クラウン スポーツRS(PHEV) 車両重量を補って余りあるパワー

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    クラウン スポーツRS(PHEV)

以前、「クラウン スポーツZ」(ハイブリッドモデル)を紹介する回で、私の友人がブラック×マスタード(インテリアはブラック×センシュアルレッド)のボディーカラーの「クラウン スポーツRS」(PHEVモデル)を購入したと記しました。実はその友人は、ディーラーさんで実際に試乗したハイブリッドモデルではなく、当時はまだ発売前だったPHEVモデルのほうに“乗らずに”決めたんです。

たぶん私が「買うならPHEVモデルがいいと思うよ」と、口走ったからだと思うのですが、何を隠そう、そう言った時は私もPHEVモデルに試乗する前だったんですよね(笑)。だからこそ! 後日実際に乗ってみて、見立ては間違っていなかったと安心した次第です(オイオイ! いいのか、それで!?)。

もちろん、普段使いだったらハイブリッドモデルで十分だと思います。軽快さでいったらむしろ上だし、価格もお手ごろですし、パワー的にもまったく不足感はないですから。

ではなぜ、自分もまだ乗ってもいないPHEVモデルを、あえておすすめしたかといいますと、その友人の好みと状況を知っていたからにほかなりません。

友人は「そんなに飛ばしたりしないし、普通に乗るだけだから」なんて口では言っていますが、本当はスポーティーでパワフルなクルマが好きなことを知っていましたから、システム最高出力で軽自動車1台分以上の余裕(+72PS)があるPHEVモデルのほうが、絶対にハートに刺さるだろうと思ったんですよね。

PHEVモデルは、車両重量は重くなりますけれど、それを補って余りあるパワフルさと、いい意味での重厚感があるし、ドライブモードを切り替えてスポーツモードを選択すれば、より積極的にコーナリングできる、スポーティー方向に振ったセッティングが可能とも聞いていたからです。

ハイブリッドとPHEVでは、車両重量も足まわりのセッティングも違いますので、DRS(後輪操舵システム)はそれを踏まえたうえで、同じように感じられるよう調整されたらしいのですが、スポーツモードだけは、PHEVのほうがより積極的に走りを楽しめる方向に仕上げられたんだとか。

というわけで、実際に乗ってみると、特にワインディングロードなどでは、やはりPHEVモデルのほうがパワフルで楽しいわけです。上り勾配のキツイところなどで、ココでひとつパワーが欲しい! と思った時の瞬発力や、高速道路での追い越し加速等の中間加速には、正直かなりの差があります。

誤解を恐れずに言っちゃいますと「メチャクチャ速いっ!」というタイプではありません。でも、「十分走る」というのと「余裕を持って楽しく走る」というのは、やはり違いますからね。

オマケに、友人宅は戸建てなので、充電器を装着することも可能なわけです。ガソリンスタンドに行く回数も減りますし、V2Hにも対応していますから、万が一の際に動く充電池としても使うことができるとなると、さらに安心感が得られるというものです。

というわけで、早速友人宅では、納車される前に充電器の工事を決めたようです。なんだか、クラウン スポーツRSの購入に至るまでのお手本みたいですが、きっと後々、決めてよかったと感じていただけるのではないかと思っています。

(文:モータージャーナリスト・竹岡 圭)

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竹岡 圭さんが解説するクラウン スポーツRS(PHEV)の注目ポイント

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