新型「ダイハツ・ムーヴ キャンバス」乗ってみた印象は?

実際に触れて、乗ってみると、思わず感心することばかり。モータージャーナリスト竹岡 圭が、新しくなった「ダイハツムーヴ キャンバス」の魅力についてリポートする。

「置きラクレイアウトって、いったいなんだ!?」と、先代のムーヴ キャンバス登場時にこのフレーズが出てきたとき、首をひねったことを今でも思い出します。この置きラクレイアウトは、2代目ムーヴ キャンバスにも踏襲されました。

「置きラク=ラクに置ける=気楽に使える」というレイアウトなのですが、ムーヴ キャンバスの使われ方や、軽自動車の平均乗車人数=1.4人以下という数字を考えると、この置きラクレイアウトは至極納得できるんですよね。

その理由を、例を挙げて検証してみましょう。お買い物して戻ってきて、車体後部のラゲッジスペース以外の場所に、荷物を置くことを想定してください。さてどこに置くのがスムーズで楽でしょうか?

その1。まず運転席のドアを開けて、助手席に置く場合。う~んと手を伸ばして助手席に置くか、いったん荷物を抱えたまま運転席に乗り込んで置くかのいずれかになりますので、いずれにしろ荷物が重い、多い場合は結構大変です。

その2。助手席のドアを開けて荷物を置いてから運転席側に回り込む場合。この場合は荷物が多くても重くても、載せること自体は簡単です。ただ、荷物を置いた後に運転席に回り込むのが少々面倒です。

その3。運転席の後ろの後部座席に置く場合。後ろのドアを開けて荷物を置いて、ドアを閉めてから、運転席側のドアまで前進してドアを開け乗り込む。これならだいぶスムーズ。移動距離も短くなりました。

その4。いよいよ本題、置きラクレイアウトのムーヴ キャンバスの場合。運転席の後ろのスライドドアを開けて荷物を置き、そのままの位置で運転席のドアを開けて乗り込み完了! そう、これが一番移動距離が少ないんです。これ、ホンのちょっとの距離なのですが、“ホンのちょっと”が毎日積み重なると便利さの点で差が出てくるんですよね。

スライドドアなら、荷物をたくさん抱えていても、隣のクルマや壁をあまり気にせずドアを開けることができますし、さらにこのスライドドアは、簡単操作予約しておけば、荷物を抱えて戻ってきた際、クルマに近づくだけで自動的にスライドドアが開くなんていう芸当までできてしまうんです。なんて便利なの!

そんなムーヴ キャンバス、初代の登場時には「自分も乗りたいんだけど、ちょっとかわいすぎるんだよね……」という声も多かったのだそう。それに応えるべく、今回「セオリー」という甘さ控えめグレードが登場しましたが、実はストライプスとセオリーは、同じグレードなら同価格ということで選びやすくなっています。でも、よく見ると装備内容が若干違うんですよね。

これは、ストライプスはツートンカラーの塗り分けが意外と高くつく、ということで、だったらそのぶんセオリーに装備を追加してバランスをとりましょう、という配慮なんだそうですよ。なかなか面白い設定だなと思いました。

先代から踏襲された長所。そして、新しい取り組み。結果、またまた人気が出そうです。

(文:モータージャーナリスト・竹岡 圭)

[GAZOO編集部]

【動画】「ダイハツ・ムーヴキャンバス」車両紹介編

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