階段を登れる車いすなど、トヨタは開発中の3製品を出展…国際福祉機器展2022
東京ビッグサイトで開催中の「国際福祉機器展2022」で盛況だったブースの一つがトヨタ自動車だ。そこには現在開発中の製品が3点展示され、車いすに乗った来場者を含めて多くの人が製品を取り囲んでいた。
その3製品とは、「C+pod plus Concept(シーポッドプラス・コンセプト)」「JUU(ジェイユーユー)」「車いすワンタッチ固定装置装着車」である。トヨタの説明員によると、いずれの製品も高齢者や障害を持った人にも安全で安心な移動の提供ができる技術が搭載されたものだという。
●超小型EVシーポッドプラス・コンセプト
シーポッドプラス・コンセプトは、2020年12月から法人や自治体などを対象に限定販売を開始した超小型EV『シーポッド』の福祉車両版。シーポッドと言えば、全長約2.5m、全幅約1.3m、全高約1.5mで、最小回転半径が3.9mと群を抜く小回り性能を誇るEVだが、「そこに少しだけプラスして車いすのユーザーにも使い勝手のいいモビリティにした」(トヨタの説明員)という。
一人乗りで助手席のほうから乗るようになっていて、乗る際にはシートが回転し、車いすから簡単に移動できる。しかも、クルマのシートは助手席側から運転席側へとスライドし、空いた助手席のところに車いすを収納するようになっている。
●ジェイユーユーはどこでも“自由”に
ジェイユーユーは「どこでも“自由”に移動できる」をコンセプトに開発している車いすで、階段も登っていけるというものだ。しかも、その階段は段差が異なっていても問題ないそうで、オフロードも走って行けるという。「走破性と安全性を備えた車いすですが、新しいモビリティとして提案していきたい」とデザイン担当者は話す。
●車いすをワンタッチで固定、統一規格の設定へ
そして3つ目の車いすワンタッチ固定装置は、リフト式の福祉車両で車いすを乗せる際に手作業で4か所固定していたところをワンタッチで固定できるようにしたものだ。ゆくゆくは路線バスにも導入していきたい考えで、「これを設置すると、車いすを固定するためにかかっていた時間が約2分から数秒に短縮できるので、車いすを乗せるために停留所に止まっている時間が短くなる」とトヨタの説明員。
ただ、このワンタッチ固定装置を活用するためには、車いすの下にバーをつける必要がある。そこで、2022年4月に、車いすや車いす移動車を開発製造するメーカーと自動車業界が連携して、車いすを固定できる規格を統一し、簡易固定システムの早期市場浸透、普及を目指すコンソーシアムを設立した。
◆“イイね!”が増えると開発加速
トヨタのブースでは、これら3製品に関して「トヨタ技術選挙」を来場者に実施しており、“イイね!”の投票数が1500件を超えたものについては、来年バージョンアップして展示、製品化をするための開発を加速していくそうだ。
いずれにしても、製品化にはスピードが大事で、もたもたしていると中国などのメーカーから似たようなものを安く市場投入され兼ねない。日本の産業競争力を維持していくためにも、日本一のトヨタには製品化までのスピードを早めてもらいたい。
その3製品とは、「C+pod plus Concept(シーポッドプラス・コンセプト)」「JUU(ジェイユーユー)」「車いすワンタッチ固定装置装着車」である。トヨタの説明員によると、いずれの製品も高齢者や障害を持った人にも安全で安心な移動の提供ができる技術が搭載されたものだという。
●超小型EVシーポッドプラス・コンセプト
シーポッドプラス・コンセプトは、2020年12月から法人や自治体などを対象に限定販売を開始した超小型EV『シーポッド』の福祉車両版。シーポッドと言えば、全長約2.5m、全幅約1.3m、全高約1.5mで、最小回転半径が3.9mと群を抜く小回り性能を誇るEVだが、「そこに少しだけプラスして車いすのユーザーにも使い勝手のいいモビリティにした」(トヨタの説明員)という。
一人乗りで助手席のほうから乗るようになっていて、乗る際にはシートが回転し、車いすから簡単に移動できる。しかも、クルマのシートは助手席側から運転席側へとスライドし、空いた助手席のところに車いすを収納するようになっている。
●ジェイユーユーはどこでも“自由”に
ジェイユーユーは「どこでも“自由”に移動できる」をコンセプトに開発している車いすで、階段も登っていけるというものだ。しかも、その階段は段差が異なっていても問題ないそうで、オフロードも走って行けるという。「走破性と安全性を備えた車いすですが、新しいモビリティとして提案していきたい」とデザイン担当者は話す。
●車いすをワンタッチで固定、統一規格の設定へ
そして3つ目の車いすワンタッチ固定装置は、リフト式の福祉車両で車いすを乗せる際に手作業で4か所固定していたところをワンタッチで固定できるようにしたものだ。ゆくゆくは路線バスにも導入していきたい考えで、「これを設置すると、車いすを固定するためにかかっていた時間が約2分から数秒に短縮できるので、車いすを乗せるために停留所に止まっている時間が短くなる」とトヨタの説明員。
ただ、このワンタッチ固定装置を活用するためには、車いすの下にバーをつける必要がある。そこで、2022年4月に、車いすや車いす移動車を開発製造するメーカーと自動車業界が連携して、車いすを固定できる規格を統一し、簡易固定システムの早期市場浸透、普及を目指すコンソーシアムを設立した。
◆“イイね!”が増えると開発加速
トヨタのブースでは、これら3製品に関して「トヨタ技術選挙」を来場者に実施しており、“イイね!”の投票数が1500件を超えたものについては、来年バージョンアップして展示、製品化をするための開発を加速していくそうだ。
いずれにしても、製品化にはスピードが大事で、もたもたしていると中国などのメーカーから似たようなものを安く市場投入され兼ねない。日本の産業競争力を維持していくためにも、日本一のトヨタには製品化までのスピードを早めてもらいたい。
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