【動画】トヨタ・ヤリス ハイブリッドG 試乗インプレッション 試乗編
トヨタのコンパクトハッチバック「ヤリス ハイブリッド」に試乗。新開発のプラットフォームやエンジンが実現した走りの質を、モータージャーナリスト島下泰久がリポートする。
今回の試乗であらためて感心させられたのが、燃費の良さである。「ヤリス ハイブリッド」、フツウに走っていて、ふと燃費計を見たら27.7km/リッターという数字が表示されていた。エアコンは当然オンでの数字だ。高速道路中心なら、リッターあたり30km台の数字が出ることも珍しくない。これまでの“クルマの燃費はこのぐらい”という常識が揺らぐほど、とにかく小食なのだ。
システムの名称はこれまで通りのTHS IIだが、中身は完全に刷新されている。というか、THS IIは2代目「プリウス」で登場して以来、何度も何度もアップデートされていて、基本的なシステムの考え方以外はもはやまるで別物といっていい。
実際、走らせればそれをすぐに実感できる。ヤリス ハイブリッドは通常は電気モーターだけで発進し、アクセルの踏み込み具合やバッテリー残量に応じて、どこかのタイミングでエンジンが始動する。以前ならエンジンがかかった瞬間、多少のがっかり感に見舞われたものだが、今回あまりそれを意識しなかったのは、大抵は高い速度域までEV走行が続くから、エンジンがかかる時には風切り音やロードノイズなども高まっていて、そこにエンジン音が加わっても落差がさほど大きくないというのも理由だ。
走行中に少しアクセルを踏み足したような場面でのレスポンスもいい。以前なら、エンジンがモワーッとうなるけれど速度は思ったほど伸びず、気持ちが良くないなと思った場面だが、ヤリスはスッと速度が乗ってくる。これもまた電気モーターのレスポンスの良さのおかげに違いない。
新型ヤリス ハイブリッドはリチウムイオンバッテリーを得てエネルギーの出し入れが速くなり、それが電気モーターの、レスポンスの良い蹴り出しにつながっている。1.5リッター3気筒になったエンジンは低フリクション化を徹底していて、静かではないけれど耳障りな音にはなっていないし、そもそも電気モーターの持ち場が増えているので、全開にでもしない限りうなる場面もほとんどない。
これらの相乗効果で、燃費、走らせやすさ、快適性をスパイラルアップしているのがヤリス ハイブリッド。コンパクトで軽い車体に、これらをギュッと押し込んだエンジニアは相当大変だったようだが、そのかいはあったといえる。短い動画の中では、事象は説明できても、なぜそれが実現できたのにまでは触れられなかったので、あえて記してみた次第だ。
(文:モータージャーナリスト・島下泰久)
[ガズー編集部]
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