【WRC 第2戦】カッレ・ロバンペラがスウェーデン戦を制す…トヨタは1-3-4で今季初勝利、勝田貴元4位
2022年世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリースウェーデン」が現地2月27日に競技終了を迎え、「GRヤリス ラリー1」を駆るカッレ・ロバンペラがトヨタとともに今季初優勝を飾った。トヨタ勢は1-3-4、日本の勝田貴元が4位に入っている。
今季第2戦、雪のスウェーデンは開幕戦の1位セバスチャン・ローブと2位セバスチャン・オジェがともに不在という状況での戦いになった。わかってはいたことながら、様々な面での違和感も否定できないなかでラリーは進んでいく。そして途中まで僅差混戦にも見えた展開を制し、今季初優勝を遂げたのはトヨタ「GRヤリス ラリー1」をドライブする #69 カッレ・ロバンペラ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)だった。
トヨタ期待の若手、21歳のロバンペラは開幕戦4位だったが、パワーステージでのポイント加算により、ドライバーズポイントランキングでは3位、つまりローブとオジェが参戦しない今回のスウェーデン戦には“実質ランキング首位”の立場で臨んでいた。そこで勝って、名実ともにポイントリーダーの座へと就くことになったのである(昨季の2勝に続くWRC通算3勝目)。
優勝した#69 カッレ・ロバンペラ(トヨタ)のコメント
「スウェーデンで優勝することができて、とても嬉しいよ。週末を通していい戦いができたと思う。(実質ランキング首位だったため)金曜日に1番手という(不利と考えられる)出走順でステージに臨んだことを考えると、本当に満足できる結果だ。このクルマ(GRヤリス ラリー1)で初めて出場した開幕戦モンテカルロでは少し苦労したけど、今回は週末を通してクルマに自信をもって走ることができた。少しでもクルマを良くしよう、乗りやすくしようと力を尽くしてくれたチームに心から感謝している」
WRCのトップカテゴリーは今季から「ラリー1」規定車による戦いへと移行しており、トヨタの「GRヤリス ラリー1」はこれが初勝利。3位に#4 エサペッカ・ラッピ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)、4位には#18 勝田貴元(TOYOTA GAZOO Racing WRT Next Generation)が続き、GRヤリス勢は1-3-4とスウェーデン戦の上位を占めた。#18 勝田がWRCで4位以内に入ったのは、昨季第6戦サファリで自身初表彰台の2位を獲得して以来になる。
2位はヒョンデ(*)の「i20 N ラリー1」を走らせる#11 ティエリー・ヌービル(HYUNDAI SHELL MOBIS World Rally Team)。#11 ヌービルはドライバーズポイントランキングでも2位となり、14点差(46対32)で#69 ロバンペラを追う。開幕戦で1-3-5と好調だったMスポーツ・フォードの「プーマ ラリー1」勢では#44 ガス・グリーンスミス (M-SPORT FORD World Rally Team)の5位がスウェーデンでの最高位だった。
(* WRCの記事中における表記を従来の「ヒュンダイ」から「ヒョンデ」に変更。本稿より適用)
昨季ドライバーズランキング2位で、今季はトヨタのエースとしての期待が大きい#33 エルフィン・エバンス(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)は、上位を争っていたのだが最終日にリタイア、無得点に終わっている。
#33 エバンスはハイブリッドシステムに問題が発生し、システムをオフにした状態で最終日の最初のスペシャルステージ(SS)をスタート。SSの途中でスピンを喫してマシンのフロント部分を雪壁にヒットしてしまい、停車して応急処置を実施、大きく遅れながらもこのSSをフィニッシュした。しかし、ハイブリッドシステムが正常な状態であることを示すグリーンライトが点灯しなかったため、FIAが定める安全規則に従ってリタイアすることになったとされる。
#69 ロバンペラもハイブリッドシステムに問題を抱えた状態でSSに臨んでいたという(#33 エバンスのような致命的事態には陥らなかった模様)。新マシン規定初年度、やはりいろいろな困難がトップカテゴリー各車に襲いかかっているようだ。
#33 エバンスを2戦を終えてドライバーズポイントが開幕戦のパワーステージで稼いだ4点だけしかなく、首位である僚友#69 ロバンペラから42点差と、まだシーズン序盤とはいえ小さくない差がついてしまった。また、#11 ヌービルと並ぶヒョンデ勢の主軸、#8 オット・タナク(HYUNDAI SHELL MOBIS World Rally Team)も目下の総得点が5と厳しい位置に。
エバンスとタナクが出足で躓いた格好になった今、当面はロバンペラ対ヌービルの対決構図がタイトル争いを引っ張っていく流れになるのだろうか。もちろん、エバンスとタナクの挽回も注目されるところだ。
第3戦は4月21~24日、クロアチアにて開催予定となっている(本稿における順位、内容、予定等は日本時間2月28日午前10時の段階の掲示等に基づく)。
今季第2戦、雪のスウェーデンは開幕戦の1位セバスチャン・ローブと2位セバスチャン・オジェがともに不在という状況での戦いになった。わかってはいたことながら、様々な面での違和感も否定できないなかでラリーは進んでいく。そして途中まで僅差混戦にも見えた展開を制し、今季初優勝を遂げたのはトヨタ「GRヤリス ラリー1」をドライブする #69 カッレ・ロバンペラ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)だった。
トヨタ期待の若手、21歳のロバンペラは開幕戦4位だったが、パワーステージでのポイント加算により、ドライバーズポイントランキングでは3位、つまりローブとオジェが参戦しない今回のスウェーデン戦には“実質ランキング首位”の立場で臨んでいた。そこで勝って、名実ともにポイントリーダーの座へと就くことになったのである(昨季の2勝に続くWRC通算3勝目)。
優勝した#69 カッレ・ロバンペラ(トヨタ)のコメント
「スウェーデンで優勝することができて、とても嬉しいよ。週末を通していい戦いができたと思う。(実質ランキング首位だったため)金曜日に1番手という(不利と考えられる)出走順でステージに臨んだことを考えると、本当に満足できる結果だ。このクルマ(GRヤリス ラリー1)で初めて出場した開幕戦モンテカルロでは少し苦労したけど、今回は週末を通してクルマに自信をもって走ることができた。少しでもクルマを良くしよう、乗りやすくしようと力を尽くしてくれたチームに心から感謝している」
WRCのトップカテゴリーは今季から「ラリー1」規定車による戦いへと移行しており、トヨタの「GRヤリス ラリー1」はこれが初勝利。3位に#4 エサペッカ・ラッピ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)、4位には#18 勝田貴元(TOYOTA GAZOO Racing WRT Next Generation)が続き、GRヤリス勢は1-3-4とスウェーデン戦の上位を占めた。#18 勝田がWRCで4位以内に入ったのは、昨季第6戦サファリで自身初表彰台の2位を獲得して以来になる。
2位はヒョンデ(*)の「i20 N ラリー1」を走らせる#11 ティエリー・ヌービル(HYUNDAI SHELL MOBIS World Rally Team)。#11 ヌービルはドライバーズポイントランキングでも2位となり、14点差(46対32)で#69 ロバンペラを追う。開幕戦で1-3-5と好調だったMスポーツ・フォードの「プーマ ラリー1」勢では#44 ガス・グリーンスミス (M-SPORT FORD World Rally Team)の5位がスウェーデンでの最高位だった。
(* WRCの記事中における表記を従来の「ヒュンダイ」から「ヒョンデ」に変更。本稿より適用)
昨季ドライバーズランキング2位で、今季はトヨタのエースとしての期待が大きい#33 エルフィン・エバンス(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)は、上位を争っていたのだが最終日にリタイア、無得点に終わっている。
#33 エバンスはハイブリッドシステムに問題が発生し、システムをオフにした状態で最終日の最初のスペシャルステージ(SS)をスタート。SSの途中でスピンを喫してマシンのフロント部分を雪壁にヒットしてしまい、停車して応急処置を実施、大きく遅れながらもこのSSをフィニッシュした。しかし、ハイブリッドシステムが正常な状態であることを示すグリーンライトが点灯しなかったため、FIAが定める安全規則に従ってリタイアすることになったとされる。
#69 ロバンペラもハイブリッドシステムに問題を抱えた状態でSSに臨んでいたという(#33 エバンスのような致命的事態には陥らなかった模様)。新マシン規定初年度、やはりいろいろな困難がトップカテゴリー各車に襲いかかっているようだ。
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