おとな心をくすぐる「トミカリミテッドヴィンテージ」シリーズを新作とともに振り返る【トミーテック新商品発表会】

毎回毎回、我々の購買意欲をくすぐり続けるスケールモデルを発表し続けるトミーテック。

“もしも、トミカが昭和30年代に誕生していたら……”をコンセプトに、旧車を中心とする「トミカリミテッドヴィンテージ」シリーズと、“トミカが誕生した1970年以降の名車を商品化”する「トミカリミテッドヴィンテージNEO」、そして国際標準である1/43スケールのものをリリースする「トミカリミテッドヴィンテージ43」、そして大人向けのチョロQ「チョロQ zero」が主軸となっています。今回はその中でも、トミカリミテッドヴィンテージシリーズの新商品とともに特徴を振り返ってみたいと思います!

「トミカリミテッドヴィンテージ」シリーズ

トミカがリリースされたのは1970年。当時、この年よりも古いモデルはほぼモデル化されていませんでした。そこで、そういった古いモデルに再びスポットライトを当ててリリースしているのが、このトミカリミテッドヴィンテージシリーズです。

今回の新商品発表会では、いすゞの名車117クーペと、ベレットの新仕様が登場していますが、これは以前発売された同車種の別グレードのもの。これだけ書くと「なんだ、色違いか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、クルマを愛する人たちはグレードや年式などにこだわる方が少なくないため、同一車種で別グレードが続々リリースされるというのは実はうれしいこと。

多くのミニカーやプラモデルなどのモデルカーでは、一番人気のグレードや仕様をリリースしてそれっきり、というのが一般的。中にはそれをベースに別グレードをワンオフ製作する人がいるほどですから、トミーテックのリリースはまさに“痒い所に手が届く“という感覚なのです。

「トミカリミテッドヴィンテージNEO」シリーズ

トミカが誕生した1970年以降の名車で、トミカから商品化されていないクルマ、という緩そうで厳しい条件が課されているトミカリミテッドヴィンテージNEOシリーズ。そのため、あまりにメジャーな車種だとモデル化できない上に、あまりにマイナーすぎると売れ行きが芳しくない、という車種選定に意外と頭を悩ませるシリーズでもあります。

そんな基準をかいくぐって今回リリースされるのは、R34型スカイラインの4ドアモデル。4ドアというだけでもマニアックですが、中でもごく短い期間しか設定されなかったGT-Vと呼ばれるNAエンジンを搭載したスポーツグレード。ハッキリ言ってR34型GT-Rよりも圧倒的に希少車です。

そしてトミーテックの得意分野とも言える働くクルマシリーズとして、日野HE366 ウィングルーフトレーラが登場。日野自動車だけでなく、架装メーカーの日本フルハーフにも許諾を取り、同社が特許を持つ「ウィングルーフ」と呼ばれる荷台部分も完全再現しています。

自動車メーカーだけでなく架装メーカーにも許可を取るというのは、間違いなくコストも労力もかかると思うのですが、こういった部分も抜かりなく手間暇をかけるというのがトミーテックならでは。担当者がこだわるからこそ、我々が満足できるミニカーが生み出されていると言えるでしょう。

もちろん、慈善事業ではないため、スキマの車種選定をしながらもしっかり売れないといけないというギリギリのラインを攻め続けているトミーテック。トミカリミテッドヴィンテージも2019年で15周年を迎えます。これからも今まで以上に我々をあっと言わせるモデルがリリースされることを期待して止みません。

(取材・文:小鮒康一 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]

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