トヨタ ヤリス ハッチバック新型は デミオ ベースのOEM…ニューヨークモーターショー2019で発表へ

トヨタ・ヤリス・ハッチバック 新型
トヨタ自動車の米国部門は4月1日、米国で4月17日に開幕するニューヨークモーターショー2019において、新型『ヤリスハッチバック』(Toyota Yaris Hatchback)を初公開すると発表した。マツダ『デミオ』ベースのOEM車となる。

◆米国向けヤリスはセダンに続いてハッチバックもマツダデミオのOEMに

トヨタは3年前のニューヨークモーターショー2016において、『ヤリス iA』を発表した。同車は、米国におけるトヨタの『ヤリス』(日本名:『ヴィッツ』)ファミリーの一員で、コンパクトな4ドアセダンだ。

ヤリスiAは、マツダが主に東南アジア市場に投入している『デミオセダン』がベース。グリルやバンパー、ヘッドライトなどを専用デザインにすることで、トヨタらしさを表現した。この背景には、トヨタとマツダが2012年11月、「トヨタとマツダ、メキシコでの生産について合意」との発表がある。2014年2月末に稼動したマツダのメキシコ新工場で2015年夏頃から、『マツダ2』(日本名:デミオ)をベースにしたトヨタ向け小型車を年間5万台程度生産し、トヨタが北米で販売することが決定していた。

ニューヨークモーターショー2019で初公開される予定の新型『ヤリスハッチバック』は、ヤリスiAに続いて、マツダデミオベースのOEM車となる。米国向けのヤリスハッチバックはこれまで、日本と同じヴィッツだったが、新型はマツダ・デミオがベースとなる。

◆フロントマスクはデミオとは異なる専用デザイン

新型ヤリスハッチバックは、マツダ・デミオに対して、フロントマスクを専用デザインとした。六角形の大型バンパーグリルと、シャープなイメージのヘッドランプを採用する。リアは、デミオのデザインをほぼ踏襲した。新型ヤリス ハッチバックには、「LE」と「XLE」グレードを設定する。上級のXLEグレードには、自動LEDヘッドランプ、デイタイムランニングライトが装備されている。

新型ヤリス ハッチバックの全長は、4105mm。狭い駐車スペースに駐車することが可能という。ホイールベースは従来モデルよりも約60mm長くなり、後席乗員の快適性を引き上げた。トランク容量は、ハッチバックボディでありながら、中型セダンに匹敵するという。

◆マツダ製1.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンは最大出力106hp

新型ヤリスハッチバックには、7インチのタッチスクリーンディスプレイオーディオシステム+6スピーカーを標準装備する。Appleの「CarPlay」とグーグルの「AndroidAuto」に対応。ハンズフリー通話のための音声認識とBluetoothワイヤレステクノロジーを採用する。7インチのタッチスクリーンディスプレイは、手で画面に触れるか、リモートコマンダーノブによって操作を行う。

衛星ラジオの「SiriusXM」は、購入から3か月間、無料で利用でき、150以上のチャンネルで音楽などが視聴できる。2つのUSBポートで、あらゆるタイプのデバイスに接続が可能。ステアリングホイールにはオーディオと電話用のコントロールスイッチが装備された。ナビゲーションシステムは、SDカードを購入して利用する。

安全面では、低速域での「PCS」(プリ・コリジョン・システム)を標準装備した。システムは、前方の道路をモニター。前面衝突の可能性が検出された場合は、音声と視覚による警告を行う。ドライバーが反応しない場合、自動的にブレーキをかける。

この他、ダイナミックスタビリティコントロール(DSC)、トラクションコントロールシステム(TCS)、ABS、電子ブレーキ力配分(EBD)、ブレーキアシスト、ブレーキオーバーライドシステムを含むアクティブセーフティシステムが採用されている。

新型ヤリスハッチバックのエンジンは、マツダ製の1.5リットル直列4気筒ガソリン。最大出力106hpを発生する。トランスミッションは、スポーツモード付きの6速AT。予想高速燃費は、およそ17km/リットル、としている。

(レスポンス 森脇稔)

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