トヨタ タンドラ 初のラグジュアリーモデル、量産第一号車をオークションに

  • トヨタ・タンドラ 新型のキャップストーン
トヨタ自動車の米国部門は1月24日、新型トヨタ『タンドラ』(Toyota Tundra)初のラグジュアリーグレードの「キャップストーン」の量産第一号車を、チャリティ目的でオークションに出品すると発表した。タンドラは北米市場向けの大型ピックアップ。

◆米国のパラリンピック選手を支援するのが目的
トヨタは1月29日、米国アリゾナ州スコッツデールで開催される「バレットジャクソン・オークション」に、新型『タンドラ・キャップストーン』の量産第一号車を出品する。オークションのすべての収益は、トヨタの米国パラリンピック基金に寄付され、チームUSAのパラリンピック選手を支援するために充当される。

この基金は、2022年の冬季パラリンピックに米国代表として出場する選手と、東京2020パラリンピックに出場した選手を支援している。これまでに、430人以上の米国パラリンピック選手が支援を受けており、トヨタの米国パラリンピック基金は、全米のトヨタディーラーなどから、370万ドル以上の寄付を集めている。

新型タンドラ・キャップストーンの「キャップストーン」とは、「頂点」を意味する。トヨタは新型タンドラのキャップストーンで、ラグジュアリーなフルサイズピックアップトラック市場に参入する。

◆クローム仕上げの外装にセミアニリンレザー内装
新型タンドラのキャップストーンには、クローム仕上げの22インチアルミホイール、電動ランニングボード、電動の荷台ステップ、キャンピングカーなどの牽引を支援するテクノロジーパッケージを標準装備した。22インチのホイールは、タンドラ史上最大サイズだ。専用のフロントグリルをはじめ、ドアミラーカバー、テールゲートインサートなどには、クローム仕上げが施される。

1676mmの荷台長を持つ「CrewMax」ボディのみを採用。ボディカラーには、ウィンドチルパール、マグネティックグレーメタリック、セレスティアルシルバーメタリック、ミッドナイトブラックメタリック、スーパーソニックレッド、ブループリントを用意している。

インテリアには、セミアニリンレザーシートや10インチのカラーヘッドアップディスプレイを標準装備した。シートはラグジュアリーな仕上げで、スタイリッシュなステッチと専用のホワイト&ブラックのカラーコンビネーションだ。センターコンソールと助手席側のダッシュボードには、オープンポア仕上げのダークアメリカンウォルナットが添えられた。ダッシュボードには、ウォールナットの象眼細工が配される。パノラマムーンルーフを標準装備。静粛性を向上させるため、新型タンドラシリーズで唯一、フロントに音響ガラスを装備している。

ダッシュボード中央に14インチタッチスクリーンを標準装備した。スマートフォンやタブレット端末と同じピンチ機能やズーム機能が利用できる。従来型の5倍の処理能力を備えた最新のトヨタオーディオマルチメディアシステムは、ワイヤレスのApple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」に対応している。

◆パワートレインはハイブリッドのみ
パワートレインは、新型タンドラシリーズに標準設定の排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンではなく、ハイブリッドの「i-FORCE MAX」のみとなる。このパワートレインは、従来型タンドラの「iForce」の後継。従来型のiForceは、5.7リットルのV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンで、最大出力は381hp、最大トルクは55.5kgmだった。

これに対して、新しいi-FORCE MAXは、ダウンサイズの排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンに、モーターを組み合わせる。モーターは、エンジンと10速オートマチックトランスミッションの間にレイアウトされた。モーターは、10速ATを介して、パワーを効率的に伝達する。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。

新しいi-FORCE MAXパワートレインは、最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを獲得する。従来型のiForceの5.7リットルから、エンジン排気量をおよそ2.2リットル縮小。それでいて、2個のターボとモーターにより、パワーは56hp、トルクは25.1kgm引き上げられた。

i-FORCE MAXパワートレインは、あらゆる状況で最大のパフォーマンスと最大の効率を提供するように設計されている。キャンピングカーなどの牽引時には、ハイブリッドシステムによって、パワーとトルクが追加される。市街地の低速走行では、EVモードが静粛性と燃費の向上を実現する。高速道路では、レスポンスの高いリニアなパワーデリバリーをもたらす。2400rpmという低回転域で得られる80.6kgmの最大トルクが、オフロード走行を支援する。

「トレーラーバックガイダンス」は、キャンピングカーなどのトレーラーを牽引する際の操作を支援し、「ストレートパスアシスト」は、新型タンドラとトレーラーが後退時、くの字に折れ曲がることのないように設計されている。オプションの360度カメラは、新型とトレーラー周囲の視認性を引き上げる。トヨタの一体型トレーラーブレーキコントローラーと接続すると、ブラインドスポットモニターによって、トレーラーの死角も認識できる、としている。

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