レース中にお風呂へ!? 富士24時間レースでヨーロッパ風観戦スタイルを楽しむ
ル・マン24時間耐久レースやニュルブルクリンク24時間耐久レースなど欧州には24時間走り続ける有名なレースがいくつかあります。そんなレースは、観戦スタイルも普通のレースとはちょっと違う。観客は当たり前のようにコースサイドでテントを張るのです。24時間、つまり一晩中レースをするのだから、たとえレーサー同士が激しくバトルを繰り広げていたとしてもやっぱり観客は寝ますよね。その寝場所としてテントを利用するというわけ。なんだか楽しそうな気がしませんか?
そんな欧州の24時間耐久レースの観戦スタイルを味わえるイベントが日本でも開催されると聞いて、出かけてきました。
6月1日(金)から3日(日)にかけて富士スピードウェイで行われた「ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」は、日本で10年ぶり、富士スピードウェイではなんと50年ぶりとなる24時間耐久レース。そう聞くだけでもワクワクしますが、なんと「ぜひテントを張って観戦してください。バーベキューもOK!」という触れ込み。欧州の耐久レース観戦スタイルをみんなで楽しもうというわけです。
日本で主流といえる観戦スタイルは、レース中はずっと参戦車両の走りを見続けること。はっきりいってストイックです。だけど、欧州の耐久レースは、そんな難しいことはいいっこなしの「ゆる観戦」。バーベキューしたり、本を読んだり、寝ちゃったり、自由気ままに楽しめばいいんです。レースは真剣に見なければいけないなんていう決まりはどこにもありません。そもそも24時間もレースを真剣に見続けていたら疲れちゃうし、やっぱり飽きちゃいますからね。
ボクが5月にドイツへ観戦に行ったニュルブルクリンクの24時間耐久レースもそうでした。レースは24時間だけど、観客が集中しているのはほんの数時間だけ。決勝スタートからしばらくの間とゴールする前の数時間以外は、ほとんどの観客はレースなんて(!?)見ていなくて、思い思いの時間を過ごします。たくさんあるグッズショップで買い物をしたりとか、サーキット内にいくつかある仮設・常設のクルマのショールームを見たりとか、建物内で大々的に行われていた「GT」のゲーム大会に参加している人だってたくさんいました。それでいいんです、楽しければ。サーキットに滞在している時間を楽しむのがなにより大切なのですから。
そして、この欧州的「ゆる観戦」を日本でも味わえるようになったことで、日本のレース観戦スタイルに新しいページが開かれたような気がしました(ちょっと大げさですが)。
主催者側も新しい試みを実施
そんな「ゆる観戦スタイル」を楽しんでもらうために、会場となった富士スピードウェイも新しい試みを提案。たとえば夕方から夜にかけては近くの日帰り入浴施設に行くシャトルバスを運行。こういうのはうれしいですね。想定を上回る利用者でバスに乗り切れなかった人がいるほどの人気でした(来年は便を増やしてくださいね!)。
「レース中にちょっとひと風呂」なんていままでは考えられなかったし、なかなか粋じゃないですか。ストイックなレースファンは眉を顰めるかもしれませんが、そんなこと気にしている場合じゃないと思うんです。
そしてコースを見下ろすレストランは、営業終了後に朝5時までオープンのスポーツバーに変身。深夜にお酒を飲みながらレースを観戦という観戦スタイルも新しい!
ボクも実際にコース脇でバーベキューしたり、テントを張ったりして観戦しましたが、本当に楽しかった! 来年もぜひ来ようと思いました。
とはいえこの富士スピードウェイの24時間耐久レースが来年も開催されるかはわかりません。ただ、関係者の話を聞くと来年以降も続けて富士スピードウェイの伝統にしていきたい様子。欧州を代表し世界的にメジャーな24時間耐久レースであるル・マンやニュルブルクリンクのように、富士の24時間耐久レースもアジアを代表して近隣の国からチームが集まってくるような耐久レースに成長してほしいですね。
それと同時に、キャンプやバーベキューを楽しみながらレースを楽しむ「ゆる観戦」スタイルが日本でも広まるといいなと思いました。だって、実際にやってみたら予想以上に楽しいんだから。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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