俯瞰モニターに救急車お知らせも!最新「あると便利な運転サポート機能」を紹介

新しいクルマに乗り換えたとき、「こんな気の利いた装備が付いているんだ!」と驚いたことがある人も多いのではないでしょうか。
昨今の新車は、カメラやセンサーの採用が進んだことで、先進的な装備が次々と採用されています。今回は、そんな先進装備の中から「ちょっとした装備だけど便利な機能」を紹介しましょう!

近づく車両や自転車、歩行者を教えてくれるリヤビューモニター

今では一般的な装備となったリヤビューモニター(リヤカメラやバックモニターという呼び方もあります)。車両後方の様子を運転席周辺のモニターに映すことで、駐車時などの後退をサポートしてくれる心強い装備です。

これまでは、ただカメラが後方を映すだけでしたが、リヤビューモニターも高機能化がメキメキと進行中。中でも安全に大きく役立つのが、近づく車両や自転車、さらには歩行者まで検知してドライバーに知らせる警告機能です。

クルマに搭載されたレーダーやカメラを使って近づく物体を検知し、“ピッ!”という警告音と画面表示でドライバーに伝え、安全を促します。

  • 左に歩行者が映っている。この歩行者も検知して、警告してくれる

死角から近づく車両も教えてくれるこの機能は、バックで駐車枠から発進するシーンなどで事故を防ぐ効果が高いもの。また、ブレーキまで制御する「リヤクロストラフィックアラート」という機能を搭載し、近づく車両や歩行者と接触しそうになると、自動的にブレーキを作動させるものもあります。

自分のクルマを客観的に見ることで、接触事故を減らす!

狭い場所を通り抜けるときや駐車するとき、自分のクルマの周囲の様子を確認できたらいいと思いませんか?

それを実現するのが、前後左右のカメラの映像を合成して自分のクルマを真上から見下ろせる「全方位モニター」や「360度モニター」です。年々、搭載車種が拡大され、軽自動車にも用意されるようになっています。

さらに、最近はその発展版も出てきました。なんと、自分のクルマをクルマの外から見ているかのようなアングルで状況を確認できるのです。これがあれば、車体を接触するリスクを大幅軽減!

  • 上空にカメラがあるのではなく、車両に設置された複数のカメラ映像を合成している

さらに、センサーと連動して障害物の接近を知らせてくれるタイプもあります。下の写真は、メルセデス・ベンツのもので、接触のおそれがある部分を赤い表示で教えてくれています。

前方の信号が赤から青にタイミングを教えてくれる

メーターにデジタルディスプレイがつくクルマの中には、メーター内に信号を待ち時間とともに表示してくれものもあります。

これは「信号待ち発進準備案内」などと呼ばれ、赤信号の待ち時間の目安を表示するもの。「路車間通信」といって、道路に設置された発信器からの情報を車両が受信して、それを表示する仕組みです。

関連する機能としては、赤信号に気づかず進もうとするドライバーに対し、画面表示と音で注意喚起をするもの、信号が青になるタイミングを踏まえて、アクセルオフを促す表示をするタイプもあります。

このシステムは、道路側から信号情報の発信が必要なので、すべての交差点で機能するわけではなく、信号情報を発信している交差点でのみ活用できるものです。

救急車の接近がわかれば安全につながる

最後は、救急車に道を譲るのをサポートする機能を紹介しましょう。最近のクルマは車内の静粛性が高まり、車外の音が聞こえにくくなっています。快適性の面ではいいことですが、聞こえづらいことがデメリットになることも……。

その筆頭は、周囲を走る緊急車両のサイレンが聞こえにくくなってしまうこと。ドライバーには、緊急車両にいち早く道を譲ることが求められますが、そのためは1秒でも早く緊急車両に気づくことが大切です。

そこで、緊急車両の存在を通信で知らせてくれるのが、トヨタやレクサスの一部車種に搭載されている「緊急車両存在通知」。サイレンを鳴らしている緊急車両(救急車)が周囲にいると、メーター内にその存在とおおよその方向、距離、進行方向などが表示される安全機能です。

  • (写真:トヨタ自動車)

これまでは、救急車の姿を見るかサイレンの音が聞こえなければ、その存在に気づくことができませんでした。それが、メーターの表示でより詳しく救急車の状況がわかり、これまで以上に早く道を譲る行動ができるというわけです。

特に、赤信号で交差点入ってこようとする緊急車両に対して、いち早く停止して道を譲れるようになることは、スムーズな運行の助けとなることでしょう。この機能は、相手がトヨタの最新の救急車(かつオプション装備となる発信器を装着した仕様)でなければ機能しませんが、対応する救急車はどんどん増えています。

昨今、クルマの便利装備はどんどん増えています。試乗したときの感覚や燃費などはもちろん大切ですが、新車選びの際には安全性能や機能・装備までくまなくチェックしてみると、より便利で快適、さらに安全なクルマを選ぶことができるでしょう。

(文・写真:工藤貴宏 編集:木谷宗義 type-e+ノオト)

[GAZOO編集部]

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