【トヨタ ヤリス 新型】ダイナミックフォース・エンジンを新開発、搭載
トヨタ自動車が12月に発表予定のBセグメントサブコンパクト『ヴィッツ』改め『ヤリス』。搭載されるパワーユニットは3機種。うち2つはトヨタの新しいクルマづくりの設計・工法「TNGA」によって生み出された新開発の「ダイナミックフォース」エンジンだ。
新開発ユニットはハイブリッド、および非ハイブリッド中上位グレード用の1.5リットル3気筒。ハイブリッド用はポート噴射、非ハイブリッドは筒内直接噴射の違いがあるが、多くの部品を共通化することでコストを圧縮しているという。シリンダーの内径×行程は80.5×97.5mmと、かなりのロングストローク型。ちなみにこの数値はSUV『RAV4』に積まれる2リットル直4ダイナミックフォースエンジンと同一。1気筒落として3気筒にするというモジュラーユニットであることがうかがえる。
まずはハイブリッドだが、特色は旧1.5リットル4気筒と同じポート噴射ミラーサイクルを継承しながらエンジントルクアップと熱効率向上を目指したこと。とくに熱効率は2%の改善をみたとのことで、40%の大台を超えるものとみられる。
そのエンジンと組み合わされるハイブリッドユニット「THS II」も性能向上が図られている。EV走行領域拡大のため、電気モーターの出力が30%増強される。セットアップされるバッテリーパックは現行『アクア』や『ヴィッツ・ハイブリッド』のニッケル水素からリチウムイオンへ。動力分割機構も現行『プリウス』と同様の原理に改められる。電力から動力への変換に伴う損失は従来より30%削減される見込みだという。
非ハイブリッドの1.5リットル直噴3気筒もミラーサイクル方式を採る。吸排気可変バルブタイミングシステムを装備し、スロットル開度が大きい領域ではオットーサイクルに近いパワーを出すという。資料に掲載されたトルクカーブは全域で旧1.3リットル直4を上回っており、緩加速でよく使うエンジン回転数2000rpm前後では、実に30%のトルクアップを果たすとのこと。スペックは型式指定前につき非公表だが、最高出力は85kW(116ps)近辺とみられる。組み合わされる変速機は、『カローラスポーツ』などで先行採用されている発進ギア付きCVT(無段変速機)。
もうひとつ、これは現行ヴィッツのものを改良した1リットル3気筒。全域でリーンバーン(希薄燃焼)運転を行うことで燃費向上を図る。CVTは固定ギアを持たない普通の無段階変速だが、ローからハイまでのレシオカバレッジは従来品の5.6:1から6.53:1に拡大される。状況に適合したドライブ状態がより保ちやすくなっていることが期待できる。この改良により、燃費は4.7%向上しているという。
(レスポンス 井元康一郎)
新開発ユニットはハイブリッド、および非ハイブリッド中上位グレード用の1.5リットル3気筒。ハイブリッド用はポート噴射、非ハイブリッドは筒内直接噴射の違いがあるが、多くの部品を共通化することでコストを圧縮しているという。シリンダーの内径×行程は80.5×97.5mmと、かなりのロングストローク型。ちなみにこの数値はSUV『RAV4』に積まれる2リットル直4ダイナミックフォースエンジンと同一。1気筒落として3気筒にするというモジュラーユニットであることがうかがえる。
まずはハイブリッドだが、特色は旧1.5リットル4気筒と同じポート噴射ミラーサイクルを継承しながらエンジントルクアップと熱効率向上を目指したこと。とくに熱効率は2%の改善をみたとのことで、40%の大台を超えるものとみられる。
そのエンジンと組み合わされるハイブリッドユニット「THS II」も性能向上が図られている。EV走行領域拡大のため、電気モーターの出力が30%増強される。セットアップされるバッテリーパックは現行『アクア』や『ヴィッツ・ハイブリッド』のニッケル水素からリチウムイオンへ。動力分割機構も現行『プリウス』と同様の原理に改められる。電力から動力への変換に伴う損失は従来より30%削減される見込みだという。
非ハイブリッドの1.5リットル直噴3気筒もミラーサイクル方式を採る。吸排気可変バルブタイミングシステムを装備し、スロットル開度が大きい領域ではオットーサイクルに近いパワーを出すという。資料に掲載されたトルクカーブは全域で旧1.3リットル直4を上回っており、緩加速でよく使うエンジン回転数2000rpm前後では、実に30%のトルクアップを果たすとのこと。スペックは型式指定前につき非公表だが、最高出力は85kW(116ps)近辺とみられる。組み合わされる変速機は、『カローラスポーツ』などで先行採用されている発進ギア付きCVT(無段変速機)。
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