ラリーの魅力を五感で体験!「ラリーフェスタ 2018 in 群馬サイクルスポーツセンター」
「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team」が、WRC(世界ラリー選手権)復帰2年目にしてマニュファクチャラーズタイトルを獲得。日本国内のモータースポーツ界隈で、「ラリー」に注目が集まりつつあります。
「ラリーフェスタ 2018 in 群馬サイクルスポーツセンター」は、ラリーの魅力をもっと近くで感じてもらうと同時に、ラリー観戦だけでは知ることのできない魅力を体験してもらうために開催されるイベントで、イベント実行委員会に協力する形で、ラリードライバー・新井敏弘選手が国内で活躍するラリードライバーに声がけをして実現したもの。会場は、普段は自転車向けのスポーツコースで、峠道のようなレイアウトからクルマの走行イベントもたびたび行なわれる「群馬サイクルスポーツセンター」です。
ラリードライバーの凄腕を助手席で体感!
今回のイベントのメインは、ラリーカーのナビシートに座ってドライバーのテクニックを味わう同乗体験でした。運転を担当するラリードライバーは、今年度の「全日本ラリー選手権」のチャンピオンである新井敏弘選手をはじめ、奴田原文雄選手、福永修選手、柳澤宏至選手と、そうそうたるメンバーです。「全日本ダートトライアル選手権」から、鎌田卓麻選手、谷田川敏幸選手も参加しました。
スバル・インプレッサやWRX、三菱・ランサーエボリューションといったおなじみのラリーカーだけでなく、トヨタ・ハイラックスのラリーカーの姿も。このクルマは、東南アジアで開催されている「アジアンクロスカントリーラリー」の出場車で、実際にこのクルマで参戦した能戸知徳選手がステアリングを握っていました。本番さながらの走りは、同乗している人はもちろん、見学している人もあっという間に虜に!
同乗体験の様子は動画も撮影してきましたので、その迫力の走りをご覧ください!
コ・ドライバーが裏話を暴露!?
走行イベントの合間には、トークショー『コ・ドライバーセミナー「コドラさんに聞いてみよう」』も行なわれました。講師をつとめたのは、新井敏弘選手のコ・ドライバーである田中直哉選手と、今年のアジアパシフィックラリー選手権チャンピオンのコ・ドライバーをつとめた保井隆宏選手。
コ・ドライバーと言えば、ペースノートを読み上げる人というイメージがありますが、ペースノートを作るのも大事な仕事。まずはレンタカーで下見をしてノートを作り、二度同じコースを走行する大会では、アタックしながら二度目に備えて修正をしていく様子が映像で紹介されました。また、ページめくりがしやすく、防水性を備えた特注品を使っている人がいるなど、ペース自体にもこだわりがたくさん。
さらに新井選手は直前、鎌田選手は3つ先を指示してほしいなど、ドライバーによって“読み上げ”のタイミングが違うという話も興味深く、会場は驚き(さらに笑いも)に包まれる中でトークは進行していきました。
懐かしの「555」も!ファン涎物のレアグッズが販売
イベントには欠かせない物販コーナーも充実。注目したのは群馬県のカーショップ「KITサービス」のテントで、一般には出回らない、タバコ広告が許されていた時代の“当時モノ”のグッズやチームスタッフアイテムが販売されていました。「555」のロゴに懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか? また、スバルのブースには、新井敏弘選手が監修した、50台限定のコンプリートカー「WRX STI TC380」の実車展示もありました。
ラリーはまだまだマイナー。だからこそ重要な取り組み
トヨタのWRCでの活躍により注目を集めるラリーですが、サーキットレースと比較すると一般認知はまだまだ。来場者に話を聞くと、「このイベントで初めてラリーの世界を体感した」、「(ラリーカーと)同じクルマを子供が所有しているけど、こんな走りができるなんてビックリした」といった声が聞かれました。また、ラリーを知っていても観戦経験がない人も多く「サーキットと違って目の前を一瞬しか通らないから、現地観戦はおもしろいかどうか不安だったけど、とても楽しかった!」と言う人も。
もし、2020年にラリージャパンの開催が実現されたとしても、継続するためにはラリーのおもしろさを伝える機会は不可欠。ラリーをより身近に感じるためにも、「ラリーフェスタ」は続いていってほしいですね。これだけたくさんの人がきて、そのおもしろさを感じていたのですから。
▼ラリーフェスタ
http://rallyfesta.com/
(取材・文・写真:クリハラジュン 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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