普通自動車免許【第一種・第二種】とは?履歴書への書き方も解説

普通自動車免許は、実に多くの人が所持している免許です。第一種・第二種など、免許の種類についてどのくらいご存知でしょうか。今回は、免許の種類やその違い、履歴書に書く方法などについて分かりやすく解説します。自動車免許について理解を深めていきましょう。

普通自動車免許を履歴書に書く方法

免許・資格
令和5 10 普通自動車第一種免許 取得

普通自動車免許の正式名称は「普通自動車第一種運転免許」、第二種の場合は「普通自動車第二種運転免許」です。AT限定では「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」(第二種でも同じ)が正式名称となるため、履歴書に記載する際には注意しましょう。履歴書には取得した年月と、免許の種類を正しく記載します。

普通自動車免許の種類

  • 普通自動車第一種免許:自動車・自動二輪車を運転できる
  • 普通自動車第二種免許:旅客自動車を営利目的で運転できる
  • 普通自動車仮運転免許:教習中に公道を運転できる

 

普通自動車運転免許には上記のように、大きく3つの種類があります。「普通自動車第一種免許」「普通自動車第二種免許」は一般的な運転免許で、日本国内の公道を運転するために必要です。一方、「普通自動車仮運転免許」は運転免許取得のための免許で、路上で運転の練習をする際に必要となります。

第一種免許と第二種免許の違いは?

普通自動車第一種免許とは?

普通自動車第一種免許は、日本国内の公道を自動車などで走行するために必要な運転免許です。普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車の3種類を運転することができます。普通自動車第一免許のみ取得している場合は、運転免許証に「普通」と記載されます。

すでに小型特殊自動車や原動機付自転車などを取得している場合には、「小特」「原付」なども記載されるものの、運転できる自動車の種類は同じです。

運転できる車・バイクの種類

  • 普通自動車
    車両総重量:3.5トン未満、最大積載量:2トン未満、定員:10名以下
  • 小型特殊自動車
    全長:4.7メートル以下、車幅:1.7メートル以下、車高:2.8メートル以下
    最高時速:15キロメートル以下(農業用は最高時速35キロメートル未満)
  • 原動機付自転車
    総排気量:50cc以下

※平成29年3月12日以降に取得した場合

道路交通法により、運転できる車種それぞれのサイズ、定員、排気量などが定められています。

また、取得年月日によって内容が異なるため、注意が必要です。免許証を平成19年6月1日までに取得した場合と、平成19年6月2日~平成29年3月11日の間に取得した場合、さらに平成29年3月12日以降に取得した場合の3パターンで車両の内容が異なります。自分の取得年月日を確認しておきましょう。

免許取得方法

免許を取得する際に必要となる条件や、費用など、取得方法についてご紹介します。

取得に必要な条件

  • 18歳以上
  • 免許経歴は必要なし
    普通免許の場合、免許の取得条件は18歳以上であることです。年齢がクリアできれば、免許経歴がなくてもOK。ただし視力や聴力などの基準があり、学科試験や技能試験に合格した場合であっても、視力や聴力などの適性検査の基準に達しない場合には、運転免許証の交付がされません。

取得方法
【指定自動車教習所】仮免学科試験や卒検は教習所で受験
【届出自動車教習所】仮免学科試験や卒検も運転免許試験場で受験
【一発試験】教習所に通わず、運転免許試験場で受験
運転免許取得のためには、自動車教習所に通うのが一般的ですが、自動車教習所にも大きく2種類があります。

指定自動車教習所は公安委員会が一転の基準を満たしていることを認めた教習所です。所定の学科教習や技能教習を修了したのち、運転免許試験場で本免許試験を受けます。本免許試験での技能試験は免除されます。

届出自動車教習所は公安員会に届出を出した教習所で、仮免学科試験や本免許取得の技能検定を運転免許試験場で受ける必要があります。

一発試験は、教習所に通わずに運転免許を取得する方法です。運転免許試験場で適性検査と仮免許試験に合格し、5日間(2時間×5日)の路上練習を受けたうえで本試験に合格する必要があります。その上で取得時講習と応急救護処置講習を受けると普通自動車免許が取得できます。

かかる費用
【普通自動車第一種運転免許】
試験手数料 3,350円
免許交付手数料 2,050円

【仮免許】
試験手数料 4,350円
免許交付手数料 1,150円

免許取得にかかる費用は上記の通りです。それ以外に、指定自動車教習所や届出自動車教習所において、それぞれ教習料がかかります。教習料はそれぞれの教習所によって異なるものの、一般的には指定教習所で28~32万円程度、届出教習所で20~26万円程度が相場とされています。

また、マニュアル車(MT)とオートマ車(AT)では、マニュアル車の方が数万円程度高くなります。

普通自動車第二種免許とは?

普通自動車第二種免許は、公道で旅客自動車を「旅客」を目的として走らせるために必要な運転免許です。旅客運送用のバスやハイヤー、タクシーなどを運転することができます。営利目的を前提とし、お客様から報酬をもらうかどうかが、普通自動車第一種免許との違いです。

なお、バスや送迎であっても、営利目的でなければ普通自動車第一種免許で運転が可能です。自家用車でも運転代行業での運転である場合には、普通自動車第二種免許を取得する必要があります。

運転できる車・バイクの種類

  • 普通自動車
    車両総重量:3.5トン、最大積載量:2トン未満、定員:10名以下
  • 小型特殊自動車
    全長:4.7メートル以下、車幅:1.7メートル以下、車高:2.8メートル以下
    最高時速:15キロメートル以下(農業用は最高時速35キロメートル未満)
  • 原動機付自転車
    総排気量:50cc以下

普通自動車第二種免許の運転できる車の種類は、第一種免許と変わりません。どちらも普通自動車免許となり、「営利目的での運転かどうか」がポイントです。

免許取得方法

普通自動車第二種免許を取得するために、まず以下のような条件を満たす必要があります。

取得に必要な条件

  • 21歳以上
  • 大型、中型、準中型、普通、大特のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算3年以上の者、またはほかの二種免許を取得している者

普通自動車第一種免許を取得してから3年以上経過していることが条件となるため、通常は21歳以上が取得の対象になります。しかし、令和4年5月31日からは一定の教習を修了することで、19歳以上でかつ、普通免許等を受けていた期間が1年以上あれば受験可能になりました。その他、第一種と同様、視力や聴力などの適性検査の基準があります。

取得方法
普通自動車第二種免許の試験は、第一種とほぼ同様です。しかし、営利目的ということもあり、第一種とは学ぶ内容や難易度が異なります。第一種に比べて難易度が高く、学科試験、技能試験の他、応急救護処置講習、旅客者講習を受講する必要があります。

かかる費用
【普通自動車第二種運転免許】
試験手数料 7,650円
免許交付手数料 2,050円

【仮免許】
試験手数料 4,350円
免許交付手数料 1,150円

試験手数料は、第一種と異なるため注意が必要です。また、指定自動車教習所や、届出自動車教習所に通う場合には、それぞれ教習料がかかります。教習料はそれぞれの教習所によって異なりますが、相場は20~30万円程度です。また、一発試験では4万円程度です。ただし、一発試験の合格率は10%程度と非常に難易度の高い試験と言われています。

普通自動車免許に関するよくある質問

普通自動車免許についての、よくある質問についてお答えします。

Q. 履歴書にペーパードライバーの場合でも書いた方がいい?
A. 記載しましょう

たとえペーパードライバーであっても、運転免許を所持していることは事実のため、記載して問題ありません。業務上、運転することが必須の場合には、入社後のトラブルを防ぐため、応募書類にペーパードライバーであることを書き添えるか、面接で伝えておくのがベターです。

Q. 履歴書に複数の免許を持っている場合はどう書くべき?
A. 取得の古い順に記載します

免許証の取得年月日をチェックし、取得が古い順に記載していきます。また、多くて書ききれない場合には、仕事に直結する資格から順に記載し、必要のなさそうなものは省略しましょう。

Q. 第一種免許と第二種免許の違いは?
A. 営利目的での運転するかどうかです

どちらの免許も、公道を自動車などで走行するために必要な免許ですが、第二種免許は、バスやタクシーなど自動車に旅客を乗せ、対価を得る場合に必要になります。営利目的かどうかが、第一種免許と第二種免許の異なる点です。

Q. 普通自動車免許の取得にはどれくらいかかる?
A. 2週間~3カ月程度です

通学で教習所に通う場合には、1カ月~3カ月、合宿の場合には2週間~3週間が一般的です。しかし、技能試験などに不合格となった場合には、取得まで時間がかかるでしょう。

また、忙しく教習所になかなか通えない場合も、長期に渡る可能性があります。なお、教習所では初めて学科を受けた日から9カ月以内に全ての講習を終えなければならない、という制限が設けられているため注意が必要です。

Q. 普通自動車免許は何歳からとれる?
A. 18歳からです

普通自動車免許の取得は、18歳以上と定められています。そのため、仮免許を発行する試験の時には、18歳の誕生日を迎えている必要があります。高校3年生で自動車学校に入学している場合もありますが、この場合も、試験の時には18歳でなければいけません。

教習所によっては、入校時期を18歳の誕生日となる1カ月前や2週間前からなどと決められていることがあります。

普通自動車免許の種類を知り、正しく取り扱おう

普通自動車運転免許には第一種、第二種があります。それぞれ「普通自動車第一種免許」「普通自動車第二種免許」が正式名称です。たとえペーパードライバーであっても、所持している資格に変わりありません。履歴書には、正確に記載しましょう。

第一種と第二種の違いは、「営利目的かどうか」です。バスやタクシーなど、旅客自動車のドライバーを目指している人は、第二種の免許が必要です。自分が取得したいと思っている免許や、既に取得している免許がどれなのか、しっかり把握しておきましょう。

(GAZOO編集部)