貴重なプリムス・フューリーに、レアなジムトラSJ40T! お台場旧車天国2018で出会ったクルマたち
すっかり秋恒例の行事となった、お台場旧車天国。2018年11月18日、700台以上の旧車がお台場特設会場に大集合しました。加えて、濃い品ぞろえを楽しみにしている人が多い企業出展ブースやスワップミートも。大いに盛り上がったイベントの中から、筆者がお話を聞くことができたクルマをご紹介します。
今年のテーマは“原「天」回帰”
今年のテーマは“原「天」回帰”といことで、さまざまな原点を思わせるクルマが登場。今回はスバル360の誕生60周年を記念したSUBARU天国、初代モデルが集まるマニアック天国、お子さまも楽しめる試乗体験天国などなど、様々なエリアを設置。おとなも子どもも楽しめる会場となっていました。
すっかり「いつものご常連」となっている人もいて、会場のあちこちで、クルマと一緒に記念撮影をする光景も。また、商用車をはじめ、ここでしか見ることのできない貴重なクルマも多数参加。「こんなクルマがまだあったのか」と驚いたり、「昔は普通に走っていたんだけど、懐かしいなあ」と、目を細くしたりする人など、会場に集った人たちは思い思いの時間を過ごしていました。
SNSで気になっていたクルマ「プリムス・フューリー」に出会う
最近筆者のSNSタイムラインでよく見かけていたのが、華やかな時代のアメ車、プリムス・フューリー。クライスラーのプリムス部門が作っていた車種で、キャディラックとも違う独特の個性と、存在感を放っています。そんなクルマに日本でお目にかかれるとは!
オーナーさんに声をかけてみると、「すでに25年ほど所有しているのですが、正直なかなか苦労は絶えません」とのこと。
「この時代のアメリカ車は、毎年のようにフルモデルチェンジをしていました。その都度ボディは変更になり、エンジンもどんどん新しいものになっていたのです。そのためモデルごとの生産台数はそれほど多くありません。そうするとなかなかパーツを探すというのも大変なもので」
1年ごとにモデルチェンジとは豪儀な! それでも売れていたのですね。なんとリッチな時代……。
「先日、ついにエンジンパーツが厳しくなってきたんです。長い目で見るとパーツの流通量も多いシボレーのエンジンがいいということで、最近載せ替えました。もともとはクライスラーのクルマですので、そのクルマにシボレーのエンジン……最初は戸惑いもありました」
そう語るオーナーさんの表情はどこか寂しそうですが、エンジンを変えたことで、パワーアップ。巡航速度も少し高速になったものの、ブレーキのキャパシティなどもあるので、それほどスピードは出さないのだそうです。また同時に、フロアシフトのマニュアルトランスミッションにも変更。プッシュ式のセレクタースイッチを持つオートマチックをあきらめるのは、大変心苦しかったと言います。
「整備をお願いしているショップはシボレーを得意としています。そこが今後のことを考えて出してくれたアイデアですので、従うことにしました」
それでもボンネットの下に収まるシボレーのエンジンは、きれいに仕上げられていて、鑑賞に堪えるもの。さらに、この特徴的な外観のクルマが路上を走れなくなるよりはよい、という判断だったのでしょう。ご苦労は絶えないようですがこれからもぜひ大切に乗っていっていただきたいものです。
総生産台数321台のジムニーのトラック
会場を歩いていると、展示車のタイヤ交換をしている人に出会いました。声をかけると「展示中は今路上で使用できないスパイクタイヤをつけて展示していたので、イベント終了後に備えて、通常のタイヤに交換していたんです」とのこと。
タイヤ交換していたクルマは、スズキ・ジムニーのSJ40Tという、1000㏄のエンジンを載せた小型トラック。
ジムニーといえば、今年久しぶりにモデルチェンジをして話題になっていましたね。かつてはこのような小型トラックもラインナップされていて、全国で販売されていましたが、国内での販売台数としては321台にとどまった希少車です。
「他にも5台持っていて、これまで9台のジムニーに乗ってきました。旧車天国に来るために金曜日のフェリーで北海道を出発してきました。」と話すオーナー。ボディも2011年に入手した際にはサビがひどかったそうです。自分で鉄板を充てて溶接し、少しずつ直しながら乗っているとのこと。オーナーの心がこもったケアがあるからこそ、このイベントで筆者とクルマが出会えたのですね。
クルマ1台1台にストーリーあり――700台が集まれば700の物語がここに集っているということ。すべて見切れないのにお腹いっぱい。今年の旧車天国もかなり充実の内容でした。
(取材・文:中込健太郎 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
関連リンク
あわせて読みたい!
最新ニュース
-
-
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
2024.11.22
-
-
-
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
2024.11.22
-
-
-
「GT-R」の技術が注ぎ込まれたV6ツインターボ搭載、日産『パトロール』新型が中東デビュー
2024.11.22
-
-
-
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
2024.11.22
-
-
-
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
2024.11.22
-
-
-
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
2024.11.22
-
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
最新ニュース
-
-
高性能4シーターオープン、メルセデスAMG『CLE 53カブリオレ』発売、価格は1400万円
2024.11.22
-
-
-
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
2024.11.22
-
-
-
「GT-R」の技術が注ぎ込まれたV6ツインターボ搭載、日産『パトロール』新型が中東デビュー
2024.11.22
-
-
-
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
2024.11.22
-
-
-
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
2024.11.22
-
-
-
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
2024.11.22
-