トヨタの歩行領域EVで警備---セコムが業務に活用、スタッフの負荷を軽減

歩行領域EV(警備実証用モデル)を活用して巡回する警備員
セコムは、大規模スポーツイベントや国際会議、大規模商業施設など、広域エリアにおける巡回警備業務の効率化と警備員の負荷軽減を目的に、トヨタ自動車が開発中の「歩行領域EV(警備実証用モデル)」を警備に活用する検証を進めている。

歩行領域EVは、電気自動車の技術を活用して、人間が通常歩行するのとほぼ同じ場所を走行できる最新のモビリティ。最高速度は2/4/6/10km/hに切替でき、2.5時間の充電で2.5時間/約14kmを連続走行できる。また、混雑時などの利用を想定した拡声器や、救急時の備えとしてAED(自動体外式除細動器)が搭載できるほか、ウェアラブルカメラなどを併用することで、より質の高いサービスを提供できる。

セコムは今年1月より、サンエー浦添西海岸パルコシティの敷地内で、警備員の移動を支援する歩行領域EV証用モデルを使用して、駐車場や館内の巡回警備を行った際の効果について検証を行っている。同施設は敷地面積約8万5000平米、地上6階建て、駐車場約3800台分を有する、沖縄県最大級の大規模商業施設。セコムは2019年6月の開業以来、常駐警備サービスを提供している。

検証では、通常、警備員が歩いて行っている夜間の巡回警備に歩行領域EVを活用することで、巡回警備の時間を約3割短縮できるとともに、警備員の体力的な負担軽減についても有効であることが確認できた。

今後もセコムはこれまでに培ってきたセキュリティのノウハウを活かし、歩行領域EVを活用した新しい警備の検証を重ね、高品質でかつ効率的な警備の提供を目指すとともに、警備員の負担軽減にも取り組んでいく。

(レスポンス 纐纈敏也@DAYS)

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