幻の御料車から現役ラリーカーまで! 今年も盛りだくさん「静岡ホビーショー2018」レポ

ミニカーやプラモデル、ラジコンなどは愛車と同じものを購入する楽しみはもちろん、実際には到底所有することができない車両でもその手にできるということもうれしいポイントですね。価格的になかなか手の届かないスーパーカーやレーシングカー、希少な旧車、そしてどんなにお金を積んでも購入できないような車両まで、今年も多くの新商品が静岡ホビーショーに展示されていましたよ!

御料車であった日産・プリンスロイヤルがまさかのモデル化!

天皇陛下や皇族の方のために用意される御料車は長らく輸入車が採用されていました。しかし、1967年に初の日本製御料車が採用され、2006年まで使用されたのがこの日産・プリンスロイヤルなのです。一般向けには販売がなされず、わずか7台のみ生産されました。2006年からは後継車種であるトヨタ・センチュリーロイヤルが導入され、現在はその役目を終了していますが、そんな希少な車両がトミーテックのトミカリミテッドヴィンテージ(TLV)15周年記念商品としてモデル化するとのこと。

実は1970年代に一度、トミカとしてプリンスロイヤルの商品化が企画されており、木型まで作成されていた(写真後方のものが当時の木型)のですが、結局市販化されることはなかった幻の1台だったのです。ちなみにプリンスロイヤルの実車は昭和記念公園に展示保存されているので、興味のある方は一度足を運んでみるのもいいかもしれません。

スバル360生誕60周年を祝う!

1958年に登場したスバル360は今年で生誕60周年を迎えます。そこでTLVでも初期の“デメキン”と言われたスバル360をモデル化。豊富なカラーバリエーションはもちろん、コンバーチブル仕様も用意され、オープンとクローズの2種類が設定されていました。また、全車リアフードが開閉できるようになっており、特徴的なエンジンも再現されています。

マツダロータリーエンジン生誕50周年記念企画!

昨年、生誕50周年を迎えたマツダロータリーエンジンを記念する企画は今年も継続中で、今回は2002年に生産終了してしまったものの未だに高い人気を維持しつづけているFD3S型RX-7が待望のモデル化となりました。もちろん、仕様に応じて細部まで作り分けるのは当然で、2シーター仕様となるRZ(黒)はしっかり内装も変更されています(ほとんど見えませんが)。

もちろんボディカラーの違いもしっかり再現しており、初期型に設定されていたコンペティションイエローマイカ(左)とその後に設定されたサンバーストイエロー(右)の違いもご覧の通り。当然、リアスポなど細かい意匠の違いもバッチリです。

実在するマニア中古車店もついにスケール化!

TLVを並べて楽しむことができるトミカラマからは、中古車販売店に新たなシリーズが追加。黄色とブルーが鮮やかなこちらは、「アクセル426」という愛知県安城市にある実在の中古車販売店がモデル。実店舗もなかなかマニアックな品揃えが特徴なだけに、TLVを並べても違和感がありません。しかし、チェーン店ではない一般の中古車販売店がスケール化されるのは初なのでは!?

▼アクセル426
https://www.accel426.jp/

タミヤブースではヤリスWRCレプリカとの2ショットが!

ラジコンビギナー向けのシャフトドライブ4WDシャーシに組み合わせるボディとして新たに登場したのがこのトヨタGAZOO RACINGヤリスWRCです。早くも2018年仕様のボディを採用し、特徴的なカラーリングやデカールも本物と見まがうほど。なんと会場にはヤリスWRCの実車(レプリカ)も展示されており、本物と見比べることができるという贅沢な環境となっていました。

アオシマからは人気のAE86……じゃない!?

アオシマのブースでは、未だに高い人気を維持し続けるAE86……と思ったら、なんとこれ、廉価版で1500ccエンジンを搭載した「AE85」だったのです。AE85を再現するために新規で純正スチールホイールやリアのドラムブレーキを作成する謎の力の入れっぷりでした。

担当者の愛車がモデル化! その愛ゆえに……?

こちらも根強いファンの多いR34型スカイラインの4ドアターボが、完全新規金型で登場間近。アオシマの担当者秘蔵の愛車から採寸したということで、再現度もバッチリ……と思いきや、担当者はイマイチ納得していないとか。きっとオーナーゆえのこだわりがあるのでしょう。発売までにはしっかり修正されることを期待したいところ。

接着も塗装も不要な入門プラモデル!

プラモデルながら接着不要、塗装不要で手軽に楽しめるアオシマの「スナップキット」シリーズ。ボディカラーも着色済なので、入門編としてはもってこい。でも完成度は写真の通り、付属のシールで仕上げたものも塗装で仕上げたものも大きな差がないというのがすごいところです。

このスナップキットシリーズには新たにトヨタ・2000GTとヴェルファイアの新旧2車種が追加予定。どちらも人気の車種だけに発売が楽しみな方も多いのではないでしょうか。

京商ブースでは精密なスケールモデルsamuraiシリーズの新商品が

RCメーカーのイメージが強い京商ですが、精密さ再現で人気を集めるモデルカー、samuraiシリーズもリリースしています。今回は日本のバブル期の象徴でもある初代日産・シーマが待望のモデル化。右のグレイッシュブルーメタリックが500台、左のホワイトパールが300台の計800台限定とのこと。予約は必須となりそうですね。

また、昨年生誕50周年を迎えたマツダ・コスモスポーツの前期型もモデル化。もはや実車と比べても遜色ない再現度となっており、同行したマツダマニアも「欲しい」と唸ったほどでした。

このように、新旧さまざまな車種がモデル化されていた今回の静岡ホビーショー。ここでご紹介した車種はほんの一部で、会場にはこの何倍ものアイテムが展示されていました(鉄道模型やモデルガンなども含めればもっと多数)。じっくり見たら1日では足りないほどのボリュームながら、入場は無料ですので、来年はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

(取材・写真・文:小鮒康一 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]

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