自動車メーカーの国別まとめ~アメリカ編~

ドイツ、イタリア、フランスと、ヨーロッパメーカーを続けて紹介してきたこのシリーズ。今回は「アメリカ編」をお送りします。広大な国土と、世界でも随一のクルマ社会が生み出した独特の世界観がアメリカ車の魅力です。それでは現在、日本で買えるアメリカ車をご紹介します!

キャデラック

110年を超える歴史を持つキャデラックは、アメリカを代表する高級車ブランドです。極めてアメリカ的なスタイリングが特徴でしたが、2000年代に入ると躍動的なデザインに路線を変え、グローバルな展開を図っています。日本では、セダンの「ATS」、「CTS」と、クロスオーバーSUVの「SRXクロスオーバー」、6.2リッターのV8エンジンを積む大型SUV、「エスカレード」の4車種を展開。
http://www.cadillac.co.jp/

シボレー

キャデラックと同じ、GMの1部門であるシボレーは、ワールドワイドに展開するブランドとして多種多様なクルマを生産しています。日本で販売されるのは、コンパクトカーの「ソニック」、SUVの「キャプティバ」、スポーツクーペの「カマロ」、そしてアメリカンスポーツの代名詞ともいえる「コルベット」の4車種。世界戦略モデルであるソニックとキャプティバは、韓国GMで生産される新世代のシボレーです。
http://www.chevrolet.co.jp/

フォード

1908年に世界初の量産自動車「モデルT」で、自動車の大衆化を図ったフォード。現在は、GMと同じく世界各国で、市場に応じたクルマを作るグローバルメーカーとなっています。日本では、ハッチバックの「フィエスタ」、「フォーカス」、SUVの「エコスポーツ」、「クーガ」、「エクスプローラー」、スポーツクーペの「マスタング」の6車種展開。フィエスタはドイツ製、フォーカスはタイ製、エコスポーツはインド製がそれぞれ輸入されています。
http://www.ford.co.jp/

リンカーン

キャデラックと並ぶアメリカの高級車の代名詞であるリンカーン。現在はフォードグループの1部門として高級車市場を受け持っています。アメリカ本国では「MKX」、「MKS」といったセダンもラインナップされますが、日本で販売されるのは流麗なスタイリングの「MKX」と、古典的な成り立ちを持つ「ナビゲーター」、2つのSUVのみ。どちらもアメリカ車らしいムードを持ったクルマです。
http://www.ford.co.jp/lincoln-japan

クライスラー

「ジープ」や「ダッジ」など複数のブランド展開を行うメーカーがクライスラーです。クライスラーブランドのクルマとして日本に導入されているのは、コンパクトカーの「イプシロン」と、セダンの「300」の2車種。300Cはアメリカンなムード満点の純粋なアメリカ車ですが、イプシロンはイタリア・ランチア車で生産されるOEMモデルです。クライスラーがフィアットの傘下に入ったことから、こうした展開が行われるようになりました。
http://www.chrysler.co.jp/

ジープ

クライスラーの中でヘビーデューティーなクルマを受け持つ「ジープ」は、「コンパス」、「チェロキー」、「グランドチェロキー」、3つのSUVと、本格的なクロスカントリーモデル「ラングラー」、ラングラーの5ドア版「ラングラー アンリミテッド」をラインナップ。ラングラーは、いわゆる「ジープ」の形をしたクルマで、アウトドア志向のユーザーに好まれています。都会派から本格派まで、あらゆるSUVを揃えたブランドです。
http://www.jeep-japan.com/

テスラ

2003年に設立されたEV(電気自動車)専門メーカーです。2008年に発売された「ロードスター」は、日本でも2010年にデビューし、少数が販売されました。現在は、スポーティセダンの「モデルS」を販売中。また、2015年秋から納車が始まるSUV「モデルX」の予約を受け付けています。クルマ自体はもちろん、設立メンバーがシリコンバレーで働くエンジニアだということにも先進性を感じるメーカーです。
http://www.teslamotors.com/jp/

歴史あるメーカーが新しいデザインで攻めの攻勢を見せたり、テスラのような新興メーカーが生まれたりする一方で、カマロやコルベットといった、アメ車らしいアメ車が生き残っているのもおもしろいところ。クルマ社会アメリカは、深くて広い多様な自動車文化を持っているのです。

(木谷宗義/テヌール+ノオト)

[ガズー編集部]