車好きな人は、AT車とMT車どちらを運転したい?

今や街中を走っているほとんどの車はAT車ですよね。一昔前は、MT車でカーライフを楽しんでいた人が多くいました。その人たちはどこにいってしまったのか。はたしてMT車を嫌いになってしまったのでしょうか。

アンケート結果

車好きの方に、“GAZOOモビこと”でアンケートを実施しました。
質問は、「自由にATとMT両方運転できるとしたらその頻度は?」です。
これに回答していただいた方の平均年齢は45歳なので、若干高めですね。

結果、約7割の人が「MT車を積極的に運転したい」と回答しました。やっぱり車好きの方はMT車を運転したいお気持ちがあるんですね。
具体的には、“主にMTを運転したい”が55%、“半々くらい”が12%、“たまにはMTを運転したい”が21%、“主にATで運転したい”が7%、“その他”が6%となりました。

みなさんの意見をご紹介します

【主にMTを運転したい】人のコメント

  • 単純に楽しいから。
  • 圧倒的に楽しいし安全!
  • 座面の低いローポジションでハンドリング がクイックでMT車のドライビングは楽しいです!
  • マニュアルなら踏み間違いはありません。

(モビこと編集部)MT車は安全かつ楽しい、唯一無二のドライビングができるんですね。

【半々くらい運転したい】人のコメント

  • 楽チン大型セダンはAT、遊べるスポーティハッチはMT、と用途に合わせて使い分けています。
  • 両方持っているので実際のところです。

(モビこと編集部)MT車とAT車両方をもっていると、利用頻度は半々ぐらいになるのですかね。

【たまにはMTを運転したい】人のコメント

  • ワインディングはMTがいいけれど、普段乗りはATの方が楽なので。
  • やはり通勤時は楽ちんATで、休日は楽しいMT使い分け。

(モビこと編集部)道路状況やライフスタイルによって、使い分けているのですね。

【主にATを運転したい】人のコメント

  • 今は燃費もさほど気にならないし、渋滞時などは全然楽。パドルシフトもカッコイイ!から。
  • たまにMTにも乗りたくなるが、やはりメインはATが楽。

(モビこと編集部)MT車の楽しさは知っているけど、今はAT車でも十分に楽しめるということでしょう。

【その他】のコメント

  • ずーっとMT車。
  • 車のキャラ(性格、志向)によりますね

(モビこと編集部)ずっと乗られてきた方にとっては、MT以外考えられないということですね。

モビこと利用者の皆さんは、車好きでMTに乗りたい人、そして乗っている人が沢山いると妄想しています。でも、現実はAT車が沢山走っているのです。世間のAT事情はどうなっているのでしょうか。

AT限定免許取得者、AT専用車の拡大

令和3年の運転免許試験実施状況によると、166万人が普通免許を取得し、AT限定免許取得者は119万人ですので、AT限定者は普通免許取得者の74%です。ちなみに、大阪府の教習所卒業生は80%がAT限定免許取得者だそうです。
一方、免許保有者ではAT限定が約1700万人、限定無が6200万人、とAT限定が圧倒的に少ないです。しかし、AT限定は100万人/年で増加、限定無は20万人/年で減少という傾向にあります。

AT限定制度は1991年に誕生したので、当時その制度が無かった50歳ぐらいの方々が免許返納の時期を迎える頃から急激に、AT限定を取得する人の割合が増加したことが想像できます。MT車を運転できる人は、どんどん希少になりつつありますね。

次に、2022年5月の車名別新車販売台数ランキングを見てみましょう

乗用車 軽自動車
1位 ヤリス スペーシア
2位 カローラ N-BOX
3位 ルーミー ムーヴ
4位 フリード ルークス
5位 ノート ワゴンR
6位 アルファード ハスラー
7位 シエンタ ミラ
8位 ライズ アルト
9位 アクア タント
10位 ハリアー ジムニー

この中に、MTを設定している車種がどれほどあるのでしょうか。ヤリスと、カローラ(カローラスポーツ、カローラツーリング、カローラセダン)、ジムニー、ワゴンRだけです。売れた車だからかもしれませんが、売れ筋の車にMTの設定がありません。そういえば、タクシーも最近はAT車しか見かけなくなりましたね。

ミッションの選択肢

トヨタ自動車の豊田章男社長は社内外に向けて、「カーボンニュートラルの敵は炭素。内燃機関ではありません。」ということ度々話しています。今は検討段階であって、カーボンニュートラルへの選択肢を増やしましょうということです。
その結果次第では、ミッションの選択肢も限られてくるのかもしれません。もし、BEVだけになってしまったらMT車はなくなるのでしょうか。内燃機関であればMT車の存続は可能かもしれません。内燃機関+MTの車は是非とも残ってほしいものです。

すでにレアになりつつあるMT車。その真の楽しさは、オーナーにならないと味わえない部分があるような気がしました。MT車は走らせる楽しさ無限大ですが、私のMT車の思い出ベスト2は、“せっぱ詰まった場所での坂道発進”と“クラッチが滑ったこと”。どちらもAT車では味わえないことです。MT車ってアナログだから惹かれてしまうんでしょうね。

(モビこと編集部)