トヨタ、ビッグデータを活用した「急アクセル時加速抑制機能」を開発 今夏より順次導入

障害物のない状況でも異常なアクセル操作時に加速を抑制
トヨタ自動車は2月3日、コネクティッドカーのビッグデータに基づき、異常なアクセル操作を特定し加速抑制を行う「急アクセル時加速抑制機能」を開発したと発表した。

トヨタはこの新機能を、今夏に発売する新型車から順次導入するとともに、同機能が入った、既販売車種向けの後付け踏み間違い時加速抑制システムを同時期に商品化する予定だ。

トヨタ自動車では、ペダル踏み間違いによる事故の抑止・被害軽減のため、新型車には2012年からインテリジェントクリアランスソナー(ICS)を導入し、現在では32車種、83%の車両に搭載。また既販売車種向けには、2018年から後付けの踏み間違い時加速抑制システムを発売し、現在では12車種に対応、約2万0300台に装着されている。これらの装置は、センサーで検知できるクルマや壁などの障害物がある場合の踏み間違い事故に対応しているが、今回開発した新機能は、障害物のない状況でも異常なアクセル操作時に加速を抑制することを狙いとしている。

今回の技術開発にあたり、まず実際の踏み間違い事故発生時に、アクセルペダルが全開で踏まれた状況を分析した。そしてその踏まれ方の特徴を、コネクティッドカーから得たビッグデータと照合。右折時や一時停止後など、ドライバーが実際に急加速を必要とする状況を除くことで、異常なアクセル操作状況を特定して割り出し、障害物がなくても加速を抑制する設定とした。

トヨタでは、現状のICSに「急アクセル時加速抑制機能」を組み合わせた際に、駐車場等でのペダル踏み間違い事故をさらに減らすことができ、特に踏み間違いによる事故を心配するドライバーに有効だと予測。同機能の考え方については、他メーカーも含めて幅広く共有していく計画だ。

(レスポンス 纐纈敏也@DAYS)

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