せなかったことになる#7 トヨタは、18時15分発表の暫定決勝グリッド表ではクラス最後尾の8位(全体8位)に位置付けられている。ロペスは「自分のミスだ、今日の反省を心に刻む。そして明日、まだ長い決勝レースが待っているので、必ず追い上げる」とコメント。可夢偉も「決勝レースでは、頑張ってくれているチーム、そしてファンのみなさんの声援に報いるためにも、最後まで諦めずに全力で戦います」と挽回を誓っている。
そしてポールポジションは#8 トヨタTS050ハイブリッド(S.ブエミ & 中嶋一貴 & F.アロンソ)が獲得することになった。ブエミとアロンソ(元F1王者)の平均ベストは1分23秒648だった。
#8 アロンソのコメント
「(7号車の)マイク、可夢偉、ホセにとって気の毒な結果となってしまった。予選1-2も幻となってしまい、とても残念に思う。ノンハイブリッドのLMP1とのタイム差が縮まり、明日の決勝は(これまでより)厳しいレースになるだろう。何があってもベストを尽くし、地元のファンに勝利をお見せできるよう全力で臨むよ」
LMP1クラスの予選2位は#1 レベリオンR13-ギブソン(N.ジャニ & A.ロッテラー & B.セナ)で、平均ベストタイムは1分24秒359。そしてもうひとりの元F1王者ジェンソン・バトンが乗る#11 BRエンジニアリングBR1-AER(M.アレシン & V.ペトロフ & J.バトン)は、LMP1クラス予選5位だった。
富士戦の前には、彼らノンハイブリッドのプライベートLMP1勢とトヨタTS050ハイブリッドとの性能差をより均衡化させようというルール的施策が“お上”によって新たに発布された。日本のトップレースで長く活躍したことでも知られるアンドレ・ロッテラー(予選2位の#1 レベリオンに搭乗)は、「差は縮まっていると思うが、正直、まだ我々的にはコース上で厳しい走りを強いられる状況も残されている。もちろん明日はトヨタの前に出て勝ちたいけど、現実的な目標とはいえないかもしれない。ただ、レースは何が起こるか分からないから最善を尽くすよ」との旨を語っている。アロンソが言うほどに接近した戦いになるかは分からないが、やはりノンハイブリッド勢の走りにも注目である。
LMP2クラスでは#31 オレカ07-ギブソン(R.ゴンザレス & P.マルドナド & A.デビッドソン)がクラスポールを獲得した。井原慶子が乗り組む#50 リジェJSP217-ギブソン(E.クリード & R.リッチ & 井原)はクラス7位。
LMGTE-Proクラスは、アストンマーティン勢が自軍の間にBMWを挟んでの1-3位。クラスポールは#95 アストンマーティン・ヴァンテージAMR(M.ソーレンセン & N.ティーム)が獲得している。
そしてLMGTE-Amクラスではデンプシー-プロトン・レーシングで走る日本の星野敏(さとし)が大健闘、#88 ポルシェ911RSR(星野 & G.ローダ & M.カイローリ)のクラスポール獲得に大きく貢献した。星野はスーパー耐久シリーズやポルシェ カレラカップ ジャパンに参戦してきた57歳で、WEC参戦は今回が初めてである。
「世界選手権としては、30数年前にフェンシングで3回出場して以来の4回目ですね」という星野、WECデビュー戦でポールポジション会見に顔を並べることとなり、「初めてのWEC参戦でまさかポールとは。自分でもビックリしています」と笑顔で語っていた。直前に決まったという参戦ながら、やはりホームコースの富士が舞台であることは大きな利点になっているそうだ。決勝での活躍にも期待したい。
他の日本人選手が乗るLMGTE-Amクラスのマシンは、#61 フェラーリ488GTE(W-S.モク & 澤圭太 & M.グリフィン)が6位、#70 フェラーリ488GTE(石川資章 & O.ベレッタ & Edw.チーバー)が9位だった。
いよいよ明日(14日)は決勝6時間レース。スタート予定時刻は午前11時となっている。
(レスポンス 遠藤俊幸)
曇天ながらドライコンディションの富士。午後2時台、予選セッション時の温度条件は気温15度、路温21度といったところであった。2時からLMGTE部門、2時30分からLMP部門の予選が各20分間実施され、各車2人のドライバーのベストタイムの平均によって順位が争われた(3人組の場合も2人の平均)。
LMP1クラスではトヨタの2台が順当に1-2を占める。トップタイムは#7 トヨタTS050ハイブリッド(M.コンウェイ & 小林可夢偉 & J-M.ロペス)で、可夢偉とロペスの平均ベストでポールポジションを獲得した、はずだった。ところがロペスはピットロード制限速度8.7km/hオーバーで、自身の予選タイム全抹消に…。2人は予選終了直後のポールポジション会見にも出席したのだが、暗転となってしまった。
2人のドライバーの平均ベストタイムを残せなかったことになる#7 トヨタは、18時15分発表の暫定決勝グリッド表ではクラス最後尾の8位(全体8位)に位置付けられている。ロペスは「自分のミスだ、今日の反省を心に刻む。そして明日、まだ長い決勝レースが待っているので、必ず追い上げる」とコメント。可夢偉も「決勝レースでは、頑張ってくれているチーム、そしてファンのみなさんの声援に報いるためにも、最後まで諦めずに全力で戦います」と挽回を誓っている。
そしてポールポジションは#8 トヨタTS050ハイブリッド(S.ブエミ & 中嶋一貴 & F.アロンソ)が獲得することになった。ブエミとアロンソ(元F1王者)の平均ベストは1分23秒648だった。
#8 アロンソのコメント
「(7号車の)マイク、可夢偉、ホセにとって気の毒な結果となってしまった。予選1-2も幻となってしまい、とても残念に思う。ノンハイブリッドのLMP1とのタイム差が縮まり、明日の決勝は(これまでより)厳しいレースになるだろう。何があってもベストを尽くし、地元のファンに勝利をお見せできるよう全力で臨むよ」
LMP1クラスの予選2位は#1 レベリオンR13-ギブソン(N.ジャニ & A.ロッテラー & B.セナ)で、平均ベストタイムは1分24秒359。そしてもうひとりの元F1王者ジェンソン・バトンが乗る#11 BRエンジニアリングBR1-AER(M.アレシン & V.ペトロフ & J.バトン)は、LMP1クラス予選5位だった。
富士戦の前には、彼らノンハイブリッドのプライベートLMP1勢とトヨタTS050ハイブリッドとの性能差をより均衡化させようというルール的施策が“お上”によって新たに発布された。日本のトップレースで長く活躍したことでも知られるアンドレ・ロッテラー(予選2位の#1 レベリオンに搭乗)は、「差は縮まっていると思うが、正直、まだ我々的にはコース上で厳しい走りを強いられる状況も残されている。もちろん明日はトヨタの前に出て勝ちたいけど、現実的な目標とはいえないかもしれない。ただ、レースは何が起こるか分からないから最善を尽くすよ」との旨を語っている。アロンソが言うほどに接近した戦いになるかは分からないが、やはりノンハイブリッド勢の走りにも注目である。
LMP2クラスでは#31 オレカ07-ギブソン(R.ゴンザレス & P.マルドナド & A.デビッドソン)がクラスポールを獲得した。井原慶子が乗り組む#50 リジェJSP217-ギブソン(E.クリード & R.リッチ & 井原)はクラス7位。
LMGTE-Proクラスは、アストンマーティン勢が自軍の間にBMWを挟んでの1-3位。クラスポールは#95 アストンマーティン・ヴァンテージAMR(M.ソーレンセン & N.ティーム)が獲得している。
そしてLMGTE-Amクラスではデンプシー-プロトン・レーシングで走る日本の星野敏(さとし)が大健闘、#88 ポルシェ911RSR(星野 & G.ローダ & M.カイローリ)のクラスポール獲得に大きく貢献した。星野はスーパー耐久シリーズやポルシェ カレラカップ ジャパンに参戦してきた57歳で、WEC参戦は今回が初めてである。
「世界選手権としては、30数年前にフェンシングで3回出場して以来の4回目ですね」という星野、WECデビュー戦でポールポジション会見に顔を並べることとなり、「初めてのWEC参戦でまさかポールとは。自分でもビックリしています」と笑顔で語っていた。直前に決まったという参戦ながら、やはりホームコースの富士が舞台であることは大きな利点になっているそうだ。決勝での活躍にも期待したい。
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いよいよ明日(14日)は決勝6時間レース。スタート予定時刻は午前11時となっている。
(レスポンス 遠藤俊幸)
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