トヨタ ヤリス 新型、欧州仕様の最新画像…ハイブリッドは燃費34.5km/リットル
トヨタ自動車の欧州部門は2月10日、新型『ヤリス』(Toyota Yaris)の欧州仕様車の詳細を発表し、最新の画像を公開した。
初代ヤリスは1999年に発表された。日本では『ヴィッツ』を名乗ってきたが、欧州では初代から、ヤリスの名前が使用されてきた。新型は4世代目モデルになる。
◆従来型に比べて車両重量を50kg軽量化
新型には、「GA-B」プラットフォームを採用した。GA-Bは、トヨタのクルマづくりの構造改革、「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)に基づく新プラットフォームだ。ボディの高剛性化や低重心化を図りつつ、さらなる燃費性能と高い操縦安定性や走破性を目指して、開発が行われた。
トヨタはすでに、『プリウス』や新型『カローラ』向けに「GA-C」プラットフォームを開発している。GA-Bは、このGA-Cの下に位置するコンパクトカー向け車台となる。
新しいGA-Bプラットフォームは、ホイールベース、全長、トレッド幅を変えられるモジューラー設計が特長だ。これにより、さまざまなサイズやボディタイプの車両に、適用することが可能になる。
また、このプラットフォームは高度な接合技術を採用しており、重量とコストに重点を置きながら、高レベルのアンダーボディ剛性を確保している。車体の剛性も大幅に向上。これにより、車両の安定性と乗り心地が向上し、騒音と振動レベルが抑えられた。
新型は全長を従来型比で5mm短縮しつつ、ホイールベースを50mm伸ばした。これにより、都市部での取り回し性能や室内空間を追求する。トヨタによると、新型ヤリスは従来型に比べ車両重量を50kg軽量化し、ねじり剛性は30%以上強化。重心高を15mm下げ、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を両立させているという。
◆第4世代のハイブリッドシステムは出力が15%向上
新型には、重量、パッケージ、効率を最適化した第4世代のハイブリッドシステムを搭載する。このハイブリッドシステムは、可変バルブタイミングを備えた新開発の1.5リットル直列3気筒ガソリン「ダイナミックフォース」アトキンソンサイクルエンジン(最大出力91hp、最大トルク12.2kgm)に、モーター(最大出力80hp、最大トルク14.4kgm)を組み合わせたものだ。システム全体の高効率化とハイブリッドシステム専用のエンジン設計を行い、他の全てのハイブリッドユニットも新開発した。
システム全体の出力は従来型比で15%強化されており、116hpを獲得する。加速性能も引き上げられた。欧州仕様の場合、0~100km/h加速は10.5秒、最高速は175km/hの性能を発揮する。
エンジンは、内部摩擦と機械的損失を低減し、燃焼性能を最適化した。ロングストロークやバルブ挟角拡大などの高速燃焼技術を採用し、低燃費と高出力を両立する。エンジンの騒音と振動を低減するバランスモジュールも装備された。
その結果、通常のディーゼルエンジンよりも高い40%の熱効率を達成した。トヨタによると、新型のハイブリッドの燃費とCO2排出量は、従来型比で20%以上向上しているという。欧州仕様車の環境性能は、複合モード燃費が34.5km/リットル、CO2排出量が64g/km(いずれもNEDC:新欧州サイクル)と公表された。
欧州仕様車には、蓄電容量を増やした新しいリチウムイオンバッテリーを採用した。従来型のニッケル水素バッテリーよりも27%軽量という。また、一部の市場向けに、1.5リットルと1.0リットルの3気筒ガソリンエンジン搭載車も用意される。
◆10インチカラーヘッドアップディスプレイ
GA-Bプラットフォームにより、全高は従来型比で40mm抑えられた。着座位置が低くなっているため、ヘッドルームは損なわれてないという。ロングホイールベースと高効率パッケージの組み合わせにより、コンパクトなボディサイズでも、室内スペースを犠牲にしていない。
さらに運転席は、車両の中心に近い低い位置にレイアウトした。これにより、車両の重心を引き下げる。ステアリングホイールの角度を最適化し、ドライバーの近くに配置することにより、理想的なドライビングポジションを生み出すという。
新型には、フードレスの双眼デジタルTFTメーターや、ソフトインストルメントパネルを採用した。コンソールの幅を広くし、収納スペースを広げている。ステアリングホイールを従来型よりも小径化して、室内を広く、スポーティに見せる演出を施した。
「トヨタタッチスクリーン」や10インチカラーヘッドアップディスプレイを採用する。大型のヘッドアップディスプレイには、運転データやナビゲーション、速度制限などの警告を、フロントガラスに投影する。最新のスマートフォンに対応したワイヤレス充電も用意されている。
(レスポンス 森脇稔)
初代ヤリスは1999年に発表された。日本では『ヴィッツ』を名乗ってきたが、欧州では初代から、ヤリスの名前が使用されてきた。新型は4世代目モデルになる。
◆従来型に比べて車両重量を50kg軽量化
新型には、「GA-B」プラットフォームを採用した。GA-Bは、トヨタのクルマづくりの構造改革、「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)に基づく新プラットフォームだ。ボディの高剛性化や低重心化を図りつつ、さらなる燃費性能と高い操縦安定性や走破性を目指して、開発が行われた。
トヨタはすでに、『プリウス』や新型『カローラ』向けに「GA-C」プラットフォームを開発している。GA-Bは、このGA-Cの下に位置するコンパクトカー向け車台となる。
新しいGA-Bプラットフォームは、ホイールベース、全長、トレッド幅を変えられるモジューラー設計が特長だ。これにより、さまざまなサイズやボディタイプの車両に、適用することが可能になる。
また、このプラットフォームは高度な接合技術を採用しており、重量とコストに重点を置きながら、高レベルのアンダーボディ剛性を確保している。車体の剛性も大幅に向上。これにより、車両の安定性と乗り心地が向上し、騒音と振動レベルが抑えられた。
新型は全長を従来型比で5mm短縮しつつ、ホイールベースを50mm伸ばした。これにより、都市部での取り回し性能や室内空間を追求する。トヨタによると、新型ヤリスは従来型に比べ車両重量を50kg軽量化し、ねじり剛性は30%以上強化。重心高を15mm下げ、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を両立させているという。
◆第4世代のハイブリッドシステムは出力が15%向上
新型には、重量、パッケージ、効率を最適化した第4世代のハイブリッドシステムを搭載する。このハイブリッドシステムは、可変バルブタイミングを備えた新開発の1.5リットル直列3気筒ガソリン「ダイナミックフォース」アトキンソンサイクルエンジン(最大出力91hp、最大トルク12.2kgm)に、モーター(最大出力80hp、最大トルク14.4kgm)を組み合わせたものだ。システム全体の高効率化とハイブリッドシステム専用のエンジン設計を行い、他の全てのハイブリッドユニットも新開発した。
システム全体の出力は従来型比で15%強化されており、116hpを獲得する。加速性能も引き上げられた。欧州仕様の場合、0~100km/h加速は10.5秒、最高速は175km/hの性能を発揮する。
エンジンは、内部摩擦と機械的損失を低減し、燃焼性能を最適化した。ロングストロークやバルブ挟角拡大などの高速燃焼技術を採用し、低燃費と高出力を両立する。エンジンの騒音と振動を低減するバランスモジュールも装備された。
その結果、通常のディーゼルエンジンよりも高い40%の熱効率を達成した。トヨタによると、新型のハイブリッドの燃費とCO2排出量は、従来型比で20%以上向上しているという。欧州仕様車の環境性能は、複合モード燃費が34.5km/リットル、CO2排出量が64g/km(いずれもNEDC:新欧州サイクル)と公表された。
欧州仕様車には、蓄電容量を増やした新しいリチウムイオンバッテリーを採用した。従来型のニッケル水素バッテリーよりも27%軽量という。また、一部の市場向けに、1.5リットルと1.0リットルの3気筒ガソリンエンジン搭載車も用意される。
◆10インチカラーヘッドアップディスプレイ
GA-Bプラットフォームにより、全高は従来型比で40mm抑えられた。着座位置が低くなっているため、ヘッドルームは損なわれてないという。ロングホイールベースと高効率パッケージの組み合わせにより、コンパクトなボディサイズでも、室内スペースを犠牲にしていない。
さらに運転席は、車両の中心に近い低い位置にレイアウトした。これにより、車両の重心を引き下げる。ステアリングホイールの角度を最適化し、ドライバーの近くに配置することにより、理想的なドライビングポジションを生み出すという。
新型には、フードレスの双眼デジタルTFTメーターや、ソフトインストルメントパネルを採用した。コンソールの幅を広くし、収納スペースを広げている。ステアリングホイールを従来型よりも小径化して、室内を広く、スポーティに見せる演出を施した。
「トヨタタッチスクリーン」や10インチカラーヘッドアップディスプレイを採用する。大型のヘッドアップディスプレイには、運転データやナビゲーション、速度制限などの警告を、フロントガラスに投影する。最新のスマートフォンに対応したワイヤレス充電も用意されている。
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