世界一盛り上がる自動車ショー!「北京モーターショー」の歩き方2018

ニーハオ! 北京モーターショーに出かけてきました。
北京モーターショーというのは、中国の北京で開催されるモーターショーで、いま世界でもっとも勢いのあるモーターショーとも言われているんですよ。今日は、そんな北京モーターショーについて紹介しましょう。

北京モーターショーってどんなイベント?

東京で開催される「東京モーターショー」と同じように、自動車メーカーが最新のクルマを並べるイベント。東京モーターショーと同様に2年に1回開催されます。中国の首都である北京の郊外にある会場で、部品メーカーなども含めて1200を超える企業が参加。なんと1000台以上ものクルマが展示される巨大なイベントなのです。

どうして注目されているの?

2017年に中国で販売された四輪自動車の数は約2900万台。これは日本(約524万台で世界第3位)の5倍以上ですが、実は自動車大国であるアメリカ(約1760万台)をも大きく超える数字です。
そう、中国は世界でもっとも自動車が売れている国。だから世界中のメジャーな自動車メーカーが鼻息を荒立てながらこの市場で販売拡大を狙い、同時に中国国内の自動車メーカーも外国勢力に負けるまいと気合を入れている。とにかく勢いがある自動車市場だから、モーターショーでも各自動車メーカーが“ワールドプレミア”と呼ばれるショーで初お披露目の新型車もバンバン投入する。結果としてモーターショーは大盛り上がり、という流れになっているから、注目が集まっているのです。

20世紀には考えられなかったことですが、今や世界のモーターショーの中でも北京モーターショー(と交互に開催される上海モーターショー)は世界の頂点というほどのポジションなのですよ。

どこでやっているの? どうやって行けばいいの?

会場は北京空港の近くにある北京国際展覧センター。北京市の北東部にあたります。

かつてはタクシー以外の公共交通機関がなかったので朝夕の渋滞と重なると会場アクセスが大変でしたが、今では電車が開通しているので苦労せずに行くことができるようになりました。最寄り駅は地下鉄15号線の「国展」です。タクシーで向かう場合は、朝は渋滞に注意。帰りは会場周辺でタクシーを捕まえるのが難しいかもしれません。その際は地下鉄で帰ることをオススメします。

どんなメーカーが出展しているの? 会場の広さは?

1022台(主催者発表)の出展車両のうち「世界初公開」だけでもなんと105台という信じられない規模。日系メーカーをはじめ、欧州も北米もメジャーな自動車メーカーはすべて出展しているといっても過言ではないでしょう。もちろんロールスロイスなどのハイエンドブランド、それにランボルギーニやマクラーレンといったスーパーカーメーカーも多く参加しています。
しかし、それだけではないのが中国のモーターショーの奥深さ。中国国内の自動車メーカーも多く出展するのですが、その数が尋常ではないから凄いんです。その数なんと……100社以上! そのすべてとは言わないまでも、かなりの数のメーカーがブースを出すと考えてみるだけでもとんでもない規模だということが予想できますよね。

そして展示エリアの広さは約22万平方メートル。東京モーターショーの2倍以上で、お約束の東京ドームに例えると約5個分もあるのだからひとまわりするだけでも大変です。

どんな雰囲気? 日本との違いは?

中国という響きからなんだか伝統的な感じがする……と思ったら大間違い。ブースの作りや車両の展示は世界のどこのモーターショーと比べても見劣りしません。当然ですよね、世界中の自動車メーカーが気合を入れているのだから。ブースはどこも華やか、モダンなデザインで先進的。そういう意味では、特別な感じを求めて出かけると拍子抜けするかもしれません。とはいえ、世界中の主要自動車メーカーが争って新型車を初公開し、いっぽうで名前もわからない自動車メーカーの見たこともないクルマがたくさん並ぶ様子は新鮮ですよ。あと人の多さとその活気。とにかく中国の人は元気がいいので、こちらまで元気を分けてもらえそうな気がしたりして。

ただし、施設自体は新しくないので表舞台から離れると、日本人としてはちょっと懐かしい感じも受けるので、少しだけ覚悟しましょう(トイレとかのことです、ハイ)。

ところでランチは?

ところどころにお弁当屋さんがあって食事を購入できるので心配はいりませんが、もしかしたら新たなる中国の味と出会うことになるかもしれません。冒険をしたくない人にはマクドナルド(中国限定メニューあり)や牛丼の吉野家もあり。ただしどちらもランチタイムは数十分単位で並びます。

ちなみに吉野家は牛丼に飲み物をセットして40元(約700円)。イベント会場価格とはいえ、日本より高いとは!

今年の開催は?

4月25日と26日のプレスデーで開幕し、27日と28日は業者間の取引が行われるトレードデーでした。4月29日から5月4日までが一般公開で、入場料はひとり50元(約900円)。

もしゴールデンウィークに北京を訪れる予定があるなら、クルマ好きはぜひ会場に足を運ぶことをオススメします。東京モーターショーには出展しない高級ブランドやアメリカ車も、日本では絶対に見かけないであろう中国のクルマも直接見ることができるイベントなのですから。

2018年はチャンスがなくても、来年の春には同規模を誇る上海モーターショーが開催されます。そして再来年にはまた北京モーターショーが開催されます。そのタイミングで中国へ観光に出かけてみるのも楽しいと思いますよ。

(写真・文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]

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