インドネシアの『ヤリスクロス』は、日本とは別物の上級車と張り合えるクルマだった
トヨタ自動車は2023年5月、日本でも人気の小型クロスオーバー車『ヤリスクロス』のインドネシア仕様を発表。8月10日に開幕した今回の「GAIKINDOインドネシア国際モーターショー2023」では、その「GRパーツ装着車」を見ることができた。そもそもベース車のデザインからして日本のモデルとは全く違うが、その姿は明らかに“上級”を感じさせるものだった。
◆日本より大きいボディサイズ
まず正面から見ると、ヤリスクロスのインドネシア仕様は日本や欧州向けとはフロントマスクからして大きく異なる。バンパーやヘッドライトもインドネシア仕様の専用デザインを採用。大型化された台形グリルは、どこかRAV4にも似ているし、その大きく口を開けたスタイルは明らかに迫力度を増していた。
現地ではこのヤリスクロスを「コンパクトなミディアムSUV」と表現しており、室内空間や荷室の広さは上位セグメント並みと説明している。それだけに、インドネシアで展開されるヤリスクロスは日本や欧州で展開されるのとはまったく別物と言っていいだろう。
車体も少し大きめに感じたので、寸法をチェックすると思った通りかなり大型化されていた。日本仕様は全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm/ホイールベース2560mmであるのに対し、インドネシア仕様は全長4310mm×全幅1770mm×全高1615mm/ホイールベース2620mm。日本向けのヤリスクロスと比較して、全長で130mm、ホイールベースで60mm長いのだ。
◆高品質さが伝わってくるインテリア
そのサイズは室内にも活かされていた。特に後席のゆとりは明らかで、フロントシート位置を自分の体型に合わせた状態で座ってみれば、ヒザ周りは握りこぶし一つ分ぐらい余裕が生まれている感じだ。これはホイールベースの延長が功を奏していると思われる。さらに、センターには肘掛けも用意され、なんとその背後には後席向けにエアコンの吹き出し口も装備。その下にはもちろんUSB端子(Cタイプ)も用意されていた。
そして驚くのが前席だ。日本仕様はダッシュボードにしても、基本的にベース車のヤリスとほぼ同じだが、それとは造りもデザインも大きく違っている。ダッシュボードは左右いっぱいにソフトパッドが貼られ、コンソールも助手席とはメッキ仕様のしっかりしたバーで仕切られている。まさに、インドネシア仕様のヤリスクロスからは、同じ車名のクルマに座っているとは思えない高品質さが伝わってくるのだ。
◆日本にはない5MTの設定も
パワートレインは、ハイブリッドとガソリンが用意され、ハイブリッドのエンジンは1.5リットル直列4気筒ガソリン。このエンジンにモーターを組み合わせて、システム全体で111hpのパワーを引き出す。トランスミッションはCVTを組み合わせ、バッテリーはインドネシアで発売するトヨタ車で初めてリチウムイオンとしている。しかも、インドネシア仕様のガソリン車には日本仕様にはない5MTがラインアップされている。
安全仕様である「トヨタ・セーフティセンス」についてもインドネシア仕様にはプラス面があった。日本では単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせだが、インドネシアではカメラを2眼式としている。距離を測るのはミリ波レーダーが担っていると思われ、となればカメラを2眼とすることで、左右の検知範囲を広げている可能性がある。このカメラはダイハツの「スマートアシスト」に使われているものと同じタイプのようだが、それにミリ波レーダーを加えることでより高い信頼性を確保しているのではないかと思われる。
日本はマーケットがどんどん縮小しているのに対し、インドネシアはアセアン全体で拡大傾向にある。もしかしたら、そういったマーケットの状況が日本仕様以上の上級感を生み出している由縁かもしれない。淋しいことではあるが、インドネシアでヤリスクロスを見てこれが現実なのかと感じた次第だ。
◆日本より大きいボディサイズ
まず正面から見ると、ヤリスクロスのインドネシア仕様は日本や欧州向けとはフロントマスクからして大きく異なる。バンパーやヘッドライトもインドネシア仕様の専用デザインを採用。大型化された台形グリルは、どこかRAV4にも似ているし、その大きく口を開けたスタイルは明らかに迫力度を増していた。
現地ではこのヤリスクロスを「コンパクトなミディアムSUV」と表現しており、室内空間や荷室の広さは上位セグメント並みと説明している。それだけに、インドネシアで展開されるヤリスクロスは日本や欧州で展開されるのとはまったく別物と言っていいだろう。
車体も少し大きめに感じたので、寸法をチェックすると思った通りかなり大型化されていた。日本仕様は全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm/ホイールベース2560mmであるのに対し、インドネシア仕様は全長4310mm×全幅1770mm×全高1615mm/ホイールベース2620mm。日本向けのヤリスクロスと比較して、全長で130mm、ホイールベースで60mm長いのだ。
◆高品質さが伝わってくるインテリア
そのサイズは室内にも活かされていた。特に後席のゆとりは明らかで、フロントシート位置を自分の体型に合わせた状態で座ってみれば、ヒザ周りは握りこぶし一つ分ぐらい余裕が生まれている感じだ。これはホイールベースの延長が功を奏していると思われる。さらに、センターには肘掛けも用意され、なんとその背後には後席向けにエアコンの吹き出し口も装備。その下にはもちろんUSB端子(Cタイプ)も用意されていた。
そして驚くのが前席だ。日本仕様はダッシュボードにしても、基本的にベース車のヤリスとほぼ同じだが、それとは造りもデザインも大きく違っている。ダッシュボードは左右いっぱいにソフトパッドが貼られ、コンソールも助手席とはメッキ仕様のしっかりしたバーで仕切られている。まさに、インドネシア仕様のヤリスクロスからは、同じ車名のクルマに座っているとは思えない高品質さが伝わってくるのだ。
◆日本にはない5MTの設定も
パワートレインは、ハイブリッドとガソリンが用意され、ハイブリッドのエンジンは1.5リットル直列4気筒ガソリン。このエンジンにモーターを組み合わせて、システム全体で111hpのパワーを引き出す。トランスミッションはCVTを組み合わせ、バッテリーはインドネシアで発売するトヨタ車で初めてリチウムイオンとしている。しかも、インドネシア仕様のガソリン車には日本仕様にはない5MTがラインアップされている。
安全仕様である「トヨタ・セーフティセンス」についてもインドネシア仕様にはプラス面があった。日本では単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせだが、インドネシアではカメラを2眼式としている。距離を測るのはミリ波レーダーが担っていると思われ、となればカメラを2眼とすることで、左右の検知範囲を広げている可能性がある。このカメラはダイハツの「スマートアシスト」に使われているものと同じタイプのようだが、それにミリ波レーダーを加えることでより高い信頼性を確保しているのではないかと思われる。
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