[竹岡圭の大きな夢を]第3回「楽しさ・苦しさ・怖さ・嬉しさ分かち合いたい」TOYOTA Gazoo Racingチーム 眞貝知志さん
さて、「竹岡圭の大きな夢を」第3回は、眞貝知志さん。私が「圭rallyproject」を立ち上げようと考え、動き始めてから、いちばん最初に仲良くさせていただいた、ラリードライバーさんと言ってもいいかもしれません。
というのもですね、私が2016年に圭rallyprojectを立ち上げラリーをやろう!と決意した際に、「アバルト500ラリーR3T」というマシンを快く貸してくださった、チンクェチェント博物館の代表 伊藤精朗さんが率いる、ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム(mCrt)のドライバーさんだったのが、眞貝さんだったからなんです。
2017年もmCrtのドライバーさんとして乗っていらっしゃったこともあり、同じアバルト500仲間ということで仲良くさせていただきました。イベントなんかにも一緒に出演させていただいたんですよね。
◆「イコールコンディションの中で決着付けたい」
そんな眞貝さんとモータースポーツの出逢いは、幼少の頃。物心付くと同時に、ラリーに夢中になっていたそうです。なんでも、お父様が趣味でラリーをなさっていたそうで「よく私を助手席に乗せてそこら中で、ドリドリ(時効ですよね笑)」、されていたとのこと。クルマを上手に操ることに対する憧れや快感が、まさに「本能」に埋め込まれているような感じなんだそうです。こりゃ、筋金入りだ!
ところが、実際に競技にデビューしたのは22歳になってからとのこと。それまではサーキットを月に1回走る「走り屋」さんだったんですって。その理由がまたユニークで「免許を取ってすぐ、父にラリーをやりたいと言った時に『1日で高価な競技用タイヤがツルツルになるようなこと、できるか?』と聞かれ、アルバイトの身にはとても出来そうになくて、走り屋を続けていました」とのことでした。ほんと、モータスポーツはお金が掛かるんですよね。
でもやっぱり「イコールコンディションの中で、運転の良し悪しを決着付けたい」という思いに勝てなくなり、それまで乗っていたFRのクルマを売って、当時すでに格安状態だったEP71のスターレットを買って練習し、その後EP82に乗り換えて競技デビューしたそうですから、ただ走れればいいというのではなくて、競技に対するこだわりというか、自分がどのくらいの位置にいて、もっと上へ上へと上昇志向が強いんでしょうね。そして、その気持ちが、しっかり結果に結びついているのが、眞貝さんのスゴイところなんです。
デビューした2002年「JMRCアクアラインシリーズ」という県シリーズでチャンピオン(当時のBクラス)。2006年JAF中部近畿地区選手権チャンピオン(当時のDE Bクラス)。2007年全日本選手権にステップアップ、2009年に初優勝(当時のJN2クラス)。2012年全日本選手権チャンピオン(当時のJN3クラス)。と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで駆け上がっていきます。
そしてここからは私も知ってますよ~。2017年ERCローマラリー クラス優勝(RC3クラス)。ローマラリーではいろいろトラブルもあったのに、結果クラス優勝ですからね。路面も交通環境も全然違うのに、これは本当に本当にすごいことですよ。
というのも、あのアバルト500ラリーR3Tって、ものすごく難しいクルマなんですよね。眞貝さんをもってしても「普通の乗り方だとタイムが出ない。ホンの0.0何秒、0.1秒操作が違っちゃった瞬間にスピンするから気を付けて」と、おっしゃっていただいたのをよく覚えています。ラリーデビューでいきなりそんなクルマに乗っちゃった私、とんでもないですよね…(汗)。
◆「楽しさ・苦しさ・怖さ・嬉しさ分かち合いたい」
そんな、とんでもなく速い眞貝さんですが、アバルト時代はターマックラリーしか出られなかったり(あのクルマでグラベルは…ムリ)、ウワサレベルですけど、眞貝さんはグラベルがあまり得意じゃないらしく(ウワサですよ~)、前述した戦歴でシリーズチャンピオン獲れてない時というのはそんな理由があるのだと思われます(笑)。
でもそんな眞貝さんもTOYOTA Gazoo Racingチームに移籍してからは快進撃を続けられていて、苦手というウワサのグラベルラリーもバッチリ克服され、昨年2019年は、全日本シリーズ選手権チャンピオン (JN2クラス)に、輝いていらっしゃいます。もちろん今年も優勝候補のおひとりです!
「一戦一戦、運転を上達させながら、しっかりと車をゴールに運ぶ。その先に良い結果が待っているという、単純だけどとても難しいことを、今年も追求し続けたい」とのこと。熱い思いが伝わってきます。
そんな眞貝さんの普段のお仕事は、自動車部品会社でエンジニアさんをなさっているのだそう。そして「モータースポーツやクルマを離れると、無趣味・無特技なタダのポンコツです」とのことなので(笑)、もうラリー一筋って感じですね。
「眞貝知志さんにとってラリーとは?」
外から見える豪快さとは裏腹の、地味で緻密な仕事を積み上げ、最後には自然や運と戦うこのスポーツに、心から魅了されています。少しでもこの楽しさ・苦しさ・怖さ・嬉しさを、みなさんと分かち合うことができればと思っています。
「眞貝知志さんからのメッセージ」
とにかく今はじっとして、時が来るのを待ちましょう。コロナ禍を克服した後に、これまで以上のエネルギーで、みなさんと一緒にラリーを楽しみたい、そのことだけを楽しみに毎日過ごしています。みなさまも是非お体に気をつけてお過ごしください。
(レスポンス 竹岡圭)
というのもですね、私が2016年に圭rallyprojectを立ち上げラリーをやろう!と決意した際に、「アバルト500ラリーR3T」というマシンを快く貸してくださった、チンクェチェント博物館の代表 伊藤精朗さんが率いる、ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム(mCrt)のドライバーさんだったのが、眞貝さんだったからなんです。
2017年もmCrtのドライバーさんとして乗っていらっしゃったこともあり、同じアバルト500仲間ということで仲良くさせていただきました。イベントなんかにも一緒に出演させていただいたんですよね。
◆「イコールコンディションの中で決着付けたい」
そんな眞貝さんとモータースポーツの出逢いは、幼少の頃。物心付くと同時に、ラリーに夢中になっていたそうです。なんでも、お父様が趣味でラリーをなさっていたそうで「よく私を助手席に乗せてそこら中で、ドリドリ(時効ですよね笑)」、されていたとのこと。クルマを上手に操ることに対する憧れや快感が、まさに「本能」に埋め込まれているような感じなんだそうです。こりゃ、筋金入りだ!
ところが、実際に競技にデビューしたのは22歳になってからとのこと。それまではサーキットを月に1回走る「走り屋」さんだったんですって。その理由がまたユニークで「免許を取ってすぐ、父にラリーをやりたいと言った時に『1日で高価な競技用タイヤがツルツルになるようなこと、できるか?』と聞かれ、アルバイトの身にはとても出来そうになくて、走り屋を続けていました」とのことでした。ほんと、モータスポーツはお金が掛かるんですよね。
でもやっぱり「イコールコンディションの中で、運転の良し悪しを決着付けたい」という思いに勝てなくなり、それまで乗っていたFRのクルマを売って、当時すでに格安状態だったEP71のスターレットを買って練習し、その後EP82に乗り換えて競技デビューしたそうですから、ただ走れればいいというのではなくて、競技に対するこだわりというか、自分がどのくらいの位置にいて、もっと上へ上へと上昇志向が強いんでしょうね。そして、その気持ちが、しっかり結果に結びついているのが、眞貝さんのスゴイところなんです。
デビューした2002年「JMRCアクアラインシリーズ」という県シリーズでチャンピオン(当時のBクラス)。2006年JAF中部近畿地区選手権チャンピオン(当時のDE Bクラス)。2007年全日本選手権にステップアップ、2009年に初優勝(当時のJN2クラス)。2012年全日本選手権チャンピオン(当時のJN3クラス)。と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで駆け上がっていきます。
そしてここからは私も知ってますよ~。2017年ERCローマラリー クラス優勝(RC3クラス)。ローマラリーではいろいろトラブルもあったのに、結果クラス優勝ですからね。路面も交通環境も全然違うのに、これは本当に本当にすごいことですよ。
というのも、あのアバルト500ラリーR3Tって、ものすごく難しいクルマなんですよね。眞貝さんをもってしても「普通の乗り方だとタイムが出ない。ホンの0.0何秒、0.1秒操作が違っちゃった瞬間にスピンするから気を付けて」と、おっしゃっていただいたのをよく覚えています。ラリーデビューでいきなりそんなクルマに乗っちゃった私、とんでもないですよね…(汗)。
◆「楽しさ・苦しさ・怖さ・嬉しさ分かち合いたい」
そんな、とんでもなく速い眞貝さんですが、アバルト時代はターマックラリーしか出られなかったり(あのクルマでグラベルは…ムリ)、ウワサレベルですけど、眞貝さんはグラベルがあまり得意じゃないらしく(ウワサですよ~)、前述した戦歴でシリーズチャンピオン獲れてない時というのはそんな理由があるのだと思われます(笑)。
でもそんな眞貝さんもTOYOTA Gazoo Racingチームに移籍してからは快進撃を続けられていて、苦手というウワサのグラベルラリーもバッチリ克服され、昨年2019年は、全日本シリーズ選手権チャンピオン (JN2クラス)に、輝いていらっしゃいます。もちろん今年も優勝候補のおひとりです!
「一戦一戦、運転を上達させながら、しっかりと車をゴールに運ぶ。その先に良い結果が待っているという、単純だけどとても難しいことを、今年も追求し続けたい」とのこと。熱い思いが伝わってきます。
そんな眞貝さんの普段のお仕事は、自動車部品会社でエンジニアさんをなさっているのだそう。そして「モータースポーツやクルマを離れると、無趣味・無特技なタダのポンコツです」とのことなので(笑)、もうラリー一筋って感じですね。
「眞貝知志さんにとってラリーとは?」
外から見える豪快さとは裏腹の、地味で緻密な仕事を積み上げ、最後には自然や運と戦うこのスポーツに、心から魅了されています。少しでもこの楽しさ・苦しさ・怖さ・嬉しさを、みなさんと分かち合うことができればと思っています。
「眞貝知志さんからのメッセージ」
とにかく今はじっとして、時が来るのを待ちましょう。コロナ禍を克服した後に、これまで以上のエネルギーで、みなさんと一緒にラリーを楽しみたい、そのことだけを楽しみに毎日過ごしています。みなさまも是非お体に気をつけてお過ごしください。
(レスポンス 竹岡圭)
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