新型「ホンダ・シビック」ほかのクルマでは得難い魅力

今回取り上げるのは、流麗なスタイルをまとって登場した11代目「ホンダシビック」。かつてシビックオーナーだったこともある清水草一が、大きな衝撃を受けたという新型の魅力について熱く語る!

新型シビックを一目見た瞬間から、ビビビときました! こ、これはカッコイイ! 相当、すごくカッコイイ!

そのカッコよさは、ある意味昭和の二枚目風ではあるのですが、でもちゃんと現代的だし、ちゃんとオシャレさんなスタイリングだと思うのですよ。トム・クルーズのように……と例えると、「やっぱり昔っぽいの?」と突っ込まれそうだけど、時代を超えたカッコよさがあるんですよ!

そのココロは、均整のとれたプロポーションと、清潔で定番感満点のファッション(エクステリアのディテールやインテリア)にある。おっさんはファッションで無理するな、腹さえ出てなくて清潔感があれば許される! っていうじゃないですか。いやシビックがおっさんだというわけではないですが、クルマに例えれば「BMW 3シリーズ」だ。今度のシビックは、3シリーズとガチで渡り合えるカッコよさがある! それはつまり男で言えば、トム・クルーズなわけですよ!

私のイメージでは、『トップガン』のトム・クルーズではなく、続編の『トップガン マーヴェリック』(2022年5月公開予定)のトム・クルーズだ。「やっぱりおっさんか……」というなかれ! 猪突(ちょとつ)猛進するだけが能じゃない、大人の男は分別をわきまえるものさ、と謙虚に引きながら、攻めるところはとことん攻める! そんなイメージのクルマです。

運転席に座ると、トム・クルーズ感はさらに増す。ダッシュボードのハニカムパネルが、どことなくひと昔前のジェット戦闘機っぽい! 「やっぱりトップガンなの?」と思うでしょうが、トップガンは永遠なんですよ! おっさんはトップガンのテーマ曲を流しながらクルマを走らせるのが大好きさ。新型シビックにはあの曲がよく似合う! 涙が出ます。

(文:自動車ライター・清水草一)

[GAZOO編集部]

他の試乗記情報はこちら

MORIZO on the Road