昭和を感じるイラスト仕立ての初代&2代目『クラウン』に心温まる【懐かしのカーカタログ】
ことクルマに限らず、昭和30年代頃までのカタログや広告では、イラスト仕立てのものが多く見られた。精緻なうえ、イラストならではの趣は、今見ても夢が膨らみ、眺めているだけで心温まる。そこで16世代目『クラウン』登場のタイミングに合わせ、今回は1、2世代目をイラストのカタログで振り返ってみたい。
トヨペット・クラウン(初代・RS系)
初代トヨペット『クラウン』の登場は1955年のこと。純国産技術だけで完成、乗用車専用のシャシー(それまではトラックのそれがベースだった)を採用。“トヨグライド”と呼ばれた日本初のトルコンを使ったAT車(1.9リットル車)、オーバードライブ付き3速MT、ダブルウイッシュボーン式フロントサスペンションなどを投入。おなじみの観音開きドアも特徴。
写真のカタログは1.5リットルエンジン搭載のRS21型と1.9リットルのRS31型のもの。写真はマイナーチェンジのタイムン愚で発行されたいわゆるペラ(1枚もの)のカタログ。表は外観1点のほか、シート、インパネや、RS21型ではトランスミッションが載せられており、これは写真のようだ。
裏面はスペックが記載されているが、ボディサイズをでは全高が1530mmとなっており、同時のセダンはタクシーなどにも使われていたこともあり、ゆったりと背が高かったことがわかる。
トヨペット・クラウン(2代目・RS40系)
2代目の『クラウン』は1962年の登場。全長が4610mm(ステーションワゴンの“カスタム”は4690mmあった)と初代より200mmも伸ばされたのに対し、全高は1460mmと初代より70mmも低められ、伸びやかなものに。ホイールベースも初代+160mmの2690mmに。(筆者もそうだが)都内の駅、繁華街ではこの型のタクシーが走っていた後継をご記憶の方も多いだろう。
カタログでは外観のほか、室内、インパネとドアトリムなどが丁寧なイラストで紹介されている。雰囲気重視と思えるが、後席の説明に“レッグルームが120ミリも広がり”とあったり、“ウインドゥの面積はフロントが25%、リヤが8%も広くなり”などと数値を織り交ぜた説明があったりする。
説明といえば新設計だったボックス断面のX型フレーム・シャシーや、1897ccの90ps(スタンダードでも80ps)エンジンもイラストで描かれている。最高速度は140km/hとも記されている。国産唯一のダイヤフラム型クラッチ、二本ではじめてのオルタネーター、放熱効果が30%も高いコールゲート・フィン付きラジエターなど、メカニカルな説明があるのも、当時のオーナーに、真空管ラジオを自作するような“機械好き”が多かったことの現れだったのだろう。
トヨペット・クラウン(初代・RS系)
初代トヨペット『クラウン』の登場は1955年のこと。純国産技術だけで完成、乗用車専用のシャシー(それまではトラックのそれがベースだった)を採用。“トヨグライド”と呼ばれた日本初のトルコンを使ったAT車(1.9リットル車)、オーバードライブ付き3速MT、ダブルウイッシュボーン式フロントサスペンションなどを投入。おなじみの観音開きドアも特徴。
写真のカタログは1.5リットルエンジン搭載のRS21型と1.9リットルのRS31型のもの。写真はマイナーチェンジのタイムン愚で発行されたいわゆるペラ(1枚もの)のカタログ。表は外観1点のほか、シート、インパネや、RS21型ではトランスミッションが載せられており、これは写真のようだ。
裏面はスペックが記載されているが、ボディサイズをでは全高が1530mmとなっており、同時のセダンはタクシーなどにも使われていたこともあり、ゆったりと背が高かったことがわかる。
トヨペット・クラウン(2代目・RS40系)
2代目の『クラウン』は1962年の登場。全長が4610mm(ステーションワゴンの“カスタム”は4690mmあった)と初代より200mmも伸ばされたのに対し、全高は1460mmと初代より70mmも低められ、伸びやかなものに。ホイールベースも初代+160mmの2690mmに。(筆者もそうだが)都内の駅、繁華街ではこの型のタクシーが走っていた後継をご記憶の方も多いだろう。
カタログでは外観のほか、室内、インパネとドアトリムなどが丁寧なイラストで紹介されている。雰囲気重視と思えるが、後席の説明に“レッグルームが120ミリも広がり”とあったり、“ウインドゥの面積はフロントが25%、リヤが8%も広くなり”などと数値を織り交ぜた説明があったりする。
説明といえば新設計だったボックス断面のX型フレーム・シャシーや、1897ccの90ps(スタンダードでも80ps)エンジンもイラストで描かれている。最高速度は140km/hとも記されている。国産唯一のダイヤフラム型クラッチ、二本ではじめてのオルタネーター、放熱効果が30%も高いコールゲート・フィン付きラジエターなど、メカニカルな説明があるのも、当時のオーナーに、真空管ラジオを自作するような“機械好き”が多かったことの現れだったのだろう。
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