バラエティ豊かなクルマ大集合! さいたまイタフラミーティング2016

9時のスタートを前に入場を待つクルマの長い列ができていた

数年前からいつも声をかけてくださっていて、お邪魔しているイベントのひとつに「さいたまイタフラミーティング」があります。その名のとおり、さいたまのイタリア車、フランス車を中心にしたイベントです。今年も10月23日(日)、さいたまスタジアム2002の駐車場に大勢のクルマが集合。アットホームな雰囲気の中、参加者はバラエティ豊かな顔ぶれのクルマたちとともに、思い思いの時間を過ごしていました。

会場内には協賛企業のブースや、物販の露店のほか、フードや充実の商品が魅力の大抽選会もあり、家族連れで1日ゆったりと過ごす人の姿もかなり多く見受けられました。

フィアット・500のステッカー。展示車を見るのはもちろん楽しいが、各クルマのディテールも見過ごすことのできないこだわりでいっぱいだ
フィアット・リトモは最近ではすっかり見なくなったが、往年のクルマ好きを虜にした忘れることのできない一台
イタリア車フランス車が中心とはいえ、メインテーマ以外のクルマの参加車も見過ごせないのは他の同様のイベントと同じだ
こちらはルノー・カングーのボンネット。ほかのイベントでも目撃するクルマとの再会は、うれしくなるものである

もともとは埼玉県内にあるラテン系のクルマを得意とするショップや、そうしたクルマたちを愛する人たちが集う、自主的な集いのような規模からスタートしたイベントですが、今では東北道からも近いこともあり、遠方からの参加者も大勢参加するようになりました。

所沢のショップが出品していたランチア・テージスとシトロエン・C6。ランチアはとても魅力的な金額で紹介されていた。シトロエンはディーラー車ながらきわめて希少なカラーだ
抽選会の参加者が本部前に大集合。希望の商品はあっただろうか。希望通りにいかなくても案外うれしいのだから不思議だ
つれだって隣り合わせでとめるクルマも多い。色までお揃いのカングー
イタフラ賞に輝いた一台はプジョー・404。ベルギー仕様でサンルーフ付きのこの個体は長く日本にいる一台だ
もう一台のイタフラ賞はランチア・デルタ
今年はシトロエン・AXの誕生から30周年。しかしかなり国内の現存台数は少ない。この日も、この黒い一台だけだった。正規輸入も発表されたC4カクタス。いち早く国内に持ち込まれたこのクルマは、左ハンドルの並行輸入車だ
プジョー、シトロエンそれぞれの「らしさ」が感じられる最近の二台
アルファロメオ・155もかなり少なくなった。もともとマニュアル車のみのため、国内では好事家向けの車種だ
ゼブラ上にはルノー・アルピーヌ・ルマンとプジョー・504。それぞれの分野で一世を風靡した二台だ

もっとも、ホットハッチばかりでなく、生活に根ざしたクルマを作らせるとうまいフランスやイタリアのメーカーですが、国産車と同じ使い勝手とはいかない面も。そこで情報交換をする人たちも現れます。
また比較的長く工場に入庫していたクルマの復帰をねぎらう人たち、新たに購入したクルマの納車を喜ぶ人たち……クルマの周りで話し出せば、時間が経つのも忘れてしまうというものです。

このプジョー・309はリペイントとガラスの更新を実施したばかりだという。パッと見、レストアをしたくらいの輝きを放っていた
シトロエン・ID。ハイドロのオイルがLHM化された最初期の廉価グレードで仕組みが最もシンプルなこの年式のこのグレードは、エバーグリーンにDS/IDシリーズを楽しもうというマニアの中には、足を棒のようにして探し回る人もいる通好みの仕様だ
抜群の存在感にしてミニチュアのように小さなアルピーヌ・A110は、フランスを代表するヴィンテージスポーツカーといえるだろう
さらっと置いてあるカングー。スライドドアがない本国仕様だ。日本仕様では標準装備されるスライドドアはもともとフランスではオプション装備となっている
マセラティ・ギブリⅡ。素っ気ないフォルムながら堂々とした存在感は伊達ではない
クルマの周りにできる会話の輪。つい話し込んでしまい、クルマを見て回るのを忘れるほど。しかしそんな寄り道しながらの散策がまた楽しいものだ
錦秋という言葉がふさわしい秋の日曜日。抜けるような空にアルファロメオの赤が映える
セイチェント(フィアット・600)とチンクエチェント(フィアット・500)
エグザンティアは足回りのハイドロの健在ぶりをアピールしていた。ルージュエルメスという赤は希少色だ
アルファロメオ・スパイダーヴェローチェ。良い状態が保たれた好感の持てる一台だ
ルノー・サンク。すっかりクラシックカーの域だが、決してあせないそのフォルムはさすがだ。このクルマは850㏄で最近輸入された個体。望外よく走るのでオーナー自身が驚いていた。ノンレストアというがとてもきれいな一台だ
フランスのオイルユニルのブースでは「卓上イタフラミーティング」が催されていた

今回集まった台数はなんと570台で過去最高を更新したとのこと。この時期の集いらしい、年末の集い(忘年会?)の打ち合わせや、今年は翌週開催されるフレンチブルーミーティングを受けて「また来週、車山で!」などと声を掛け合っている光景も多数目撃。早くなった日没に秋を感じながら、魅力的なクルマとともに1日を楽しく過ごすことができるイベントでした。

(中込健太郎+ノオト)

[ガズー編集部]